Part5で「prefer」の構文問題が出ると、「prefer A to B?」「prefer to do?」「prefer doing?」と迷ってしまうことはありませんか?
「好む」という意味は分かるけれど、後ろに何が続くのか、どの前置詞を使うのかで混乱してしまう方も多いですよね。
実は、「prefer」には決まった構文パターンがあり、それぞれの使い方を理解すれば迷わずに正解を選べるようになります。
今回は、730点突破に必要な「prefer」の正しい用法を、分かりやすく完全理解していきましょう。
preferの基本的な意味
「prefer」を簡単に説明すると、「より好む・選好する」という意味の動詞です。
例えば、レストランでの注文場面を想像してみてください。 コーヒーより紅茶の方が好きなとき:
✅ I prefer tea to coffee.
(私はコーヒーより紅茶の方が好きです)
このように、2つのものを比較して「より好む」ことを表すんです。
preferの4つの基本構文
「prefer」には主に以下の4つの構文パターンがあります。
構文1:prefer A to B(AをBより好む)
最も基本的で重要なパターンです。
prefer + 名詞A + to + 名詞B
例文:
Most customers prefer online shopping to in-store shopping.
(ほとんどの顧客は店舗での買い物よりオンライン購入を好みます)
ポイント:
- 「to」を使用(「than」ではない)
- 比較される2つは同じ品詞
- 最も頻出するパターン
構文2:prefer to do(〜することを好む)
単純に何かをすることを好む場合です。
prefer + to + 動詞の原形
例文:
She prefers to work from home.
(彼女は在宅勤務を好みます)
ポイント:
- 比較対象がない場合
- 一般的な好みを表現
- ビジネス文書でよく使用
構文3:prefer doing(〜することを好む)
動名詞を使った表現です。
prefer + 動名詞(-ing)
例文:
He prefers working independently.
(彼は独立して働くことを好みます)
ポイント:
- 「prefer to do」とほぼ同じ意味
- やや習慣的なニュアンス
- 口語でよく使用
構文4:prefer doing A to doing B(AすることをBすることより好む)
動作の比較を表すパターンです。
prefer + 動名詞A + to + 動名詞B
例文:
I prefer reading books to watching TV.
(私はテレビを見ることより本を読むことを好みます)
ポイント:
- 動作同士を比較
- 両方とも動名詞を使用
- より具体的な比較
Part5での頻出出題パターン
「prefer」は、Part5で年間約4-6問出題される重要な動詞です。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:前置詞の選択
「prefer A to B」の「to」を問うパターンです。
例題:
Most employees prefer flexible schedules _____ fixed hours.
(A) than
(B) to
(C) from
(D) over
正解は(B)です。 「prefer A to B」の構文なので「to」が正解です。
パターン2:動詞の形の選択
不定詞か動名詞かを問うパターンです。
例題:
The manager prefers _____ meetings short and focused.
(A) keep
(B) to keep
(C) keeping
(D) kept
正解は(B)です。 「prefer to do」の構文で「to keep」が正解です。
パターン3:構文の判断
適切な構文全体を選ぶパターンです。
例題:
Many people prefer _____ during off-peak hours.
(A) to travel
(B) travel
(C) traveling
(D) travels
正解は(A)または(C)です。 文脈によりますが、どちらも文法的に正しいです。
パターン4:比較構文の完成
比較の表現を完成させるパターンです。
例題:
The team prefers working remotely _____ coming to the office.
(A) than
(B) to
(C) from
(D) over
正解は(B)です。 「prefer doing A to doing B」の構文です。
よく間違える文法ポイント
日本人学習者が特に間違えやすいポイントを整理しましょう。
間違い1:thanを使ってしまう
❌ I prefer tea than coffee.
✅ I prefer tea to coffee.
「prefer」では「than」ではなく「to」を使います。
間違い2:品詞を揃えない
❌ I prefer to read than watching TV.
✅ I prefer reading to watching TV.
✅ I prefer to read rather than watch TV.
比較する要素は同じ品詞で揃える必要があります。
間違い3:would preferの混同
✅ I would prefer to go by car.(今回は車で行きたい)
✅ I prefer to go by car.(いつも車で行くのを好む)
「would prefer」は一時的な好み、「prefer」は一般的な好みです。
実践問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:Most clients prefer _____ by email rather than by phone.
(A) contact
(B) to contact
(C) to be contacted
(D) contacting
考えてみてくださいね。
正解は(C)です!
クライアントが「連絡される」側なので受動態が必要です。 「to be contacted」で「連絡を受けることを好む」という意味になります。
問題2:The company prefers hiring experienced workers _____ training new ones.
(A) than
(B) to
(C) from
(D) over
こちらはどうでしょうか?
正解は(B)です!
「prefer doing A to doing B」の構文で、動名詞同士を比較しています。 「新人を訓練することより経験豊富な労働者を雇うことを好む」という意味です。
preferの関連表現
「prefer」と似た意味の表現も覚えておきましょう。
would rather
「むしろ〜したい」という意味です。
I would rather stay home than go out.
(外出するより家にいたい)
構文:
- would rather do A than do B
- より直接的な好みを表現
would prefer
一時的な好みを表します。
I would prefer to meet tomorrow.
(明日会いたいのですが)
特徴:
- より丁寧な表現
- 一回限りの選択
- ビジネスでよく使用
have a preference for
名詞形での表現です。
She has a preference for modern design.
(彼女はモダンなデザインを好みます)
ビジネスでのprefer表現
TOEICでよく出るビジネス文脈での「prefer」表現を覚えましょう。
顧客の好み
Customers prefer convenient payment options.
(顧客は便利な支払い選択肢を好みます)
Most clients prefer digital communication to traditional methods.
(ほとんどのクライアントは従来の方法よりデジタル通信を好みます)
働き方の好み
Employees prefer flexible working arrangements.
(従業員は柔軟な働き方を好みます)
Many workers prefer to collaborate online rather than in person.
(多くの労働者は対面よりオンラインでの協力を好みます)
製品・サービスの好み
Consumers prefer eco-friendly products to conventional ones.
(消費者は従来品より環境に優しい製品を好みます)
Users prefer intuitive interfaces to complex systems.
(ユーザーは複雑なシステムより直感的なインターフェースを好みます)
まとめ
「prefer」の用法のポイントは、正しい構文パターンを選択することです。
重要な4つの構文:
- prefer A to B - AをBより好む(最重要)
- prefer to do - 〜することを好む
- prefer doing - 〜することを好む(習慣的)
- prefer doing A to doing B - AすることをBすることより好む
この構文を理解して、「to」と「than」の使い分け、品詞の統一に注意すれば、Part5での正答率が確実に上がります。
次回のTOEICでは、「prefer」を見たら「どの構文?」「比較対象は何?」と考える習慣をつけてくださいね!