Part5で「この表現、古くない?」「今はこう言わないのでは?」と迷ってしまうことはありませんか?
実は、現代的表現と古い表現には明確な判断基準があり、それを理解すればTOEICで求められる適切な語彙を選べるようになります。
今回は、ビジネス英語の変化を踏まえて、Part5で確実に得点する表現選択法をお伝えします。
新語と古語の基本を理解しよう
新語と古語を簡単に言うと、「現在よく使われる表現」と「過去によく使われた表現」の違いです。
例えば、メールでの連絡について考えてください。 「send an email」が現代的、「dispatch a telegram」が古い表現です。
TOEICでは以下のような傾向があります。
- 現代的表現:ビジネスで実際に使われている表現
- 古い表現:文語的で硬すぎる、または時代遅れの表現
Part5での新語・古語の出題傾向
現代的表現と古い表現の問題は、Part5で年間約6-8問出題されます。
主な出題分野は以下の4つです。
分野1:ビジネス動詞の選択
現代ビジネスでよく使われる動詞の判断問題です。
例題:
We need to _____ our marketing strategy to reach younger customers.
(A) revise
(B) amend
(C) alter
(D) modify
正解は(A)です。 reviseは現代ビジネスで最もよく使われる表現です。
分野2:コミュニケーション表現
現代的な連絡・報告方法を表す語彙です。
例題:
Please _____ me of any changes to the schedule.
(A) inform
(B) apprise
(C) notify
(D) advise
正解は(A)です。 informは現代ビジネスで最も自然な表現です。
分野3:技術関連の語彙
IT・デジタル技術に関する現代的表現です。
例題:
The company will _____ its database to improve efficiency.
(A) modernize
(B) update
(C) renovate
(D) reform
正解は(B)です。 updateは技術分野で標準的に使われる表現です。
分野4:会議・プレゼン用語
現代的な会議やプレゼンテーションで使われる語彙です。
例題:
Let's _____ the main points from today's discussion.
(A) summarize
(B) recapitulate
(C) epitomize
(D) condense
正解は(A)です。 summarizeは現代ビジネスで最も一般的です。
現代的表現の特徴
TOEICで好まれる現代的表現の特徴を理解しましょう。
特徴1:簡潔性
現代ビジネスでは簡潔で分かりやすい表現が好まれます。
- 現代的:help → 古い:assist, aid
- 現代的:show → 古い:demonstrate, exhibit
- 現代的:use → 古い:utilize, employ
特徴2:親しみやすさ
硬すぎない、親しみやすい表現が主流です。
- 現代的:get → 古い:obtain, acquire
- 現代的:start → 古い:commence, initiate
- 現代的:end → 古い:terminate, conclude
特徴3:国際性
グローバルビジネスで通用する標準的な表現です。
- 現代的:team → 古い:personnel, staff
- 現代的:meeting → 古い:conference, assembly
- 現代的:deadline → 古い:time limit, due date
避けるべき古い表現
Part5で不正解になりやすい古い表現です。
カテゴリ1:過度に丁寧な表現
古い表現の例
- wherefore → 現代:why
- henceforth → 現代:from now on
- heretofore → 現代:until now
カテゴリ2:文語的すぎる表現
古い表現の例
- peruse → 現代:read
- endeavor → 現代:try
- ascertain → 現代:find out
カテゴリ3:時代遅れの技術用語
古い表現の例
- telegram → 現代:email, message
- typewriter → 現代:computer, keyboard
- filing cabinet → 現代:database, digital storage
判断基準:5つのチェックポイント
現代的か古いかを判断する5つのポイントです。
ポイント1:使用頻度
現代ビジネスでどれくらい使われているか。
- 高頻度:update, review, discuss
- 低頻度:amend, peruse, deliberate
ポイント2:音節数
短くてシンプルな語が好まれる傾向。
- 短い:fix, change, help
- 長い:rectify, modify, facilitate
ポイント3:起源
ラテン語由来より英語本来の語が好まれる。
- 英語系:help, show, start
- ラテン系:assist, demonstrate, commence
ポイント4:文体
会話でも使える自然な表現か。
- 自然:talk about, look at, work on
- 硬い:discuss, examine, engage in
ポイント5:国際性
非ネイティブにも理解しやすいか。
- 理解しやすい:important, difficult, successful
- 理解しにくい:paramount, arduous, triumphant
現代ビジネス英語の語彙一覧
Part5で頻出する現代的表現をまとめました。
動詞(現代的表現)
- check - 確認する(examine より好まれる)
- handle - 処理する(manage と同程度)
- focus - 集中する(concentrate より簡潔)
- track - 追跡する(monitor より親しみやすい)
名詞(現代的表現)
- goal - 目標(objective より簡潔)
- issue - 問題(problem の丁寧表現)
- update - 更新(revision より技術的)
- feedback - 意見(commentary より具体的)
形容詞(現代的表現)
- key - 重要な(crucial より使いやすい)
- main - 主要な(principal より簡潔)
- current - 現在の(present より自然)
- overall - 全体的な(comprehensive より簡潔)
実践練習問題
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:We should _____ this matter at tomorrow's meeting.
(A) discuss
(B) deliberate
(C) confer
(D) discourse
考えてみてくださいね。
正解は(A)です!
discussは現代ビジネスで最も一般的に使われる表現です。
問題2:Please _____ the latest version of the report.
(A) peruse
(B) examine
(C) review
(D) scrutinize
正解は(C)です!
reviewは現代ビジネスで標準的に使われる自然な表現です。
地域による表現の違い
アメリカ英語とイギリス英語の現代的表現です。
アメリカ英語(TOEICの基準)
- elevator - エレベーター
- vacation - 休暇
- cell phone - 携帯電話
- apartment - アパート
イギリス英語(参考)
- lift - エレベーター
- holiday - 休暇
- mobile phone - 携帯電話
- flat - アパート
まとめ
現代的表現と古い表現の見分け方は、「簡潔性」「親しみやすさ」「国際性」がキーポイントです。
この記事で紹介した判断基準を使えば、Part5で適切な語彙を選択できるようになります。
特に、現代ビジネスで実際に使われている表現を意識することで、TOEICでも実務でも役立つ語彙力が身につきますよ!
次回のTOEICでは、時代に合った表現を自信を持って選んでくださいね!