「イディオムの意味は分かるけど、どれを選べばいいか分からない」「似たような表現で迷ってしまう」と悩んでいませんか?
Part6のイディオム問題は、単に意味を覚えるだけでは解けません。 ビジネス文書での使われ方と文脈に応じた適切性を理解することが重要なんです。
実は、TOEIC Part6で出題されるイディオムには明確なパターンがあり、それを知れば確実に正解できるようになります。
今回は、Part6で頻出するビジネスイディオムと、文脈に応じた解き方のコツを詳しくご紹介します。 この知識を身につければ、イディオム問題が得点源になりますよ!
Part6イディオム問題の特徴
出題される慣用表現の種類
ビジネス慣用表現(70%):
- take place, carry out, look forward to
- in terms of, with regard to, due to
- on behalf of, in accordance with
日常慣用表現(20%):
- get along with, come up with, put off
- run out of, keep up with, turn down
フォーマル表現(10%):
- in lieu of, pursuant to, notwithstanding
- whereby, wherein, thereof
問題の出題パターン
パターン1:前置詞選択
We look forward _____ hearing from you.
(A) to
(B) for
(C) of
(D) with
パターン2:動詞句選択
The meeting will _____ place next Tuesday.
(A) have
(B) take
(C) make
(D) get
パターン3:慣用句完成
The report was submitted _____ of the deadline.
(A) ahead
(B) instead
(C) because
(D) in spite
ビジネス頻出イディオム 20選
カテゴリー1:時間・スケジュール
1. take place(開催される)
- 意味:イベントや会議が行われる
- 例:The conference will take place in Tokyo.
- 使用場面:正式なイベントの告知
2. ahead of schedule(予定より早く)
- 意味:予定された時間より前に
- 例:We completed the project ahead of schedule.
- 使用場面:進捗報告でのポジティブな表現
3. behind schedule(予定より遅れて)
- 意味:予定された時間より後に
- 例:The construction is behind schedule.
- 使用場面:遅延の報告
4. on time(時間通りに)
- 意味:予定された時間に
- 例:Please arrive on time for the meeting.
- 使用場面:時間厳守の依頼
カテゴリー2:連絡・コミュニケーション
5. look forward to(楽しみにしている)
- 意味:~を期待している
- 例:We look forward to your response.
- 使用場面:メールの結び、丁寧な期待表現
6. get back to(連絡を取る)
- 意味:後で連絡する
- 例:I'll get back to you by Friday.
- 使用場面:返答の約束
7. follow up on(フォローアップする)
- 意味:後で確認する、追跡する
- 例:We need to follow up on this issue.
- 使用場面:継続的な対応の表明
8. keep in touch(連絡を取り続ける)
- 意味:継続的に連絡する
- 例:Let's keep in touch about the project.
- 使用場面:継続的な関係の維持
カテゴリー3:会議・プレゼンテーション
9. attend to(対応する、処理する)
- 意味:何かに注意を向ける、対処する
- 例:We need to attend to this matter immediately.
- 使用場面:緊急事項への対応
10. carry out(実行する)
- 意味:計画や指示を実施する
- 例:We will carry out the plan as discussed.
- 使用場面:実行の約束・報告
11. bring up(話題にする)
- 意味:議題として取り上げる
- 例:She brought up an important point.
- 使用場面:会議での議論
12. wrap up(終了する、まとめる)
- 意味:会議や作業を終える
- 例:Let's wrap up the meeting by 5 PM.
- 使用場面:終了の合図
カテゴリー4:業務・プロジェクト
13. work on(取り組む)
- 意味:何かに努力して取り組む
- 例:Our team is working on a new proposal.
- 使用場面:現在進行中の作業
14. come up with(思いつく、考え出す)
- 意味:アイデアや解決策を見つける
- 例:We need to come up with a solution.
- 使用場面:創造的な作業の必要性
15. deal with(対処する)
- 意味:問題や状況に対応する
- 例:How should we deal with this issue?
- 使用場面:問題解決の議論
16. go ahead(進める、続ける)
- 意味:計画を実行に移す
- 例:We decided to go ahead with the merger.
- 使用場面:決定の実行
カテゴリー5:結果・成果
17. turn out(結果として~になる)
- 意味:最終的に~という結果になる
- 例:The event turned out to be successful.
- 使用場面:結果の報告
18. work out(うまくいく、解決する)
- 意味:問題が解決する、計画が成功する
- 例:I hope everything works out well.
- 使用場面:成功への期待
19. pay off(成果を上げる、報われる)
- 意味:努力が良い結果をもたらす
- 例:Our hard work finally paid off.
