Part5の時制問題で「あれ?この時制で合ってる?」と迷ったことはありませんか?
「主節が過去形だから従属節も過去形にしたのに、答えは現在形だった」という経験をした学習者は本当に多いんです。
実は、時制の一致には重要な例外があり、それを知らないと確実に失点してしまいます。
今回は、普遍の真理と歴史的事実という例外パターンを中心に、時制の一致で失点しない確実な方法をお伝えします。
時制の一致がPart5で重要な理由
まず、なぜ時制の一致の習得が重要なのかを確認しましょう。
時制の一致は、Part5全30問中、年間約4-5問出題される頻出文法項目です。
特に730点以上のレベルでは、以下の特徴があります。
- 基本ルールは簡単だが例外で失点しやすい
- 例外パターンを知らないと正解できない
- 判断基準が明確で対策すれば確実に得点できる
つまり、この記事をマスターすれば、確実に4-5点アップが期待できるんです。
時制の一致の基本ルール
時制の一致を簡単に説明すると、「主節の時制に従属節の時制を合わせる」というルールです。
日常会話で例えると、「彼は忙しいと言っていた」のように、「言っていた」(過去)なら「忙しい」も「忙しかった」(過去)にするイメージですね。
基本的な形は以下の通りです。
主節(過去形)+ that + 従属節(過去形)
例:He said that he was busy. (彼は忙しいと言っていた)
失点しやすい2つの例外パターン
時制の一致には、重要な例外が2つあります。 これを知らないと、確実に失点してしまいます。
例外1:普遍の真理(一般的な事実)
科学的事実や常識は、主節が過去形でも現在形のままです。
✅ 正解例:
The teacher explained that water boils at 100 degrees.
(先生は水が100度で沸騰すると説明した)
❌ 間違い:
The teacher explained that water boiled at 100 degrees.
水が100度で沸騰するのは変わらない事実なので、現在形「boils」が正解です。
例外2:歴史的事実
歴史上の出来事も、時制の一致を受けません。
✅ 正解例:
She learned that World War II ended in 1945.
(彼女は第二次世界大戦が1945年に終わったと学んだ)
❌ 間違い:
She learned that World War II had ended in 1945.
歴史的事実は固定された過去の出来事なので、過去形「ended」が正解です。
Part5での頻出パターン3選
時制の一致の例外は、Part5で主に以下の3つのパターンで出題されます。
パターン1:科学的事実の例外
最も頻出するのが、科学や自然現象に関する問題です。
例題:
The scientist reported that the Earth _____ around the Sun.
(A) revolve
(B) revolves
(C) revolved
(D) had revolved
正解は(B)です。 地球が太陽の周りを回るのは普遍の真理なので、現在形「revolves」が正解です。
パターン2:数学・物理法則
数学の公式や物理法則も例外の対象です。
例題:
The professor mentioned that two plus two _____ four.
(A) equal
(B) equals
(C) equaled
(D) had equaled
正解は(B)です。 数学的事実は変わらないので、現在形「equals」が適切です。
パターン3:歴史的事実の固定
歴史上の出来事は、特定の時制で固定されます。
例題:
The guide explained that the Great Wall of China _____ built over many centuries.
(A) is
(B) was
(C) has been
(D) had been
正解は(B)です。 歴史的事実なので、過去形「was」で表現します。
例外の判断基準
普遍の真理か歴史的事実かを判断する明確な基準があります。
普遍の真理の見分け方
以下のキーワードがあれば普遍の真理の可能性大です。
- 科学用語:water, oxygen, gravity, temperature
- 数学用語:plus, minus, equal, formula
- 自然現象:sun, moon, earth, seasons
歴史的事実の見分け方
以下の要素があれば歴史的事実です。
- 年号:1945, 19th century, ancient times
- 歴史的人物:Shakespeare, Napoleon, Einstein
- 歴史的建造物:Great Wall, pyramids, castles
一般的な意見・習慣
注意すべきは、一般的な意見や習慣は時制の一致を受けることです。
❌ 間違い:
He said that Japanese people are polite.
✅ 正解:
He said that Japanese people were polite.
これは普遍の真理ではなく、一般的な意見なので時制の一致が必要です。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:主節の時制確認
まず、主節(メインの動詞)が過去形かどうかを確認します。
現在形なら時制の一致は関係ないので、文脈で判断します。
ステップ2:従属節の内容分析
次に、従属節の内容が以下のどれに当たるかを判断します。
- 普遍の真理(科学的事実)
- 歴史的事実
- 一般的な意見・状況
ステップ3:適切な時制の選択
判断結果に基づいて時制を選びます。
- 普遍の真理 → 現在形
- 歴史的事実 → 適切な過去形
- 一般的な意見 → 時制の一致を適用
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The book mentioned that Shakespeare _____ in 1616.
(A) dies
(B) died
(C) had died
(D) has died
これは普遍の真理でしょうか、歴史的事実でしょうか?
正解は(B)です!
シェイクスピアの死は歴史的事実なので、過去形「died」が正解です。 時制の一致ではなく、歴史的事実として過去形を使います。
問題2:The teacher said that ice _____ at 0 degrees Celsius.
(A) melt
(B) melts
(C) melted
(D) had melted
正解は(B)です!
氷が0度で溶けるのは科学的事実(普遍の真理)なので、現在形「melts」が正解です。
よくある落とし穴
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 何でも時制の一致を適用:例外を考慮しない
- 普遍の真理の範囲を狭く解釈:科学的事実以外も含まれる
- 意見と事実の区別が曖昧:主観的な内容は時制の一致が必要
特に意見と事実の区別は、多くの人が迷うポイントです。 「一般的に~だと言われている」のような表現は、事実ではなく意見として扱います。
730点突破のための応用テクニック
730点レベルでは、より複雑な例外パターンも出題されます。
応用パターン1:条件文での例外
The manual stated that if you heat water to 100°C, it _____.
(A) boil
(B) boils
(C) boiled
(D) would boil
正解は(B)です。 条件文でも科学的事実は現在形を使います。
応用パターン2:複合的な内容
The historian explained that Rome _____ a great empire and that its influence _____ still visible today.
(A) was / is
(B) was / was
(C) had been / is
(D) had been / was
正解は(A)です。 歴史的事実(was)と現在の状況(is)を適切に使い分けます。
まとめ
時制の一致の例外のポイントは、普遍の真理と歴史的事実の正確な判断ということです。
この記事で紹介した判断基準を使えば、例外パターンで失点することがなくなります。
特に科学的事実と歴史的事実の区別は、730点レベルで頻出する重要なポイントです。 ぜひ今日から実践して、時制問題を得点源にしてくださいね!