Part6でin order to, so that, forの選択問題に出会って迷ったことはありませんか?
「どれも『〜するために』という意味なのに、どう使い分けるの?」と困惑する学習者の方は非常に多いです。
実は、これらの目的表現には明確な文法ルールがあり、そのルールを理解すれば8秒以内に確実に正解できるようになります。
今回は、Part6で頻出する目的表現の使い分けを、実践的な例文とともにマスターしていきましょう。
目的表現の基本的な違い
まず、これらの目的表現の基本的な違いを理解しましょう。
これは会社での業務を想像してみてください。 「効率を上げるために新システムを導入します」なら「We introduce a new system to improve efficiency」 「効率が上がるように新システムを導入します」なら「We introduce a new system so that efficiency improves」 「効率向上のために新システムを導入します」なら「We introduce a new system for efficiency improvement」
それぞれ文法構造と使用場面が異なるんです。
各表現の特徴と使い分け
in order toの特徴
基本的な意味:
- 「〜するために」「〜する目的で」
- 最もフォーマルな目的表現
- 不定詞(to + 動詞原形)が続く
文法構造:
- in order to + 動詞原形
- 主語は主文と同じ
使用場面:
- 正式な文書や報告書
- 明確な目的を示す場合
- ビジネス文書での説明
例文:
- We held a meeting in order to discuss the proposal. (提案を話し合うために会議を開きました)
- The company invested in new technology in order to increase productivity. (生産性を向上させるために新技術に投資しました)
so thatの特徴
基本的な意味:
- 「〜するように」「〜となるように」
- 結果や可能性を重視
- 節(主語 + 動詞)が続く
文法構造:
- so that + 主語 + 動詞
- 異なる主語を使用可能
使用場面:
- 結果を強調する場合
- 他者の行動を促す場合
- 可能性を表現する場合
例文:
- Please arrive early so that we can start on time. (時間通りに始められるよう、早めに到着してください)
- We simplified the process so that everyone can understand it. (誰でも理解できるようにプロセスを簡素化しました)
forの特徴
基本的な意味:
- 「〜のために」「〜を目的として」
- 最も簡潔な目的表現
- 名詞が続く
文法構造:
- for + 名詞
- for + 動名詞(-ing形)
使用場面:
- 簡潔な表現が好まれる場合
- 名詞で目的を表せる場合
- カジュアルな文書
例文:
- We gathered for the monthly meeting. (月例会議のために集まりました)
- This tool is designed for improving efficiency. (このツールは効率向上のために設計されています)
Part6での出題パターン分析
目的表現問題は、Part6で年間約3-4問出題される重要問題タイプです。
パターン1:後に続く語句による選択
60%の確率で出題される最頻出パターンです。
例題:
We implemented the new system _____ improve our customer service.
(A) in order to
(B) so that
(C) for
(D) because
正解は(A)です。 「improve」は動詞原形なので「in order to」が適切です。
パターン2:主語の違いによる選択
25%の確率で出題されるパターンです。
例題:
We provided training _____ employees can use the new software effectively.
(A) in order to
(B) so that
(C) for
(D) because
正解は(B)です。 異なる主語「employees」があるので「so that」が適切です。
パターン3:フォーマル度による選択
15%の確率で出題されるパターンです。
文書の種類によって適切なフォーマル度が決まります。
実践的な選択基準
では、実際の問題での判断方法を見ていきましょう。
基準1:後に続く語句をチェック
動詞原形:
- in order to → 適切
- so that → 不適切
- for → 不適切
主語 + 動詞:
- in order to → 不適切
- so that → 適切
- for → 不適切
名詞・動名詞:
- in order to → 不適切
- so that → 不適切
- for → 適切
基準2:主語の関係を確認
同じ主語:
- in order to → 最適
- so that → 適切
- for → 適切
異なる主語:
- in order to → 不適切
- so that → 最適
- for → 不適切
基準3:文書のフォーマル度
高いフォーマル度:
- in order to → 最適
- so that → 適切
- for → やや簡潔すぎる
中程度のフォーマル度:
- in order to → 適切
- so that → 最適
- for → 適切
低いフォーマル度:
- in order to → やや固い
- so that → 適切
- for → 最適
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
間違いポイント1:後続語句の無視 「in order to」の後に名詞を持ってきてしまう。
間違いポイント2:主語の関係を見落とす 異なる主語なのに「in order to」を選んでしまう。
間違いポイント3:toとforの混同 「for to」のような間違った組み合わせを作ってしまう。
実践練習問題
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:
The company organized a workshop _____ train employees on the new procedures.
