Part5で「I _ to complete this project successfully」を見て「intend?plan?hope?」と迷ったことはありませんか?
「どれも『〜するつもり』という意味に思えるけど、どのニュアンスが正しいの?」と悩んでしまうこと、ありますよね。
実は、意志性の表現には明確な使い分けルールがあり、そのパターンさえ覚えれば迷うことなく正解できるようになります。
今回は、TOEIC Part5で年間約8問出題される意志性表現を、分かりやすくお伝えします。
意志性表現の基本を理解しよう
意志性表現を簡単に説明すると、「話者の意図や願望、決意を表す表現」です。
例えば、日本語でも:
- 「必ずやります」(強い決意)
- 「やるつもりです」(計画・意図)
- 「できればやりたいです」(願望)
のように、同じ「やる」でも話者の気持ちの強さが違いますよね。
英語でも同様に、意志の強さや実現可能性によって使い分ける表現があり、TOEICではこの微妙な違いが問われます。
Part5での意志性表現出題パターン
意志性表現は、Part5で年間約8問出題される重要な分野です。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:意志の強さの選択
最も頻出するのが、意志の強さに応じた適切な表現を選ぶパターンです。
例題:
The CEO _____ to expand the business internationally.
(A) will
(B) intends
(C) hopes
(D) wishes
正解は(B)です。 ビジネス拡大という具体的計画には「intends(意図する)」が最適です。
パターン2:実現可能性による選択
現実的な計画か理想的な願望かによる使い分けパターンもあります。
パターン3:丁寧さレベルの調整
相手や状況に応じた適切な丁寧度を表現するパターンです。
パターン4:時制との組み合わせ
過去・現在・未来の時制と組み合わせた意志表現パターンもあります。
意志性表現の分類と使い分け
意志性表現を強さと性質で分類して詳しく見ていきましょう。
強い意志・決意を表す表現
will(未来の意志・約束)
I will finish this report by tomorrow.
(明日までにこのレポートを終わらせます)
→ 強い決意・約束
be determined to(強い決意)
We are determined to improve customer satisfaction.
(顧客満足度の向上に全力で取り組みます)
→ 揺るぎない決意
be committed to(コミットメント)
The company is committed to environmental protection.
(会社は環境保護にコミットしています)
→ 責任感を伴う決意
計画・意図を表す表現
intend to(意図・計画)
I intend to attend the conference next month.
(来月の会議に出席する予定です)
→ 具体的な計画
plan to(計画)
We plan to launch the new product in spring.
(春に新製品を発売する計画です)
→ 詳細な計画
be going to(予定・つもり)
The meeting is going to start at 2 PM.
(会議は午後2時に始まる予定です)
→ 既に決まった予定
aim to(目標・狙い)
We aim to increase sales by 20%.
(売上を20%増加させることを目指しています)
→ 目標設定
願望・希望を表す表現
hope to(現実的な希望)
I hope to receive your feedback soon.
(早めにフィードバックをいただければと思います)
→ 実現可能な希望
wish to(丁寧な願望)
I wish to express my gratitude.
(感謝の気持ちを表したいと思います)
→ フォーマルな願望
would like to(丁寧な希望)
I would like to discuss this matter further.
(この件についてさらに話し合いたいと思います)
→ 丁寧な希望表現
努力・試みを表す表現
try to(努力・試み)
We will try to resolve the issue quickly.
(迅速に問題を解決するよう努めます)
→ 努力の意志
attempt to(挑戦・試み)
The team will attempt to complete the project early.
(チームはプロジェクトの早期完了に挑戦します)
→ 困難への挑戦
strive to(努力・奮闘)
We strive to provide excellent customer service.
(優れた顧客サービスの提供に努めています)
→ 継続的な努力
文脈による適切な選択
文脈や状況に応じた適切な意志性表現の選び方を見ていきましょう。
ビジネス文書での使い分け
正式な計画発表:
The company intends to expand its operations to Asia.
(同社はアジア地域への事業拡大を予定している)
→ 具体的な意図「intend」が適切
目標設定:
We aim to achieve carbon neutrality by 2030.
(2030年までにカーボンニュートラルの達成を目指す)
→ 目標志向「aim」が適切
顧客への約束:
We will deliver your order within 3 business days.
(3営業日以内にご注文品をお届けします)
→ 確約「will」が適切
実現可能性による選択
現実的な計画:
I plan to finish the report by Friday.
(金曜日までにレポートを完成させる計画です)
→ 実現可能性が高い
理想的な願望:
I hope the weather will be nice tomorrow.
(明日は天気が良いといいのですが)
→ コントロールできない事柄
努力が必要な目標:
We strive to exceed customer expectations.
