Part5で分詞が形容詞として使われている問題を見ると、「-ingと-edのどちらを選べばいいの?」と迷ってしまうことはありませんか?
「興味深い話」は「interesting story」?「interested story」?と悩んでしまう方も多いですよね。
実は、分詞の形容詞的用法は修飾される名詞との関係を理解すれば、5秒以内に正解を判断できるようになります。
今回は、730点突破に必要な分詞の形容詞的用法を、分かりやすくマスターしていきましょう。
分詞の形容詞的用法とは?
分詞の形容詞的用法を簡単に説明すると、「動詞から作られた形容詞」のことです。
例えば、会議の雰囲気を表現する場面を想像してみてください。 「退屈な会議」と「退屈している参加者」、この2つは英語では異なる分詞を使います:
✅ a boring meeting (退屈な会議)
✅ bored participants (退屈している参加者)
この使い分けがポイントなんです。
現在分詞(-ing)vs 過去分詞(-ed)
分詞には2つの形があり、それぞれ異なる意味を持ちます。
現在分詞(-ing)= 「〜している・〜させる」
現在分詞は、その名詞が何かを引き起こす・与えるときに使います。
an interesting book → 本が興味を与える
a surprising result → 結果が驚きを与える
a confusing explanation → 説明が混乱を与える
過去分詞(-ed)= 「〜された・〜している状態」
過去分詞は、その名詞が何かを受ける・感じるときに使います。
an interested reader → 読者が興味を受けている
a surprised audience → 聴衆が驚きを受けている
a confused student → 学生が混乱を受けている
瞬時判断の「能動・受動テスト」
迷ったときは、以下の方法で瞬時に判断できます。
判断方法:名詞を主語にして文を作る
修飾される名詞を主語にして、能動態・受動態の文を作ってみます。
例:interesting vs interested
The book interests me. → interesting book
(本が私に興味を与える → 興味深い本)
I am interested in the book. → interested reader
(私が本に興味を持っている → 興味を持った読者)
この方法で、どちらが自然かを判断します。
Part5での頻出出題パターン
分詞の形容詞的用法は、Part5で年間約12-15問出題される超重要項目です。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:感情・感覚を表す分詞
最も頻出するパターンです。
例題:
The manager gave an _____ presentation about the new project.
(A) interesting
(B) interested
(C) interest
(D) interestingly
正解は(A)です。 プレゼンテーションが興味を与えるので「interesting」が正解です。
パターン2:物の状態を表す分詞
物の状態や様子を表現するパターンです。
例題:
The _____ equipment needs to be replaced immediately.
(A) damaging
(B) damaged
(C) damage
(D) damages
正解は(B)です。 機器が損傷を受けた状態なので「damaged」が正解です。
パターン3:人の感情・状態を表す分詞
人の心理状態を表すパターンです。
例題:
The _____ employees attended the safety training.
(A) concerning
(B) concerned
(C) concern
(D) concerns
正解は(B)です。 従業員が心配している状態なので「concerned」が正解です。
パターン4:結果・効果を表す分詞
何かの結果や効果を表すパターンです。
例題:
We achieved _____ results this quarter.
(A) satisfying
(B) satisfied
(C) satisfaction
(D) satisfactory
正解は(A)です。 結果が満足を与えるので「satisfying」が正解です。
よく出る分詞ペア
Part5でよく出題される分詞ペアを整理しましょう。
感情系分詞(頻出度★★★)
現在分詞(-ing) | 過去分詞(-ed) | 意味 |
---|---|---|
interesting | interested | 興味深い / 興味を持った |
exciting | excited | わくわくする / わくわくした |
surprising | surprised | 驚くべき / 驚いた |
confusing | confused | 混乱させる / 混乱した |
disappointing | disappointed | がっかりさせる / がっかりした |
状態系分詞(頻出度★★☆)
現在分詞(-ing) | 過去分詞(-ed) | 意味 |
---|---|---|
challenging | challenged | 困難な / 困難に直面した |
demanding | demanded | 要求の多い / 要求された |
concerning | concerned | 心配な / 心配している |
encouraging | encouraged | 励ましの / 励まされた |
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 日本語の感覚で選んでしまう:「興味深い」→「interested」と考えてしまう
- 人か物かで判断してしまう:人なら-ed、物なら-ingという誤った法則
- 文脈を無視する:修飾関係を確認せずに選んでしまう
特に「人だから-ed」という間違った覚え方をしている人が多いです。
正しい判断基準
以下の手順で正確に判断してください。
ステップ1:修飾される名詞を特定
まず、どの名詞が修飾されているかを明確にします。
ステップ2:能動・受動関係を考える
その名詞が「与える側」か「受ける側」かを判断します。
ステップ3:適切な分詞を選択
- 与える側(能動的) → 現在分詞(-ing)
- 受ける側(受動的) → 過去分詞(-ed)
実践問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The _____ customers complained about the service.
(A) dissatisfying
(B) dissatisfied
(C) dissatisfaction
(D) dissatisfy
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
顧客が不満を感じている(受けている)状態なので「dissatisfied」が正解です。 「The customers are dissatisfied」という文を作ると理解しやすいですね。
問題2:We received _____ feedback from our clients.
(A) encouraging
(B) encouraged
(C) encouragement
(D) encourage
こちらはどうでしょうか?
正解は(A)です!
フィードバックが励ましを与える(能動的)ので「encouraging」が正解です。 「The feedback encourages us」という関係になります。
特殊な分詞表現
一部の分詞は、特殊な使い方があります。
慣用的に決まっている表現
以下の表現は慣用的に使われ方が決まっています:
✅ running water (流水)
✅ boiling water (沸騰している水)
✅ frozen food (冷凍食品)
✅ written report (書面による報告)
形容詞化した分詞
元の動詞の意味から離れて、形容詞として定着した表現:
✅ outstanding performance (優秀な業績)
✅ existing customers (既存の顧客)
✅ pending approval (承認待ちの)
まとめ
分詞の形容詞的用法のポイントは、修飾される名詞との能動・受動関係を正確に判断することです。
- 現在分詞(-ing) → 名詞が何かを与える・引き起こす
- 過去分詞(-ed) → 名詞が何かを受ける・感じる
この原則を理解して、「能動・受動テスト」を使えば、Part5での正答率が確実に上がります。
次回のTOEICでは、分詞の問題を見たら「この名詞は与える側?受ける側?」と考える習慣をつけてくださいね!