Part5で動詞の時制問題が出ると、迷ってしまうことはありませんか?
「過去形と現在完了形のどちらを選べばいいか分からない」 「時制を判断する手がかりが見つからなくて、勘で選んでしまう」
実は、動詞の時制問題の95%以上は、文中の副詞を見るだけで瞬時に正解が分かるんです。
今回は、時制問題を15秒以内で確実に解く、7つの副詞ルールをお教えします。
時制問題が「副詞」で解ける理由
時制問題を簡単に説明すると、時計を見て今の時間を知るようなものです。
例えば、「昨日」という言葉があれば過去の話だと分かりますよね。 「明日」があれば未来の話だと判断できます。
これと同じように、英語の副詞は「時のヒント」を教えてくれるんです。
TOEICの時制問題では、この副詞を見つけることが正解への最短ルートになります。
時制を決定する7つの副詞ルール
動詞の時制を瞬時に判断するための、必須の7つのルールを覚えましょう。
ルール1:「already」「yet」「ever」→現在完了確定
まず、最も出題頻度の高いパターンです。
**already(すでに)、yet(まだ)、ever(これまでに)**が文中にあったら、 **100%現在完了形(have/has + 過去分詞)**を選びます。
頻出例:
The report has already been completed.
(レポートはすでに完成しています)
Have you ever visited Tokyo?
(これまでに東京を訪れたことはありますか?)
ルール2:「yesterday」「last」「ago」→過去形確定
次に覚えるべきは過去を表す副詞です。
yesterday(昨日)、last week/month/year(先週/先月/昨年)、~ ago(~前)
これらがあったら過去形一択です。
頻出例:
The meeting ended two hours ago.
(会議は2時間前に終わりました)
We received the package yesterday.
(私たちは昨日荷物を受け取りました)
ルール3:「tomorrow」「next」「soon」→未来形確定
未来を表す副詞も覚えやすいパターンです。
tomorrow(明日)、next week/month/year(来週/来月/来年)、soon(まもなく)
これらはwill + 動詞原形を選びます。
頻出例:
The new system will be launched next month.
(新システムは来月開始されます)
She will arrive soon.
(彼女はまもなく到着します)
ルール4:「usually」「always」「often」→現在形確定
習慣や頻度を表す副詞のパターンです。
usually(普通は)、always(いつも)、often(よく)、sometimes(時々)
これらは現在形を選びます。
頻出例:
He usually works late on Fridays.
(彼は金曜日はいつも遅くまで働きます)
We often discuss new ideas in meetings.
(私たちは会議でよく新しいアイデアを議論します)
ルール5:「now」「currently」「at present」→現在進行形
現在の継続を表す副詞パターンです。
now(今)、currently(現在)、at present(現在のところ)
これらはbe + -ing形を選びます。
頻出例:
The team is currently working on the project.
(チームは現在そのプロジェクトに取り組んでいます)
We are now accepting applications.
(現在申し込みを受け付けています)
ルール6:「since」「for」→現在完了形
期間や起点を表す前置詞が副詞句を作るパターンです。
**since(~以来)、for(~間)**があったら、 **現在完了形(have/has + 過去分詞)**を選びます。
頻出例:
She has worked here for five years.
(彼女は5年間ここで働いています)
We have been partners since 2020.
(私たちは2020年以来パートナーです)
ルール7:「by」+未来の時間→未来完了形
最も上級レベルの時制パターンです。
by(~までに)+ 未来の時間があったら、 will have + 過去分詞を選びます。
頻出例:
The project will have been completed by next Friday.
(プロジェクトは来週金曜日までに完了しているでしょう)
実践!頻出パターン別攻略法
では、実際のTOEICで出題される代表的なパターンを見ていきましょう。
パターン1:現在完了vs過去形(出題率45%)
このパターンが最も頻出します。
典型的な問題例:
The company _____ three new stores since January.
(A) opened
(B) has opened
(C) will open
(D) opens
瞬間判断のポイント
since Januaryを発見した瞬間、現在完了確定です。
sinceは起点を表すので、「1月から現在まで」の継続を意味します。 正解は(B)です。
パターン2:未来形vs現在形(出題率30%)
時制の混同が起きやすいパターンです。
典型的な問題例:
The new policy _____ effect tomorrow.
(A) takes
(B) took
(C) will take
(D) has taken
副詞を最優先でチェック
tomorrowがあるので、未来形一択です。
「明日」という未来の時点なので、正解は(C)です。
パターン3:現在進行形vs現在形(出題率25%)
動作の継続性を問うパターンです。
典型的な問題例:
The team _____ currently reviewing the proposal.
(A) is
(B) was
(C) will be
(D) has been
currentlyがあるので、現在進行形が必要です。 正解は(A)ですね。
間違えやすい例外パターン
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 「just」の判断:現在完了(just finished)vs 過去形(just now)
- 「recently」の使い分け:現在完了が基本だが、過去形も可能
- 「when」節の時制一致:主節が過去なら従属節も過去
特に「just」は文脈によって判断が変わるので、前後の文をよく確認しましょう。
副詞が見つからない時の対処法
副詞が見つからない場合は、以下の順序で判断します。
-
文の意味を考える
- 完了・経験・継続なら現在完了
-
他の文との関係を見る
- 前後の文の時制に合わせる
-
動詞の形から逆算
- 選択肢の形で時制を判断
練習問題で実力チェック
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The manager _____ the budget report yesterday.
(A) reviews
(B) reviewed
(C) has reviewed
(D) will review
正解は(B)です!
「yesterday」があるので、過去形確定。 この副詞パターンは100%覚えておきましょう。
問題2:We _____ this system for two months.
(A) use
(B) used
(C) have used
(D) will use
正解は(C)です!
「for two months」(期間)があるので、現在完了形を選択。 継続の意味を表しています。
問題3:The conference _____ next week as scheduled.
(A) begins
(B) began
(C) has begun
(D) will begin
正解は(D)です!
「next week」(来週)があるので、未来形確定。 時制副詞を見逃さないことがポイントです。
時制問題の解答手順
実際の試験では、以下の手順で解きます。
ステップ1:副詞をスキャン(3秒)
まず、時制を示す副詞がないか文全体をざっと見ます。
ステップ2:ルール適用(2秒)
見つけた副詞に対応する時制ルールを適用します。
ステップ3:選択肢選択(1秒)
該当する時制の選択肢を選びます。
この手順で、15秒以内に確実に解けるようになります。
まとめ
動詞の時制瞬殺法は、副詞を見つけて対応するルールを適用するだけです。
この記事で紹介した7つのルールを使えば、
- 解答時間が15秒以内になる
- 正答率が95%以上にアップする
- 時制問題への不安が完全に解消される
という効果が期待できます。
副詞は時制問題の「答えを教えてくれる親切な先生」だと思って、 ぜひ今日から意識して探してみてくださいね!