Part5で副詞の位置を問う問題が出ると、「どこに置けばいいの?」と迷ってしまうことはありませんか?
「carefully」「recently」「however」などの副詞を見ると、文頭、文中、文末のどこに置くべきか判断に困ってしまう方も多いですよね。
実は、副詞の位置には明確なルールがあり、位置によって意味やニュアンスが変わることもあります。
今回は、730点突破に必要な副詞の位置3パターンを、分かりやすくマスターしていきましょう。
副詞の位置とは?
副詞の位置を簡単に説明すると、「文の中のどこに副詞を置くか」ということです。
例えば、会議での発言を想像してみてください。 「彼は慎重に提案を検討しました」という文を英語で表現する場合:
✅ He carefully considered the proposal.(文中)
✅ Carefully, he considered the proposal.(文頭)
✅ He considered the proposal carefully.(文末)
それぞれ微妙にニュアンスが異なるんです。
3つの基本位置パターン
副詞は主に以下の3つの位置に置くことができます。
パターン1:文頭(Sentence-initial)
文の最初に副詞を置くパターンです。
文頭副詞 + , + 主語 + 動詞 + α
特徴:
- 副詞を強調したい場合
- 文全体の雰囲気を決める
- コンマが必要(長い副詞の場合)
パターン2:文中(Mid-position)
動詞の前後や助動詞の後に置くパターンです。
主語 + 副詞 + 動詞 + α
主語 + be動詞 + 副詞 + α
主語 + 助動詞 + 副詞 + 動詞 + α
特徴:
- 最も一般的な位置
- 自然な語順
- 動詞を直接修飾
パターン3:文末(End-position)
文の最後に副詞を置くパターンです。
主語 + 動詞 + α + 副詞
特徴:
- 動作の方法や様子を説明
- 情報を付け加える感じ
- 強調効果はやや弱い
副詞の種類別位置ルール
副詞の種類によって、適切な位置が異なります。
頻度副詞(always, often, usually等)
基本位置:文中
✅ She always arrives on time.
✅ They have never been to Japan.
❌ Always she arrives on time.
頻度副詞は基本的に動詞の前、be動詞・助動詞の後に置きます。
様態副詞(carefully, quickly, slowly等)
基本位置:文末(動詞の直後も可)
✅ He spoke clearly.
✅ He clearly explained the process.
✅ Clearly, he understood the situation.
様態副詞は比較的自由ですが、文末が最も一般的です。
時間副詞(recently, yesterday, soon等)
基本位置:文頭または文末
✅ Recently, sales have improved.
✅ Sales have improved recently.
❌ Sales recently have improved.
時間副詞は文中に置くと不自然になることが多いです。
接続副詞(however, therefore, moreover等)
基本位置:文頭
✅ However, the plan was rejected.
✅ Therefore, we need a new strategy.
❌ The plan however was rejected.
接続副詞は文頭に置き、コンマで区切るのが一般的です。
Part5での頻出出題パターン
副詞の位置は、Part5で年間約6-8問出題される重要な文法項目です。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:頻度副詞の位置
最も基本的なパターンです。
例題:
The manager _____ checks the reports before meetings.
(A) always carefully
(B) carefully always
(C) always
(D) careful always
正解は(C)です。 頻度副詞「always」は動詞「checks」の前に置きます。
パターン2:様態副詞の位置選択
副詞を文中・文末のどちらに置くかを問うパターンです。
例題:
She _____ the presentation to the board.
(A) presented successfully
(B) successfully presented
(C) successful presented
(D) presenting successfully
正解は(B)です。 この文脈では「successfully」を動詞の前に置く方が自然です。
パターン3:時間副詞の位置
時間副詞の適切な位置を問うパターンです。
例題:
_____, the company has expanded its operations globally.
(A) Recent
(B) Recently
(C) More recent
(D) Most recently
正解は(B)です。 時間副詞「Recently」を文頭に置いて全体を修飾します。
パターン4:接続副詞の使い方
文と文をつなぐ副詞の位置を問うパターンです。
例題:
The budget was limited. _____, we managed to complete the project.
(A) But
(B) However
(C) Although
(D) Despite
正解は(B)です。 接続副詞「However」を文頭に置いて前文とつなぎます。
位置による意味・ニュアンスの変化
同じ副詞でも位置によって意味が変わることがあります。
certainlyの位置による違い
Certainly, he will come. → 間違いなく(強い確信)
He will certainly come. → きっと(普通の確信)
He will come, certainly. → もちろん(同意・確認)
clearlyの位置による違い
Clearly, this is wrong. → 明らかに(話し手の判断)
He clearly explained it. → はっきりと(説明の方法)
He explained it clearly. → 明確に(結果の状態)
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 頻度副詞を文末に置いてしまう:「I go always there」のような語順
- 時間副詞を文中に置いてしまう:「I yesterday went」のような語順
- 接続副詞にコンマを付けない:「However the plan...」のような表記
特に日本語の語順に引きずられて間違えることが多いです。
実践問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The team _____ meets every Monday morning.
(A) usual
(B) usually
(C) more usual
(D) most usual
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
頻度副詞「usually」は動詞「meets」の前に置きます。 「通常、チームは毎週月曜の朝に会議をします」という意味になります。
問題2:_____, the new system has improved our efficiency significantly.
(A) Fortunate
(B) Fortunately
(C) More fortunate
(D) Most fortunately
こちらはどうでしょうか?
正解は(B)です!
「Fortunately」を文頭に置いて、文全体に対する話し手の評価を表します。 「幸い、新システムは我々の効率を大幅に改善しました」という意味です。
覚えておくべき重要ルール
以下のルールは必ず覚えてください。
頻度副詞の位置(固定)
always, often, usually, sometimes, rarely, never
→ 動詞の前、be動詞・助動詞の後
時間副詞の位置(柔軟)
yesterday, today, recently, soon, later
→ 文頭または文末(文中は避ける)
接続副詞の位置(文頭固定)
however, therefore, moreover, furthermore
→ 文頭 + コンマ
様態副詞の位置(最も柔軟)
carefully, quickly, clearly, successfully
→ 文頭、文中、文末すべて可能(文脈により選択)
まとめ
副詞の位置のポイントは、副詞の種類と修飾対象を正確に判断することです。
- 頻度副詞 → 文中(動詞の前)
- 時間副詞 → 文頭または文末
- 接続副詞 → 文頭(コンマ付き)
- 様態副詞 → 位置は柔軟(文脈で判断)
この原則を理解して、それぞれの特徴を覚えれば、Part5での正答率が確実に上がります。
次回のTOEICでは、副詞を見たら「この副詞はどの種類?」と考える習慣をつけてくださいね!