Part5でto不定詞と動名詞の使い分けで迷ったことはありませんか?
「decide to doとenjoy doingは覚えているけど、他の動詞になると自信がない」と感じること、ありますよね。
実は、to不定詞と動名詞の使い分けは、5つのルールさえ覚えれば、15秒以内で確実に正解できるようになります。
今回は、Part5で年間約8問出題されるこの重要分野を、動詞のパターン別に完全攻略します。
to不定詞と動名詞の基本を理解しよう
to不定詞と動名詞を簡単に説明すると、レストランでの注文のようなものです。
例えば、ハンバーガーショップで「ポテトを追加したい」と言う場面を想像してみてください。 お店によって「ポテト追加」と言うか「ポテトをプラス」と言うかが決まっていますよね。 どちらも同じ意味ですが、お店のルールに従わないと注文が通りません。
これと同じように、英語の動詞も「to不定詞しか取らない動詞」「動名詞しか取らない動詞」「両方取る動詞」が決まっているんです。
Part5での出題パターン
to不定詞と動名詞の問題は、Part5で年間約8問出題されます。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:to不定詞のみを取る動詞
出題頻度:約60%
The company decided _____ a new marketing strategy.
(A) to implement
(B) implementing
(C) implement
(D) implemented
正解は(A)です。 なぜならdecideは「to不定詞のみ」を取る動詞だからです。
パターン2:動名詞のみを取る動詞
出題頻度:約30%
We finished _____ the quarterly report last Friday.
(A) to prepare
(B) preparing
(C) prepare
(D) prepared
正解は(B)です。 finishは「動名詞のみ」を取る動詞です。
パターン3:両方取るが意味が変わる動詞
出題頻度:約10%
Please remember _____ the lights before leaving.
(A) to turn off
(B) turning off
この場合、remember to do(これからすることを覚えている)とremember doing(したことを覚えている)で意味が変わります。
動詞別5つのルールで完全攻略
では、実際の判断基準となる5つのルールを見ていきましょう。
ルール1:「計画・決定・願望」動詞はto不定詞
覚え方:
未来に向かう気持ち=to不定詞
主要動詞:
- decide(決める)
- plan(計画する)
- hope(希望する)
- want(欲しがる)
- expect(期待する)
- agree(同意する)
例文:We plan _____ the meeting next week.
正解:(A) to hold
理由:planは「計画」を表すのでto不定詞
ルール2:「完了・継続・楽しみ」動詞は動名詞
覚え方:
既に始まっている・続いている=動名詞
主要動詞:
- finish(終える)
- continue(続ける)
- enjoy(楽しむ)
- avoid(避ける)
- suggest(提案する)
- consider(検討する)
例文:The team enjoyed _____ together.
正解:(B) working
理由:enjoyは「楽しみ」を表すので動名詞
ルール3:「開始・停止」動詞は動名詞
覚え方:
動作の変化点=動名詞
主要動詞:
- start(始める)※両方取るが動名詞が多い
- stop(止める)
- quit(やめる)
- keep(続ける)
例文:Please stop _____ during the presentation.
正解:(B) talking
理由:stopは動作の停止なので動名詞
ルール4:「努力・試み」動詞はto不定詞
覚え方:
目標に向かう努力=to不定詞
主要動詞:
- try(試す)※文脈による
- attempt(試みる)
- manage(なんとかする)
- fail(失敗する)
- refuse(拒む)
例文:She managed _____ the deadline.
正解:(A) to meet
理由:manageは「努力」を表すのでto不定詞
ルール5:前置詞の後は必ず動名詞
覚え方:
前置詞+動名詞は鉄則
頻出パターン:
- be interested in doing
- be good at doing
- thank you for doing
- look forward to doing ※toは前置詞
例文:I'm interested _____ more about the project.
正解:(B) in learning
理由:前置詞inの後なので動名詞
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
間違いポイント1:「look forward to」のto
誤解:
toがあるからto不定詞だと思ってしまう
正解:
この「to」は前置詞なので、後ろは動名詞
× I look forward to see you.
○ I look forward to seeing you.
