Part6でfor example, such as, likeの選択問題に出会って迷ったことはありませんか?
「どれも『例えば』という意味なのに、どう使い分けるの?」と困惑する学習者の方は非常に多いです。
実は、これらの例示表現には明確な使い分けルールがあり、そのルールを理解すれば10秒以内に確実に正解できるようになります。
今回は、Part6で頻出する例示表現の使い分けを、実践的な例文とともにマスターしていきましょう。
例示表現の基本的な違い
まず、これらの例示表現の基本的な違いを理解しましょう。
これは会社のプレゼンテーションを想像してみてください。 「具体例を示すと、営業部があります」なら「For example, the sales department」 「営業部などの部署があります」なら「departments such as sales」 「営業部のような部署があります」なら「departments like sales」
それぞれフォーマル度と使用場面が異なるんです。
各表現の特徴と使い分け
for exampleの特徴
基本的な意味:
- 「例えば」「具体例として」
- 文の始めに使用(独立した表現)
- 最もフォーマルな例示表現
使用場面:
- 正式な文書やプレゼンテーション
- 詳細な説明や解説
- 文と文をつなぐ接続的な役割
例文:
- For example, our company offers flexible working hours. (例えば、当社は柔軟な勤務時間を提供しています)
- Many benefits are available. For example, health insurance is provided. (多くの福利厚生があります。例えば、健康保険が提供されています)
such asの特徴
基本的な意味:
- 「〜のような」「〜など」
- 名詞の後に続けて使用
- 中程度のフォーマル度
使用場面:
- ビジネス文書での列挙
- 複数の例を簡潔に示す
- 名詞を修飾する場合
例文:
- We offer various services such as consulting and training. (コンサルティングや研修などの様々なサービスを提供しています)
- Departments such as HR and Finance will be involved. (人事や財務などの部署が関与します)
likeの特徴
基本的な意味:
- 「〜のような」「〜に似た」
- カジュアルな例示表現
- 比較・類似のニュアンス
使用場面:
- 社内メールやカジュアルな文書
- 口語的な表現
- 類似点を強調する場合
例文:
- Companies like ours face similar challenges. (当社のような会社は似たような課題に直面しています)
- We need tools like spreadsheets for analysis. (分析にはスプレッドシートのようなツールが必要です)
Part6での出題パターン分析
例示表現問題は、Part6で年間約2-3問出題される重要問題タイプです。
パターン1:文の位置による選択
50%の確率で出題される最頻出パターンです。
例題:
Our company provides many benefits. _____, we offer health insurance and retirement plans.
(A) For example
(B) Such as
(C) Like
(D) Including
正解は(A)です。 文の始めに独立して使用する場合は「For example」が適切です。
パターン2:名詞修飾による選択
35%の確率で出題されるパターンです。
例題:
We work with various clients _____ banks and insurance companies.
(A) for example
(B) such as
(C) like
(D) including
正解は(B)です。 名詞「clients」を修飾する場合は「such as」が適切です。
パターン3:フォーマル度による選択
15%の確率で出題されるパターンです。
文書の種類によって適切なフォーマル度が決まります。
実践的な選択基準
では、実際の問題での判断方法を見ていきましょう。
基準1:文中の位置をチェック
文の始め(独立):
- For example → 適切
- Such as → 不適切
- Like → 不適切
名詞の後(修飾):
- For example → 不適切
- Such as → 適切
- Like → 適切
基準2:文書のフォーマル度
高いフォーマル度:
- For example → 最適
- Such as → 適切
- Like → 不適切
中程度のフォーマル度:
- For example → 適切
- Such as → 最適
- Like → 適切
低いフォーマル度:
- For example → やや固い
- Such as → 適切
- Like → 最適
基準3:例示の目的
詳細な説明:
- For example → 適切(詳しく説明する)
簡潔な列挙:
- Such as → 適切(複数例を簡潔に)
類似の強調:
- Like → 適切(類似点を強調)
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
間違いポイント1:文の位置を無視 名詞の後なのに「for example」を選んでしまう。
間違いポイント2:フォーマル度の不一致 正式な文書で「like」を選んでしまう。
間違いポイント3:コンマの有無 「such as」の前後にコンマを付けるかどうかを間違える。
実践練習問題
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:(正式な報告書)
Several factors contributed to the success. _____, strong leadership and teamwork were crucial.
