完了形と進行形の使い分けで迷ったことはありませんか?
Part5で「The report _ completed by the deadline」のような問題を見ると、「has been」なのか「is being」なのか悩んでしまいますよね。
実は、完了と未完了の判別には明確なルールがあり、それを覚えれば3秒以内で確実に正解を選べるようになります。
今回は、時制問題を瞬時に解くための実践的な技術を、分かりやすくマスターしていきましょう。
完了と未完了の基本概念
完了・未完了を簡単に理解するには、「終わっているか、続いているか」で考えると分かりやすいです。
例えば、宿題を想像してください。 「宿題を終えた」は完了(もうやることはない) 「宿題をやっている」は未完了(まだ続いている)
この違いが、英語の時制選択の基本なんです。
Part5での完了・未完了表現の出題パターン
完了・未完了に関する時制問題は、Part5で年間約7-9問出題される最重要項目です。
主な出題パターンは以下の通りです。
パターン1:現在完了(完了済み)
have/has + 過去分詞で「すでに終わっている」ことを表します。
例題:
The project _____ successfully completed ahead of schedule.
(A) is
(B) was
(C) has been
(D) is being
正解は(C)です。 「ahead of schedule」から、予定より早く完了したことが分かるので、現在完了を使います。
パターン2:現在進行形(進行中)
be + -ingで「現在進行している」ことを表します。
例題:
The meeting _____ held in the conference room right now.
(A) has been
(B) is being
(C) was being
(D) had been
正解は(B)です。 「right now」から現在進行中であることが分かります。
パターン3:過去完了(過去の完了)
had + 過去分詞で「過去のある時点で既に完了していた」ことを表します。
例題:
By the time we arrived, the presentation _____ already finished.
(A) has
(B) had
(C) was
(D) is
正解は(B)です。 「By the time」と「already」から、到着前に既に終わっていたことが分かります。
3秒で判別する4つのテクニック
実際の問題で瞬時に正解を選ぶコツをお伝えします。
テクニック1:時を表す副詞をチェック
文中の時間を表す副詞が最大のヒントになります。
完了を示す副詞
- already(すでに)→ 現在完了・過去完了
- just(ちょうど)→ 現在完了
- recently(最近)→ 現在完了
未完了を示す副詞
- still(まだ)→ 進行形・現在形
- currently(現在)→ 進行形
- right now(今まさに)→ 現在進行形
テクニック2:前置詞句で時制を判断
時間の前置詞が時制選択の決め手になります。
by + 時間:その時点までに完了
by 5 PM → 現在完了・過去完了
by the end of this month → 現在完了
by yesterday → 過去完了
since + 時間:その時点から継続
since 2020 → 現在完了
since this morning → 現在完了
テクニック3:文脈から完了度を推測
ビジネス文書でよくある状況を想定します。
完了を示す文脈
- 報告書の提出完了
- プロジェクトの終了
- 売上目標の達成
進行を示す文脈
- 会議の最中
- 作業の途中
- 計画の進行中
テクニック4:選択肢の形で絞り込み
選択肢の形から素早く判断できます。
- has/have + 過去分詞 → 現在完了(完了済み)
- had + 過去分詞 → 過去完了(過去の完了)
- is/are + -ing → 現在進行形(進行中)
- was/were + -ing → 過去進行形(過去の進行)
already/yet/stillの瞬間判断法
これらの副詞は時制と密接な関係があります。
already(すでに)
肯定文で使用し、完了を強調します。
The report has already been submitted.
(報告書はすでに提出済みです)
yet(まだ、もう)
否定文・疑問文で使用し、未完了を表します。
Haven't you finished the project yet?
(まだプロジェクトを終えていないのですか?)
still(まだ)
継続中の状態を表します。
The meeting is still going on.
(会議はまだ続いています)
よくある間違いパターンと対策
日本人学習者が特に注意すべきポイントを整理しました。
間違い1:現在完了と過去形の混同
- 現在完了:現在に影響がある過去の出来事
- 過去形:単純な過去の事実
判断基準:「今どうなっているか」が重要なら現在完了
間違い2:by と until の違い
- by:その時点までに完了
- until:その時点まで継続
by 5 PM → 5時までに終わらせる(完了)
until 5 PM → 5時まで続ける(継続)
間違い3:since と for の使い分け
- since:開始時点を示す
- for:期間を示す
since 2020 → 2020年から(開始点)
for 3 years → 3年間(期間)
実践問題で判別技術をチェック
3秒判別の技術を確認してみましょう。
問題1:The new system _____ installed successfully last week.
(A) is
(B) was
(C) has been
(D) is being
判別のポイント:「last week」(過去の特定時点)
正解は(B)です!
「last week」という過去の特定時点を示す副詞句があるので、 単純過去形のwasが適切です。
問題2:All employees _____ received their performance reviews by Friday.
(A) have
(B) had
(C) will have
(D) are
判別のポイント:「by Friday」(金曜日までに完了)
正解は(C)です!
「by Friday」から、金曜日までに完了予定であることが分かるので、 未来完了のwill haveが正解です。
上級者向けの完了表現
さらに理解を深めるための応用パターンです。
完了進行形
have/has been + -ingで「ずっと続けている」ことを表します。
I have been working on this project for two months.
(このプロジェクトに2ヶ月間取り組んでいます)
受動態の完了形
have/has been + 過去分詞で「完了した状態」を表します。
The documents have been reviewed by the legal team.
(書類は法務チームによってレビュー済みです)
未来完了
will have + 過去分詞で「未来のある時点での完了」を表します。
By next month, we will have finished the renovation.
(来月までには、改装工事を終えているでしょう)
まとめ
完了・未完了の判別ポイントは、時間副詞と文脈を素早く読み取ることです。
この記事で紹介した3秒判別技術を使えば、Part5での正答率が確実に向上します。
特に重要なのは:
- already/just → 現在完了
- still/currently → 進行形
- by + 時間 → 完了形
- 文脈から完了度を判断
ぜひ今日から実践して、時制問題を得点源にしてくださいね!