Part5の仮定法問題で時間をかけすぎていませんか?
「仮定法が出ると、どの時制を選べばいいのか分からない」と悩んでしまうこと、ありますよね。
実は、仮定法は3つの基本パターンさえ覚えれば、10秒以内で確実に正解できるようになります。
今回は、if節と主節の時制一致を完全マスターして、Part5で安定して得点できる方法をお伝えします。
仮定法の基本を理解しよう
仮定法を簡単に説明すると、現実とは違う状況を想像して話すときに使う文法です。
例えば、今日は雨なのに「今日が晴れだったらいいのに」と思うときを想像してみてください。 これは現実(雨)とは違う状況(晴れ)を想像していますよね。
これと同じように、英語の仮定法は現実とは違う状況を表現するという役割があるんです。
TOEICでは、この仮定法が年間約6-8問出題される重要な文法項目です。
Part5での出題パターン
仮定法は、Part5で主に以下の3つのパターンで出題されます。
パターン1:現在の事実に反する仮定(仮定法過去)
**「今の状況と違うことを想像する」**ときに使います。
例題:
If I _____ more time, I would finish this project today.
(A) have
(B) had
(C) will have
(D) would have
正解は(B)です。 なぜなら現在の事実(時間がない)に反する仮定だからです。
パターン2:過去の事実に反する仮定(仮定法過去完了)
**「過去の状況が違っていたら」**を表現するときに使います。
例題:
If she _____ the meeting yesterday, she would have known about the changes.
(A) attended
(B) had attended
(C) would attend
(D) would have attended
正解は(B)です。 過去の事実に反する仮定なので、if節では過去完了を使います。
パターン3:丁寧な依頼・提案(仮定法過去の応用)
丁寧に何かをお願いしたり提案したりするときにも使います。
例題:
I _____ appreciate it if you could send me the report.
(A) will
(B) would
(C) am
(D) have
正解は(B)です。 丁寧な依頼の表現では、wouldを使うのが一般的です。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 時制の一致を無視する:if節が過去形なのに主節でwillを使ってしまう
- 現在と過去の区別ができない:現在の仮定なのに過去完了を使ってしまう
- 丁寧表現を見落とす:wouldの丁寧な用法を理解していない
特に時制の一致は、多くの人が見落としがちです。
if節と主節の時制は必ずセットで覚えましょう。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:仮定法かどうかを判断
まず、if節があるかをチェックします。
ifがあれば仮定法の可能性が高いので、選択肢を見て動詞の時制を確認しましょう。
ステップ2:現在の仮定か過去の仮定かを見分ける
次に、文脈から時期を判断します。
- 現在の状況について:仮定法過去(if + 過去形, would + 動詞原形)
- 過去の状況について:仮定法過去完了(if + 過去完了, would have + 過去分詞)
ステップ3:時制の一致を確認
最後に、if節と主節の時制が一致しているか確認します。
- 仮定法過去:if + 過去形 ↔ would + 動詞原形
- 仮定法過去完了:if + 過去完了 ↔ would have + 過去分詞
実践的な覚え方
仮定法の時制一致を覚えるコツは、歌のように覚えることです。
現在の仮定 「if + 過去形、would + 原形」
過去の仮定 「if + had + 過去分詞、would have + 過去分詞」
この2つのパターンを頭に入れておけば、迷うことはありません。
実際の問題では、選択肢を見た瞬間にどのパターンかが分かるようになります。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:If the weather _____ better tomorrow, we would go to the beach.
(A) is
(B) was
(C) were
(D) will be
考えてみてくださいね。
正解は(C)です!
これは現在の事実に反する仮定(明日の天気が良くなる可能性は低い)なので、仮定法過去を使います。 主節にwouldがあることからも、if節では過去形が必要だと分かります。
問題2:If I _____ about the policy change earlier, I would have prepared differently.
(A) know
(B) knew
(C) had known
(D) would know
正解は(C)です!
「もっと早く知っていたら」という過去の事実に反する仮定なので、if節では過去完了を使います。
時短テクニック
本番で10秒以内に解くためのコツをご紹介します。
1. 主節を先に見る
would があるかを最初にチェックしましょう。 wouldがあれば仮定法確定なので、if節も自動的に決まります。
2. キーワードをスキャン
文中にyesterday, last weekなどの過去の時を示す語があれば、仮定法過去完了の可能性大です。
3. 選択肢の時制を確認
4つの選択肢を見て、過去形と過去完了が混在していたら、仮定法問題だと判断できます。
よくある間違いパターン
実際のテストでよく間違われるパターンを押さえておきましょう。
間違いパターン1:現在形を選んでしまう
If I ( ) more money, I would buy a new car.
「現在お金がない」という事実に反する仮定なので、過去形のhadが正解です。 現在形のhaveは選べません。
間違いパターン2:時制の一致を無視
If she ( ) the meeting, she would have understood.
主節が「would have + 過去分詞」なので、if節は過去完了のhad attendedが正解です。 単純過去のattendedは時制が一致しません。
応用:丁寧表現での仮定法
ビジネス英語でよく使われる丁寧表現も覚えておきましょう。
I would appreciate it if you could send the document.
(書類を送っていただけると助かります)
これは仮定法を使った丁寧な依頼の表現です。
TOEICでは、このような丁寧表現でも仮定法が出題されることがあります。
まとめ
仮定法のポイントは、時制の一致ルールを確実に覚えることです。
- 現在の仮定:if + 過去形, would + 動詞原形
- 過去の仮定:if + 過去完了, would have + 過去分詞
- 丁寧表現:would + 動詞原形
この3つのパターンを意識すれば、Part5での正答率が確実に上がります。
次の模試では、10秒以内に正解を選ぶことを意識して取り組んでみてくださいね!