Part5で接続詞asの問題が出ると、「意味がいくつもあって分からない」と混乱してしまうこと、ありますよね。
「asって『〜として』だけじゃないの?」「文脈でどう判断すればいいの?」という疑問を持つのは自然なことです。
実は、接続詞asには5つの明確な用法があり、それぞれの判断ポイントを覚えれば、20秒以内で確実に正解できるようになります。
今回は、TOEIC Part5で730点以上を目指すために必須の、接続詞asの完全攻略法をお伝えします。
接続詞as問題の出題傾向
まず、最新のTOEIC出題データから見ていきましょう。
接続詞asの問題は、Part5全30問中、平均1-2問出題されています。 頻度は高くありませんが、730点以上の高得点層には必須の知識です。
出題される文脈も特徴的で、主に以下のような場面で登場します。
- ビジネス報告・分析:全体の40%(業績、市場分析など)
- 会議・プレゼン資料:全体の30%(説明、提案など)
- 規則・手順書:全体の20%(マニュアル、ガイドなど)
- その他:全体の10%(研修、通知など)
特に上級者向け問題として出題されることが多く、正解率は約60%と低めです。
接続詞asの基本を理解しよう
接続詞asを簡単に説明すると、万能リモコンのようなものです。
例えば、テレビのリモコンには「電源」「音量」「チャンネル」など、同じボタンでも押すタイミングや状況によって違う機能が働きますよね。
これと同じように、英語の接続詞asは文脈によって5つの異なる意味を持つ万能な接続詞なんです。
重要なのは、それぞれの意味を見分ける判断ポイントを知ることです。
用法1:理由のas(〜なので)
最もよく出題される用法から見ていきましょう。
理由のasの特徴
理由のasは「〜なので」「〜だから」という意味で、明らかな理由を示します。
典型的な問題例:
_____ the meeting was cancelled, we decided to work from home.
(A) When
(B) While
(C) As
(D) Although
瞬間判断のポイント
理由のasを見分けるコツは、becauseに置き換えられるかどうかです。
この例では、「会議がキャンセルされたので、在宅勤務にした」という因果関係が明確ですね。
正解は(C)です。理由を表すasで、becauseより軽い感じの理由を示しています。
becauseとの違い
- because:強い理由、新情報
- as:既知の理由、軽い理由
用法2:時のas(〜する時)
次によく出るのが時を表すasです。
時のasの特徴
時のasは「〜する時」「〜しながら」という意味で、同時進行を表します。
典型的な問題例:
_____ I was reviewing the report, I noticed several errors.
(A) As
(B) Since
(C) Because
(D) Although
判断のキーワード
時のasの文では、以下のような手がかりがあります。
- 進行形の動詞(was reviewing)
- 動作の同時性を示す文脈
- 過去の具体的な状況
この例では、「レポートを確認している時に、エラーに気づいた」という同時進行なので、正解は(A)です。
whenとの違い
- when:特定の時点
- as:継続的な時間、同時進行
用法3:様態のas(〜のように)
少し上級者向けの様態のasです。
様態のasの特徴
様態のasは「〜のように」「〜の通り」という意味で、方法や手順を示します。
典型的な問題例:
Please follow the procedure _____ described in the manual.
(A) as
(B) like
(C) such
(D) so
判断のポイント
様態のasの特徴は以下の通りです。
- 方法・手順を示す文脈
- 過去分詞との組み合わせ(as described, as mentioned)
- 指示・説明の場面
この例では、「マニュアルに記載されている通りに手順に従って」という意味なので、正解は(A)です。
likeとの違い
- like:類似性(似ている)
- as:同一性(その通り)
用法4:譲歩のas(〜だけれども)
最も難易度が高い譲歩のasです。
譲歩のasの特徴
譲歩のasは「〜だけれども」という意味で、倒置構文で使われます。
典型的な問題例:
Difficult _____ the task may be, we must complete it by Friday.
(A) as
(B) although
(C) because
(D) since
倒置構文の見分け方
譲歩のasは特殊な語順になります。
- 通常:Although the task is difficult...
- 倒置:Difficult as the task may be...