(お客様の期待を上回るよう努めています)
→ 継続的な努力が必要
よくある間違いと対策
日本人学習者が特に間違えやすいポイントを整理しました。
間違い1:意志の強さの誤判断
間違った例:
❌ I hope to submit the report on time.
(期限内提出は義務なのに「hope」を使用)
正しい例:
✅ I will submit the report on time.
(確実な約束なので「will」)
間違い2:実現可能性の誤認
間違った例:
❌ I plan to win the lottery.
(コントロールできない事柄に「plan」を使用)
正しい例:
✅ I hope to win the lottery.
(コントロール不可能なので「hope」)
間違い3:丁寧さレベルの不適切
間違った例:
❌ I want to discuss this with you.
(上司に対して直接的すぎる表現)
正しい例:
✅ I would like to discuss this with you.
(丁寧な表現)
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:次の文で適切な表現はどれでしょうか?
The management _____ to implement the new policy next quarter.
(A) hopes
(B) wishes
(C) intends
(D) tries
意志の強さを考えて答えてみてくださいね。
正解は(C) intendsです!
解答プロセス:
- 文脈:経営陣の政策実施
- 具体的な計画 → intend
- 経営陣の意図は実現可能性が高い
問題2:次の文で適切な表現はどれでしょうか?
I _____ everyone has a productive meeting.
(A) will
(B) intend
(C) plan
(D) hope
正解は(D) hopeです!
解答プロセス:
- 文脈:他人の行動への希望
- コントロール不可能 → hope
- 願望表現が適切
## ビジネス英語での実践活用
TOEICでよく出るビジネス場面での意志性表現を紹介します。
### プロジェクト管理
I intend to complete the first phase by next Friday. (来週金曜日までに第1段階を完了する予定です)
We aim to deliver the project ahead of schedule. (予定より早くプロジェクトを完成させることを目標としています)
The team is determined to meet all quality standards. (チームは全ての品質基準を満たすことに全力で取り組んでいます)
### 顧客対応
We will resolve your issue within 24 hours. (24時間以内に問題を解決いたします)
I would like to propose an alternative solution. (代替案をご提案させていただきたいと思います)
We hope this meets your requirements. (これがご要望に沿うものであることを願っております)
### 会議・プレゼンテーション
I plan to present the quarterly results tomorrow. (明日、四半期結果を発表する予定です)
We strive to maintain the highest standards. (最高水準の維持に努めています)
I wish to thank everyone for their contributions. (皆様のご貢献に感謝申し上げたいと思います)
## 意志性表現の強度ランキング
表現の強さを5段階で整理しました。
### レベル5:最強の意志
- **be determined to** - 絶対的決意
- **be committed to** - 責任を伴う決意
### レベル4:強い意志
- **will** - 確実な約束・決意
- **intend to** - 具体的な意図
### レベル3:中程度の意志
- **plan to** - 詳細な計画
- **aim to** - 目標設定
### レベル2:穏やかな意志
- **hope to** - 現実的な希望
- **would like to** - 丁寧な希望
### レベル1:努力の意志
- **try to** - 努力・試み
- **strive to** - 継続的努力
## 実戦での判断テクニック
意志性表現問題を効率的に解くコツを紹介します。
### テクニック1:主語の立場を確認
誰が意志を表明しているかで適切な強さが変わります。
- **経営陣・管理職** → 強い意志(intend、plan)
- **個人・従業員** → 中程度(hope、try)
### テクニック2:実現可能性を判断
話者がコントロールできるかどうかを確認します。
- **コントロール可能** → will、intend、plan
- **コントロール不可能** → hope、wish
### テクニック3:文脈の丁寧度をチェック
相手との関係や文書の性質を考慮します。
- **フォーマル** → intend、wish、would like
- **カジュアル** → will、plan、hope
## まとめ
意志性表現のポイントは、**意志の強さと実現可能性による適切な選択**です。
意志の強度:
- **最強**:be determined to、be committed to
- **強い**:will、intend to
- **中程度**:plan to、aim to
- **穏やか**:hope to、would like to
- **努力**:try to、strive to
選択基準:
1. **意志の強さ** - どの程度確実か
2. **実現可能性** - コントロール可能か
3. **丁寧さレベル** - 相手や状況に適切か
4. **文脈の適合性** - ビジネス・個人の区別
これらの使い分けをマスターすれば、Part5での意志性表現問題は確実に得点源になります。
ビジネス英語では意図や計画を明確に伝えることが重要なので、実際の場面でも非常に役立つスキルです。
ぜひ今日から実践して、効果的な意志表現でスコアアップを目指してくださいね!