(A) Such as
(B) Like
(C) For example
(D) Including
考えてみてくださいね。
正解は(C)です!
文の始めに独立して使用し、詳細な説明を行うので「For example」が適切です。 また、正式な報告書という文脈にも合っています。
問題2:(社内メール)
We need to update software programs _____ Word and Excel.
(A) for example
(B) such as
(C) like
(D) including
正解は(B)です!
名詞「software programs」を修飾する使い方なので「such as」が適切です。 社内メールという文脈にも合っています。
文脈別の使い分けパターン
Part6でよく出題される文脈別の使い分けを整理しました。
正式な報告書・提案書
For example(最優先):
- 文の始めで詳細説明
- 段落の導入部分
- 具体的な事例紹介
Such as(次点):
- 名詞の修飾
- 簡潔な列挙
ビジネスメール
Such as(最優先):
- 商品・サービスの列挙
- 部署・担当者の例示
- 簡潔で効率的な表現
For example(次点):
- 重要な例の強調
- 詳細な説明が必要な場合
社内通知・連絡
Such as(最優先):
- 対象者の例示
- 必要な物品の列挙
- 手続きの例示
Like(次点):
- カジュアルな表現
- 類似例の提示
頻出フレーズパターン
Part6で特に頻出するフレーズをまとめました。
For exampleを使う頻出パターン
- For example, our company... (例えば、当社は...)
- Many options are available. For example, ... (多くの選択肢があります。例えば...)
- For example, the sales department... (例えば、営業部は...)
Such asを使う頻出パターン
- Services such as... (...などのサービス)
- Departments such as... (...などの部署)
- Items such as... (...などのアイテム)
- Benefits such as... (...などの福利厚生)
Likeを使う頻出パターン
- Companies like ours... (当社のような会社は...)
- Tools like... (...のようなツール)
- Programs like... (...のようなプログラム)
効率的な判断手順
Part6で例示表現問題に出会ったら、以下の手順で解きましょう。
ステップ1:文中の位置を確認(3秒)
文の始めか、名詞の後かを瞬時に判断します。
ステップ2:文書のフォーマル度を判断(3秒)
正式な文書か、カジュアルな文書かを確認します。
ステップ3:例示の目的を確認(4秒)
詳細説明、簡潔列挙、類似強調のどれかを判断します。
この手順で、10秒以内に正解を選択できます。
応用テクニック
さらに高得点を目指すための応用テクニックもご紹介します。
テクニック1:コンマの使い方
- For example, ... (文の始めはコンマ必須)
- ... such as A, B, and C (列挙時のコンマ使用)
- ... like A or B (orでの選択表現)
テクニック2:省略形の理解
- e.g., ... (for exampleの省略)
- i.e., ... (that isの省略)
テクニック3:類似表現の区別
- including vs such as
- namely vs for example
- particularly vs especially
時短テクニック
Part6では時間効率が重要なので、瞬時に判断するコツをお伝えします。
瞬間判断のポイント:
- 文の始めか名詞の後かを確認
- 文書の種類を瞬時に判断
- 定番パターンを適用
この方法で、8秒以内に確実に正解できます。
まとめ
Part6の例示表現問題は、文の位置とフォーマル度を理解することが重要です。
使い分けルールを覚えて問題を解けば、
- 解答時間が8秒以内になる
- 正答率が90%以上になる
- ビジネス英語の表現力も向上する
という効果が期待できます。
今回紹介した3つの基準を使って、確実に得点を重ねていきましょう!
次の模試では、まず文中の位置を確認することから始めてみてくださいね。