この例では、「その作業は困難かもしれないが」という譲歩の意味で、倒置構文なので正解は(A)です。
althoughとの違い
- although:通常の語順
- as:倒置構文(より文語的)
用法5:比較のas(〜と同じくらい)
比較構文でのasの用法です。
比較のasの特徴
比較のasは「〜と同じくらい」という意味で、as...as構文で使われます。
典型的な問題例:
This quarter's sales were _____ successful as last quarter's.
(A) as
(B) so
(C) more
(D) most
判断のポイント
比較のasは構文で判断できます。
- as + 形容詞/副詞 + asの形
- 同程度を表す文脈
- 比較対象が明確
この例では、「今四半期の売上は前四半期と同じくらい成功だった」という同程度の比較なので、正解は(A)です。
実践的な見分け方
5つの用法を瞬時に見分けるコツをご紹介します。
ステップ1:構文をチェック
まず文の構造を確認します。
- 倒置構文 → 譲歩のas
- as...as構文 → 比較のas
- 通常の語順 → 理由・時・様態のas
ステップ2:動詞の形を確認
動詞の形で判断できることがあります。
- 進行形 → 時のas(同時進行)
- 過去分詞 → 様態のas(as described等)
- 一般動詞 → 理由のas
ステップ3:文脈で最終判断
意味的な関係を確認します。
- 因果関係 → 理由のas
- 時間関係 → 時のas
- 方法・手順 → 様態のas
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
練習問題1(制限時間:20秒)
_____ the new system is more efficient, training will be required.
(A) As
(B) Like
(C) Such
(D) So
どの用法か分かりましたか?
正解は(A) - 理由のasでした!「新システムがより効率的なので」という因果関係ですね。
練習問題2(制限時間:20秒)
_____ mentioned in yesterday's meeting, the deadline has been extended.
(A) Like
(B) As
(C) Such
(D) So
正解は(B) - 様態のas!「昨日の会議で言及された通り」という意味でした。
練習問題3(制限時間:20秒)
_____ we were discussing the budget, the CEO joined the meeting.
(A) Since
(B) Because
(C) As
(D) Although
正解は(C) - 時のas!「予算について話し合っている時に」という同時進行でした。
練習問題4(上級問題・制限時間:25秒)
Expensive _____ it may seem, this investment will pay off in the long run.
(A) although
(B) as
(C) because
(D) since
正解は(B) - 譲歩のas!倒置構文で「高価に見えるかもしれないが」という意味でした。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 理由のasをbecauseと混同:asの方が軽い理由を表す
- 時のasをwhenと混同:asは同時進行、whenは時点
- 譲歩のasの倒置に気づかない:語順が特殊なため見落としやすい
- 様態のasをlikeと混同:asは「その通り」、likeは「似ている」
特に譲歩のasは、倒置構文に慣れていないと見落としがちです。
スコア別攻略法
600-730点目標の方
まずは理由・時・比較のasを完璧にマスターしましょう。 この3つで基本的な問題の90%をカバーできます。
730-860点目標の方
様態のasを重点的に練習しましょう。 ビジネス文書でよく出題されます。
860点以上の方
譲歩のasの倒置構文を完璧にして、最難関問題も確実に正解しましょう。
効率的な学習法
5つの用法を効率的に覚えるコツをご紹介します。
1. 例文セットで覚える
各用法につき2-3個の例文を丸暗記しましょう。
2. 判断フローチャートを作成
「倒置→譲歩」「as...as→比較」のような判断の流れを図式化します。
3. 毎日5問ずつ練習
各用法を1問ずつ、計5問を毎日解いて定着させましょう。
4. 間違いパターンを記録
自分がよく間違える用法を記録し、重点的に復習します。
まとめ
接続詞asは、5つの用法さえマスターすれば確実に得点できる問題です。
今回紹介した見分け方を意識して問題を解けば、
- as問題の正答率が80%以上になる
- 解答時間が半分以下に短縮される
- 高得点に必要な文法力が身につく
という効果が期待できます。
特に構文による瞬間判断ができるようになれば、他の接続詞問題でも応用が利きます。
730点以上の高得点を目指すなら、接続詞asは必須の知識です。 ぜひ今日から実践して、スコアアップを目指してくださいね!