- 使用場面:努力の成果報告
20. fall through(失敗する、破談になる)
- 意味:計画や取引が成立しない
- 例:The deal fell through at the last minute.
- 使用場面:失敗・中止の報告
文脈に応じた選択方法
ステップ1:場面の特定
会議・イベント関連→時間・場所のイディオム
The annual conference will _____ place in September.
→ take place(開催される)
メール・連絡関連→コミュニケーションのイディオム
We _____ to hearing from you soon.
→ look forward(楽しみにしている)
ステップ2:感情・評価の判断
ポジティブな文脈→成功・期待のイディオム
The project _____ successfully.
→ worked out(うまくいった)
ネガティブな文脈→問題・失敗のイディオム
Unfortunately, the deal _____.
→ fell through(破談になった)
ステップ3:時制との整合性
現在進行形→継続的行動
We are _____ on a new strategy.
→ working(取り組んでいる)
過去形→完了した行動
The meeting _____ place yesterday.
→ took(開催された)
似たイディオムの使い分け
グループ1:「対処する」系
deal with:
- 意味:問題に対応する
- 使用場面:困難な状況への対処
- 例:We need to deal with customer complaints.
attend to:
- 意味:注意深く対応する
- 使用場面:緊急性のある事項
- 例:Please attend to this matter urgently.
handle:
- 意味:管理する、扱う
- 使用場面:日常的な業務処理
- 例:She handles all the paperwork.
グループ2:「実行する」系
carry out:
- 意味:計画を実施する
- 使用場面:既定の計画の実行
- 例:We will carry out the inspection.
go ahead:
- 意味:進行する、続ける
- 使用場面:決定後の実行開始
- 例:Let's go ahead with the plan.
put into practice:
- 意味:実践に移す
- 使用場面:理論の実用化
- 例:We need to put the policy into practice.
グループ3:「連絡する」系
get back to:
- 意味:後で連絡する
- 使用場面:返答の約束
- 例:I'll get back to you tomorrow.
follow up:
- 意味:追跡・確認する
- 使用場面:継続的な確認
- 例:Please follow up on the order status.
keep in touch:
- 意味:連絡を保つ
- 使用場面:長期的な関係維持
- 例:Let's keep in touch after the project.
解答テクニック
テクニック1:コロケーション確認法
固定的な組み合わせを確認
take + place = 開催される
look forward + to = 楽しみにする
ahead + of = ~より前に
テクニック2:文脈適合度判定法
場面に最適なイディオムを選択
ビジネスメール → look forward to
会議開催 → take place
問題対応 → deal with
テクニック3:感情価値判断法
文章の雰囲気に合うイディオムを選択
ポジティブ → work out, pay off
ネガティブ → fall through, break down
中性 → carry out, take place
よくある間違いと対策
間違い1:前置詞の混同
❌ 間違い:
look forward for hearing
✅ 正解:
look forward to hearing
対策:
イディオムの前置詞は暗記必須
間違い2:動詞の選択ミス
❌ 間違い:
The meeting will have place
✅ 正解:
The meeting will take place
対策:
動詞+名詞の組み合わせを覚える
間違い3:文脈無視
❌ 間違い:
文法的に正しければOK
✅ 正解:
場面に応じた適切性を重視
間違い4:日本語直訳
❌ 間違い:
日本語の感覚で選択
✅ 正解:
英語のイディオムとして理解
実践的学習法
基礎段階(毎日15分)
1. 頻出イディオム暗記
- 20個の基本イディオムを完全暗記
- 意味・使用場面・例文をセットで覚える
- 毎日5個ずつ復習
2. コロケーション練習
- 動詞+前置詞の組み合わせを確認
- 間違いやすい前置詞を重点練習
- 音読で自然な響きを覚える
応用段階(週3回×20分)
1. 文脈判断練習
- Part6の文章でイディオムを分析
- なぜそのイディオムが適切かを説明
- 他の選択肢が不適切な理由を確認
2. 類似表現比較
- 似た意味のイディオムを比較
- 使用場面の違いを明確化
- 実際の文書での使い分けを確認
まとめ
Part6のイディオム問題は、ビジネス文書での使われ方と文脈に応じた適切性を理解すれば確実に解けます。
重要なポイントは:
- 20の頻出イディオムの完全習得
- 文脈に応じた選択方法の3ステップ
- 似たイディオムの使い分けの理解
これらをマスターすれば、イディオム問題での迷いがなくなり、確実に得点できるようになります。
ぜひ今回の攻略法を実践して、イディオム問題を得点源にしてくださいね!