Part5で「is knowing」という選択肢を見て、「これは間違いだ」と判断できますか?
状態動詞と動作動詞の区別が出てくると、「進行形にできる動詞とできない動詞がある」「同じ動詞でも意味によって変わる」と悩んでしまうこと、ありますよね。
実は、状態動詞と動作動詞の使い分けは3つの判断基準と覚えるべき重要動詞リストをマスターすれば、20秒以内に確実に正解できるようになります。
今回は、年間約7-8問出題されるこの重要分野を完全攻略して、確実な得点源にしていきましょう。
状態動詞と動作動詞の基本を理解しよう
状態動詞と動作動詞を簡単に説明すると、「変化しない状態」を表すか「変化する動作」を表すかの違いです。
例えば、友人に会ったときのことを想像してみてください。 「彼を知っている」という場合は「I know him」となり、進行形にはなりません。 「彼を見ている」という場合は「I am watching him」となり、進行形が使えます。
この違いが、状態動詞(know)と動作動詞(watch)の特徴なんです。
Part5での出題パターン
状態動詞・動作動詞の区別は、Part5で年間約7-8問出題されます。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:進行形の可否を問う問題
最も頻出するのが、動詞が進行形を取れるかどうかを判断する問題です。
例題:
The manager _____ the new policy very well.
(A) is understanding
(B) understands
(C) has understanding
(D) was understanding
正解は(B)です。 なぜなら、「understand」は状態動詞で、進行形を取れないからです。
パターン2:意味による使い分け問題
同じ動詞でも意味によって状態動詞か動作動詞かが変わる問題も頻出します。
「have」「see」「think」などが代表的な例です。
パターン3:現在時制と進行形の選択問題
一般的な事実か、現在進行中の動作かを区別する問題もあります。
文脈から判断する必要があります。
パターン4:受動形での出題
状態動詞の受動形は特殊な形を取ることがあります。
「be known」「be believed」などがよく出題されます。
重要な状態動詞を完全マスター
TOEICで特に重要な状態動詞を分類して覚えましょう。
知覚・認識系(6つ)
- know - 知っている(×knowing)
- understand - 理解している(×understanding)
- believe - 信じている(×believing)
- remember - 覚えている(×remembering)
- forget - 忘れている(×forgetting)
- recognize - 認識している(×recognizing)
感情・心理系(5つ)
- like - 好きである(×liking)
- love - 愛している(×loving)
- hate - 嫌いである(×hating)
- prefer - 好む(×preferring)
- want - 欲しい(×wanting)
所有・関係系(4つ)
- have - 持っている(×having)※意味による
- own - 所有している(×owning)
- belong - 属している(×belonging)
- contain - 含んでいる(×containing)
外観・状態系(3つ)
- seem - 見える(×seeming)
- appear - 現れる(×appearing)※意味による
- look - 見える(×looking)※意味による
意味によって変わる動詞の攻略法
同じ動詞でも意味によって状態動詞か動作動詞かが変わる重要動詞を見ていきましょう。
have の使い分け
状態動詞のhave(所有)
I have a car. (×I am having a car.)
動作動詞のhave(体験・行動)
I am having lunch. (○進行形OK)
I am having a meeting. (○進行形OK)
see の使い分け
状態動詞のsee(理解・分かる)
I see what you mean. (×I am seeing)
動作動詞のsee(会う・見る)
I am seeing the doctor tomorrow. (○進行形OK)
think の使い分け
状態動詞のthink(意見・考え)
I think it's correct. (×I am thinking)
動作動詞のthink(考える行為)
I am thinking about the problem. (○進行形OK)
確実に正解するための3つの判断基準
では、実際の解き方を見ていきましょう。
基準1:変化の有無を確認
その動作に「始まり」と「終わり」があるかを考えます。
変化しない状態なら状態動詞、変化する動作なら動作動詞です。
基準2:意志的行動かを判断
意志的にコントロールできる行動は動作動詞です。
「知っている」は意志的にコントロールできませんが、「勉強している」はできます。
基準3:文脈から意味を特定
同じ動詞でも文脈によって意味が変わるものは、その意味を特定してから判断します。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 日本語の感覚での判断:「〜している」=進行形と考えてしまう
- 動詞の意味変化の見落とし:文脈を考えずに機械的に判断してしまう
- 例外パターンの無視:特殊な用法を見落としてしまう
特に日本語の感覚での判断は、多くの人が見落としがちです。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The new employee _____ excellent skills in customer service.
(A) is having
(B) has
(C) having
(D) had having
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「スキルを持っている」という所有の意味なので、状態動詞のhaveが適切です。進行形は使えません。
問題2:She _____ what the instructions mean.
(A) is understanding
(B) understands
(C) understanding
(D) has understanding
正解は(B)です!
「understand」は状態動詞なので、進行形は使えません。現在時制のunderstandsが正解です。
特殊パターンの攻略
より複雑な問題への対応法をお伝えします。
受動形での状態動詞
The building is known for its unique architecture.
状態動詞でも受動形では「be + 過去分詞」の形を取ります。
完了形での状態動詞
I have known him for ten years.
状態動詞でも完了形は使用可能です。
未来形での状態動詞
You will understand when you see it.
状態動詞でも未来形は使用可能です。
実践での瞬間判断テクニック
本番で素早く解くためのコツをお伝えします。
-
進行形の選択肢を先にチェック
- 状態動詞なら即座に除外
-
動詞の基本的な意味を確認
- 所有・感情・知覚なら状態動詞の可能性大
-
文脈から意味を特定
- 多義語の場合は文脈で判断
ビジネス文書での重要表現
TOEICでよく出るビジネスシーンでの状態動詞を整理しましょう。
会議・報告
The data shows significant improvement. (状態動詞)
We are reviewing the proposal. (動作動詞)
顧客対応
Our company values customer satisfaction. (状態動詞)
We are serving lunch until 2 PM. (動作動詞)
業務説明
This position requires excellent communication skills. (状態動詞)
We are expanding our operations overseas. (動作動詞)
まとめ
状態動詞と動作動詞の使い分けのポイントは、「変化の有無を確認する」「意味による違いを理解する」「文脈から正確に判断する」ということです。
この記事で紹介した重要動詞リストと3つの判断基準を意識すれば、Part5での正答率が確実に上がります。
ぜひ今日から実践して、スコアアップを目指してくださいね!