Part5で従属接続詞の問題が出ると、「これは何節だっけ?」と悩んでしまうことはありませんか?
「thatで始まる文があるけど、名詞節?それとも形容詞節?」 「whichとwhenとwhereの使い分けが分からない」
こんな風に節の種類で混乱してしまうこと、ありますよね。
実は、従属接続詞の分類は、3つのポイントさえ押さえれば、15秒以内で確実に判別できるようになります。
今回は、Part5で年間約12問出題される従属接続詞の問題を、瞬時に正解する方法をマスターしていきましょう。
従属接続詞とは?基本の理解
従属接続詞を簡単に説明すると、電車の連結部分のようなものです。
例えば、新幹線の車両同士をつなぐ連結器のように、2つの文をつなげる役割があります。 ただし、片方の文(従属節)は、もう片方の文(主節)に依存している関係になるんです。
重要なのは、従属節は主節なしでは意味が完結しないということ。 まるで、一人では立てない人が誰かに支えてもらうような関係ですね。
3つの節の分類とその特徴
従属接続詞が作る節は、主に3つに分類されます。
名詞節:文の主要素になる
名詞節は、文の中で主語・目的語・補語の役割を果たします。
特徴:
- 「〜ということ」「〜かどうか」と訳せる
- 主語や目的語の位置に置ける
- thatやwhetherで始まることが多い
例文:
That he will succeed is certain.
(彼が成功するということは確実だ)
この文では、「That he will succeed」が主語の役割をしています。
形容詞節:名詞を修飾する
形容詞節は、特定の名詞を詳しく説明します。
特徴:
- 直前の名詞を修飾する
- 「〜する(した)」と訳せる
- 関係代名詞(who、which、that)で始まることが多い
例文:
The book which I bought yesterday is interesting.
(昨日買った本は面白い)
「which I bought yesterday」が「book」を修飾しています。
副詞節:動詞や文全体を修飾する
副詞節は、動作の時・場所・理由・条件などを表します。
特徴:
- 時・場所・理由・条件・譲歩を表す
- 文全体や動詞を修飾する
- when、where、because、ifなどで始まる
例文:
When I arrived at the station, the train had left.
(駅に着いた時、電車は出発していた)
「When I arrived at the station」が時を表す副詞節です。
Part5での出題パターン
従属接続詞は、Part5で年間約12問出題されます。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:接続詞の選択問題
最も頻出するパターンです。
例題:
The manager announced _____ the meeting would be postponed.
(A) that
(B) which
(C) when
(D) where
正解は(A)です。 announceの目的語になる名詞節が必要だからです。
パターン2:関係代名詞と関係副詞の選択
形容詞節を作る語の選択問題です。
パターン3:時・条件を表す副詞節
whenやifなどの使い分け問題です。
パターン4:節の種類判別問題
どの種類の節が必要かを判断する問題です。
瞬時に判別する3つのステップ
実際の判別方法を見ていきましょう。
ステップ1:空欄の位置を確認
空欄がどこにあるかで、必要な節の種類が分かります。
主語・目的語の位置 → 名詞節
_____ he said was true.(主語位置)
I know _____ he lives.(目的語位置)
名詞の直後 → 形容詞節
The person _____ called you is here.
文の最初や最後 → 副詞節
_____ I finish work, I'll call you.
I'll call you _____ I finish work.
ステップ2:意味を考える
文脈から、どんな意味関係かを判断します。
- 「〜ということ」 → 名詞節(that)
- 「〜する人・物」 → 形容詞節(who/which)
- 「〜の時・理由・条件」 → 副詞節(when/because/if)
ステップ3:選択肢を絞る
節の種類が分かったら、その種類で使える接続詞を選びます。
名詞節なら:that、whether、what 形容詞節なら:who、which、that、where 副詞節なら:when、because、if、although
頻出接続詞の使い分け
Part5でよく出る接続詞の特徴をまとめました。
名詞節を作る接続詞
that(〜ということ)
例:I believe that you are right.
(あなたが正しいと信じています)
whether(〜かどうか)
例:I don't know whether he will come.
(彼が来るかどうか分からない)
what(〜すること・もの)
例:What you said is important.
(あなたが言ったことは重要だ)
形容詞節を作る接続詞
who(〜する人)
例:The person who helped me was kind.
(私を助けてくれた人は親切でした)
which(〜する物・事)
例:The car which I bought is fast.
(私が買った車は速い)
where(〜する場所)
例:This is the place where I was born.
(ここは私が生まれた場所です)
副詞節を作る接続詞
when(〜の時)
例:Call me when you arrive.
(着いたら電話してください)
because(〜なので)
例:I stayed home because I was sick.
(病気だったので家にいました)
if(もし〜なら)
例:I'll go if it doesn't rain.
(雨が降らなければ行きます)
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- thatの多用性:名詞節と形容詞節の両方で使えることを知らない
- 関係副詞の理解不足:whereやwhenが形容詞節を作ることを忘れる
- 位置による判断ミス:文の構造分析をせずに感覚で選ぶ
特に文の構造分析を怠ると、正確な判別ができません。 必ず主語・動詞・目的語を特定してから判断しましょう。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The reason _____ he was late is unclear.
(A) that
(B) which
(C) why
(D) when
考えてみてくださいね。
正解は(C)です!
「reason」という名詞を修飾する形容詞節が必要です。 「理由」を表すreasonの後には、関係副詞whyが適切です。
問題2:I wonder _____ the train will arrive on time.
(A) that
(B) whether
(C) which
(D) when
正解は(B)です!
wonderの目的語になる名詞節が必要で、「〜かどうか」の意味なので、whetherが正解です。
問題3:_____ you finish the report, please send it to me.
(A) That
(B) Which
(C) When
(D) What
正解は(C)です!
文の最初に来る副詞節で、「〜の時」という時を表すので、whenが適切です。
実践的な解法テクニック
従属接続詞問題を素早く解くためのテクニックです。
1. 構造分析を瞬時に行う
文の骨格(主語・動詞・目的語)を5秒で見抜く練習をしましょう。
空欄の位置と役割が分かれば、必要な節の種類も分かります。
2. 意味のキーワードを探す
- 「〜ということ」系の動詞(believe、think、know)→ 名詞節
- 人・物を表す名詞の直後 → 形容詞節
- 時・理由・条件を表す語句 → 副詞節
3. 選択肢を先に分類する
問題を読む前に、選択肢を節の種類別に分類します。
これで、どの節が必要かが分かった瞬間に答えが決まります。
まとめ
従属接続詞の分類は、文の構造を理解すれば必ず解ける問題です。
今回紹介した3ステップの判別法を意識すれば、
- 従属接続詞問題の正答率が90%以上になる
- 解答時間が半分以下に短縮される
- Part5全体の時間配分が改善される
という効果が期待できます。
まずは今日から、文を見たら「主語・動詞・目的語」を意識する習慣をつけてみてください。 構造が見えるようになれば、従属接続詞は確実な得点源になりますよ!