Part5で仮定法が出ると、どの時制を選べばいいか迷ってしまうこと、ありますよね。
「If文は過去形だから...でも主節は何だっけ?」と考えているうちに、貴重な時間がどんどん過ぎていく。
実は、仮定法は3つのパターンさえ覚えれば、見た瞬間に正解が分かるようになります。
今回は、10秒で確実に正解できる仮定法の攻略法を、分かりやすくお伝えします。
仮定法の基本を理解しよう
仮定法を簡単に説明すると、「現実とは違うことを想像して話す」文法です。
例えば、雨が降っている日に「晴れていたらピクニックに行くのになあ」と言う場面を想像してみてください。 実際は雨だけど、頭の中で「もし晴れていたら」という仮の世界を作っているんです。
これと同じように、英語の仮定法は現実とは違う時制を使って「仮の世界」を表現する文法なんです。
Part5での出題パターン
仮定法は、Part5で年間約5-7問出題される重要な文法項目です。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:現在の仮定(仮定法過去)
現在の事実と反対のことを仮定するパターンです。
例題:
If I _____ more time, I would help you with the project.
(A) have
(B) had
(C) will have
(D) would have
正解は(B)です。 なぜなら現在の仮定では、if節に過去形、主節にwould + 動詞の原形を使うからです。
パターン2:過去の仮定(仮定法過去完了)
過去の事実と反対のことを仮定するパターンです。
例題:
If she _____ earlier, she would have caught the train.
(A) left
(B) had left
(C) would leave
(D) would have left
正解は(B)です。 過去の仮定では、if節に過去完了形、主節にwould have + 過去分詞を使います。
パターン3:未来の仮定(should/were to)
未来の可能性が低いことを仮定するパターンです。
例題:
If you _____ to meet the CEO, what would you say?
(A) have
(B) had
(C) were
(D) would have
正解は(C)です。 未来の仮定では、if節にwere toまたはshouldを使います。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 時制の混同:if節と主節の時制を逆にしてしまう
- 現実の時制との混同:普通のif文(条件文)と区別できない
- would の重複:if節にもwouldを使ってしまう
特に現実の時制との区別は、多くの人が見落としがちです。
「もし明日雨が降ったら」は現実的な話なので普通のif文。 「もし私が鳥だったら」は非現実的なので仮定法、という違いがあります。
確実に正解するための10秒判定法
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:時制のヒントを探す(3秒)
まず、主節のwouldやif節の動詞の形をチェックします。
- 主節にwould + 動詞の原形 → 現在の仮定
- 主節にwould have + 過去分詞 → 過去の仮定
- 主節にwould + 動詞の原形(未来っぽい内容) → 未来の仮定
ステップ2:対応する時制を選ぶ(5秒)
次に、パターンに応じてif節の動詞を選びます。
- 現在の仮定 → 過去形
- 過去の仮定 → 過去完了形
- 未来の仮定 → were to / should
ステップ3:文脈で最終確認(2秒)
最後に、文の意味が自然かどうか確認します。
現実的な話なら普通のif文、非現実的な話なら仮定法です。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:If the weather _____ better tomorrow, we would go hiking.
(A) is
(B) was
(C) were
(D) will be
考えてみてくださいね。
正解は(C)です!
主節に「would go」があるので現在の仮定(仮定法過去)。 if節には過去形が必要で、仮定法では「were」を使うのが正式です。
問題2:If I _____ about the meeting, I would have attended.
(A) knew
(B) had known
(C) know
(D) would know
正解は(B)です!
主節に「would have attended」があるので過去の仮定。 if節には過去完了形「had known」が必要です。
時制一致の完全パターン表
覚えやすいように、パターンを表にまとめました。
仮定の種類 | if節 | 主節 | 使用場面 |
---|---|---|---|
現在の仮定 | 過去形 | would + 動詞の原形 | 今の状況と反対のこと |
過去の仮定 | 過去完了形 | would have + 過去分詞 | 過去の状況と反対のこと |
未来の仮定 | were to / should | would + 動詞の原形 | 起こりにくい未来のこと |
この表を頭に入れておけば、どんな仮定法問題でも瞬間的に答えられます。
本番での時間短縮テクニック
パターンを覚えたら、さらに時間を短縮するコツがあります。
-
主節を先に見る
- would があれば仮定法確定
- would have なら過去の仮定
-
選択肢で判断する
- 過去完了形があれば過去の仮定の可能性大
- wereがあれば現在・未来の仮定
-
文脈は最後に確認
- 時制が決まってから内容をチェック
- 迷ったら非現実的な方を選ぶ
よくある引っかけパターン
TOEIC では、以下のような引っかけがよく出題されます。
引っかけ1:普通の条件文との混同
If it rains tomorrow, we _____ stay home.
(A) will
(B) would
(C) had
(D) were
これは普通の条件文なので、正解は(A)です。 「明日雨が降る」は現実的な可能性なので仮定法ではありません。
引っかけ2:時制の混同
If I were you, I _____ accept the offer.
(A) will
(B) would
(C) had
(D) have
「If I were you」は現在の仮定なので、主節は「would + 動詞の原形」。 正解は(B)です。
まとめ
仮定法のポイントは、3つのパターンの時制一致を覚えることです。
- 現在の仮定:if + 過去形, would + 動詞の原形
- 過去の仮定:if + 過去完了形, would have + 過去分詞
- 未来の仮定:if + were to/should, would + 動詞の原形
この記事で紹介した10秒判定法を意識すれば、Part5での正答率が確実に上がります。
まずは主節を見て仮定法かどうか判断し、パターンに応じてif節の時制を選ぶ。 この流れを身につけて、仮定法を得点源にしてくださいね!