間違いポイント2:stopの後の使い分け
stop to do:
〜するために立ち止まる
stop doing:
〜することをやめる
He stopped to smoke.(喫煙するために立ち止まった)
He stopped smoking.(喫煙をやめた)
間違いポイント3:rememberとforgetの使い分け
remember/forget to do:
これからすることを覚えている/忘れる
remember/forget doing:
したことを覚えている/忘れる
Remember to call me.(電話することを忘れないで)
I remember calling you.(電話したことを覚えている)
瞬間判断の3ステップ
実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:動詞を確認
まず、空欄の前の動詞をチェックします。
5つのルールのどれに当てはまるかを瞬時に判断しましょう。
ステップ2:前置詞をチェック
動詞の前に前置詞がないか確認します。
前置詞があれば、問答無用で動名詞が正解です。
ステップ3:意味で最終確認
迷った場合は、文全体の意味を考えます。
未来志向なら「to不定詞」、継続・完了なら「動名詞」です。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1(制限時間:15秒)
The manager suggested _____ the meeting until next Monday.
(A) to postpone
(B) postponing
(C) postpone
(D) postponed
どのルールに当てはまるか考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
suggestは「提案」を表す動詞で、ルール2の「完了・継続・楽しみ」動詞に該当します。 suggestの後は必ず動名詞が来るので、postponingが正解です。
問題2(制限時間:15秒)
We are looking forward _____ your response.
(A) to receive
(B) to receiving
(C) for receiving
(D) receive
正解は(B)です!
look forward toの「to」は前置詞なので、後ろは動名詞が必要です。 ルール5「前置詞の後は必ず動名詞」に該当します。
問題3(制限時間:15秒)
The company decided _____ expanding its operations overseas.
(A) to consider
(B) considering
(C) consider
(D) considered
正解は(A)です!
decideはルール1の「計画・決定・願望」動詞なので、to不定詞を取ります。 consideringが動名詞だからといって惑わされないようにしましょう。
頻出動詞一覧表
本番で迷わないように、頻出動詞をまとめました。
to不定詞のみを取る動詞(暗記必須)
計画・決定系:
- decide, plan, choose, determine, intend
願望・期待系:
- want, hope, wish, expect, would like
合意・拒否系:
- agree, promise, refuse, offer
努力系:
- try, attempt, manage, fail
動名詞のみを取る動詞(暗記必須)
完了・継続系:
- finish, continue, keep, quit, stop
楽しみ・感情系:
- enjoy, mind, appreciate
提案・検討系:
- suggest, recommend, consider
回避系:
- avoid, postpone, delay
両方取る動詞(意味の違いに注意)
- remember to do(これからすることを覚えている)/ doing(したことを覚えている)
- forget to do(することを忘れる)/ doing(したことを忘れる)
- stop to do(するために止まる)/ doing(することをやめる)
- try to do(努力する)/ doing(試しにやってみる)
本番での時間短縮テクニック
パターンを覚えたら、さらに時間を短縮するコツがあります。
テクニック1:動詞を先にマーク
問題文を読みながら、空欄前の動詞にマークをつけましょう。
瞬時にどのルールか判断できるようになります。
テクニック2:前置詞スキャン
動詞の前に前置詞があるかを最初にチェック。
前置詞があれば、他の選択肢を見る必要がありません。
テクニック3:迷ったら頻出パターンを選ぶ
TOEICでは、基本的なパターンが出題されます。
特殊な使い方より、標準的な使い方を選びましょう。
学習のコツと定着法
効率的に覚える方法をご紹介します。
動詞カード学習法
作り方:
- カードの表に動詞を書く
- 裏にto不定詞/動名詞/両方を書く
- 例文も一緒に覚える
効果:
瞬間的に判断できるようになります
例文暗記法
ルールよりも例文を丸暗記する方が実践的です。
決定:I decided to study abroad.
完了:We finished preparing the report.
前置詞:I'm interested in learning English.
音読練習法
例文を声に出して読むことで、自然な語感が身につきます。
毎日5分の音読で、格段に正答率が上がります。
まとめ
to不定詞と動名詞の使い分けは、5つのルールを覚えれば確実に正解できます。
- 計画・決定・願望 → to不定詞
- 完了・継続・楽しみ → 動名詞
- 開始・停止 → 動名詞
- 努力・試み → to不定詞
- 前置詞の後 → 動名詞
これらのルールを意識して問題を解けば、Part5での正答率が20%以上アップし、解答時間も半分以下になります。
ぜひ今日から実践して、この分野を得点源にしてくださいね!