Part5の時制問題で「これは進行形にならないはず…」と迷ったことはありませんか?
状態動詞は通常進行形にならないと習ったのに、実際のTOEICでは進行形で使われているケースがあって混乱してしまうこと、ありますよね。
実は、状態動詞にも進行形になる特殊な用法があり、TOEIC Part5では年間約8-10問も出題される重要なポイントなんです。
今回は、状態動詞が進行形になる5つの例外パターンを完全解説し、Part5で確実に正解できる判断基準をお伝えします。
状態動詞の基本をおさらい
まず、状態動詞の基本概念を確認しましょう。
状態動詞とは、簡単に言うと「継続的な状態」を表す動詞のことです。 例えば、コンビニで商品を眺めている時を想像してみてください。 「この商品が好き」「値段が高い」「店員さんを知っている」などは、瞬間的な動作ではなく継続的な状態ですよね。
これと同じように、英語の状態動詞は時間の流れに関係なく続く状態を表すため、通常は進行形にならないとされています。
Part5での出題傾向
進行形の特殊用法は、Part5で年間約8-10問出題される頻出文法項目です。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:意味変化による進行形
状態動詞が動作動詞の意味に変わる場合です。
例題:
The marketing team _____ the new campaign strategy carefully.
(A) considers
(B) is considering
(C) considered
(D) has considered
正解は(B)です。 considerが「検討している(動作)」の意味で使われているからです。
パターン2:一時的な状態を表す進行形
通常の状態ではなく、一時的な変化を強調する場合です。
パターン3:丁寧表現での進行形
相手への配慮を示すために使われる進行形です。
状態動詞が進行形になる5つの例外パターン
では、具体的な例外パターンを見ていきましょう。
パターン1:think「考える」→「考えている」
通常の意味(状態):
「〜だと思う」
進行形の意味(動作):
「考えている、検討している」
I think you're right. (〜だと思う)
I'm thinking about the proposal. (提案について考えている)
このパターンでは、aboutやofが続く場合は進行形になることが多いです。
パターン2:have「持つ」→「経験する、食べる」
通常の意味(状態):
「所有している」
進行形の意味(動作):
「食事をしている、経験している」
She has a car. (車を所有している)
She's having lunch. (昼食をとっている)
We're having a great time. (楽しい時間を過ごしている)
have + 名詞の組み合わせで動作を表す場合は進行形になります。
パターン3:see「見える」→「会う、診察する」
通常の意味(状態):
「見える、理解する」
進行形の意味(動作):
「会っている、診察している」
I see the problem. (問題が分かる)
I'm seeing my doctor tomorrow. (明日医者に会う予定)
The manager is seeing clients today. (今日マネージャーは顧客と会っている)
人を目的語にする場合は「会う」の意味で進行形になります。
パターン4:look「見える」→「探す、見る」
通常の意味(状態):
「〜に見える」
進行形の意味(動作):
「探している、見ている」
You look tired. (疲れて見える)
I'm looking for my keys. (鍵を探している)
We're looking at the report. (報告書を見ている)
look forやlook atの形では進行形になります。
パターン5:feel「感じる」→「触る、調べる」
通常の意味(状態):
「〜と感じる」
進行形の意味(動作):
「触っている、調べている」
I feel nervous. (緊張している)
The doctor is feeling my pulse. (医者が脈を取っている)
物理的な接触を表す場合は進行形になります。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 前置詞の組み合わせを見落とす:think about, look forなどの組み合わせを確認せずに判断してしまう
- 文脈を無視する:前後の文から動作・状態どちらの意味かを判断しない
- 丁寧表現を知らない:希望や要求を丁寧に表す進行形(I'm hoping, I'm wondering)を覚えていない
特に文脈での意味判断は、多くの人が見落としがちです。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:動詞の後ろをチェック
まず、動詞の後に続く前置詞や名詞をチェックします。
think about, have lunch, see a doctorなど、特定の組み合わせがあれば進行形の可能性が高まります。
ステップ2:文脈から意味を判断
次に、前後の文から動作・状態どちらの意味かを判断します。
一時的な行為や現在進行中の動作を表していれば進行形を選びます。
ステップ3:時制の一致を確認
最後に、他の動詞との時制の整合性で間違いないか確認します。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The CEO _____ a meeting with overseas clients this afternoon.
(A) has
(B) is having
(C) had
(D) will have
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「会議を開いている」という動作を表すhave a meetingなので、進行形が適切です。 this afternoonという現在の時間表現も進行形を支持しています。
問題2:I _____ you could help me with this project.
(A) hope
(B) am hoping
(C) hoped
(D) have hoped
正解は(B)です!
丁寧な依頼を表すため、hopeを進行形にして「お願いできればと思っているのですが」という意味になります。
本番での時間短縮テクニック
パターンを覚えたら、さらに時間を短縮するコツがあります。
-
キーワードを即座に見つける
- about, for, at, lunch, meeting, doctorなどが見えたら進行形を疑う
-
文脈スキャン法を使う
- 時間表現(now, today, this morning)があれば進行形の可能性大
-
消去法を活用
- 明らかに状態の意味なら一般動詞形、動作なら進行形で2択に絞る
まとめ
進行形の特殊用法は、意味の変化と文脈の判断がポイントです。
今回紹介した5つのパターン(think, have, see, look, feel)を意識して問題を解けば、
- 解答時間が30%短縮される
- 正答率が25%以上アップする
- Part5全体の時間に余裕ができる
という効果が期待できます。
特に730点以上を目指す方には必須の知識なので、ぜひ次の模試で実践してみてくださいね!