(A) in order to
(B) so that
(C) for
(D) because
考えてみてくださいね。
正解は(A)です!
「train」は動詞原形で、主語も主文と同じなので「in order to」が適切です。 「for」の場合は「for training」のように名詞形が必要です。
問題2:
We redesigned the website _____ customers can find information more easily.
(A) in order to
(B) so that
(C) for
(D) because
正解は(B)です!
「customers can find」という異なる主語を含む節があるので「so that」が適切です。
文脈別の使い分けパターン
Part6でよく出題される文脈別の使い分けを整理しました。
正式な報告書・提案書
in order to(最優先):
- 明確な目的の提示
- 戦略的な意図の説明
- 改善策の目的
例:
- We implemented this strategy in order to increase market share.
ビジネスメール
so that(最優先):
- 相手への配慮を示す
- 結果を重視した表現
- 協力を求める場合
例:
- Please submit the report by Friday so that we can review it before the meeting.
手順書・マニュアル
for(最優先):
- 簡潔で分かりやすい表現
- 目的の明確化
- 効率的な説明
例:
- Use this function for data analysis.
頻出フレーズパターン
Part6で特に頻出するフレーズをまとめました。
in order toを使う頻出パターン
- in order to improve... (改善するために)
- in order to ensure... (確実にするために)
- in order to achieve... (達成するために)
- in order to provide... (提供するために)
so thatを使う頻出パターン
- so that we can... (私たちが〜できるように)
- so that everyone can... (誰でも〜できるように)
- so that you can... (あなたが〜できるように)
- so that customers can... (顧客が〜できるように)
forを使う頻出パターン
- for improving... (改善のために)
- for ensuring... (確保のために)
- for providing... (提供のために)
- for the purpose of... (〜の目的で)
効率的な判断手順
Part6で目的表現問題に出会ったら、以下の手順で解きましょう。
ステップ1:後続語句を確認(3秒)
動詞原形、節、名詞のどれが続くかを瞬時に判断します。
ステップ2:主語の関係を確認(2秒)
同じ主語か、異なる主語かを確認します。
ステップ3:基本ルールを適用(3秒)
文法ルールに従って適切な選択肢を選びます。
この手順で、8秒以内に正解を選択できます。
応用テクニック
さらに高得点を目指すための応用テクニックもご紹介します。
テクニック1:省略形の理解
- to → in order to の省略
- for → in order to の名詞版
テクニック2:類似表現の区別
- in order that → so that の古い形
- with a view to → in order to の類義表現
テクニック3:否定形の使い方
- in order not to → 否定の目的
- so that ... not → 否定の結果
時短テクニック
Part6では時間効率が重要なので、瞬時に判断するコツをお伝えします。
瞬間判断のポイント:
- 空欄の後を即座にチェック
- 動詞原形なら「in order to」
- 主語があれば「so that」
- 名詞なら「for」
この方法で、5秒以内に確実に正解できます。
まとめ
Part6の目的表現問題は、後続語句の形と主語の関係を理解することが重要です。
文法ルールを覚えて問題を解けば、
- 解答時間が5秒以内になる
- 正答率が95%以上になる
- 英作文の表現力も向上する
という効果が期待できます。
今回紹介した3つの基準を使って、確実に得点を重ねていきましょう!
次の模試では、まず空欄の後に何が続くかを確認することから始めてみてくださいね。