Part5で「この文はどんな構造になってるの?」と混乱したことはありませんか?
「文型がよく分からないから、なんとなくで答えを選んでしまう」という悩みを抱える学習者は本当に多いんです。
実は、英語の文型はたった5つのパターンしかなく、それを知れば10秒以内で文の構造を把握できるようになります。
今回は、TOEIC Part5で確実に得点するための5文型の見分け方を、実践的なテクニックと共にお伝えします。
文型がPart5で重要な理由
まず、なぜ文型の理解が重要なのかを確認しましょう。
文型は、Part5のあらゆる問題の基礎となる文法知識です。
文型を理解していると、以下のメリットがあります。
- 品詞問題が格段に解きやすくなる
- 語順問題で迷わなくなる
- 動詞の形を正確に判断できる
- 全体の解答速度が大幅にアップする
つまり、文型をマスターすれば、Part5全体の正答率向上が期待できるんです。
5文型の全体像
英語の文型を簡単に説明すると、「文の基本的な骨組み」のことです。
日常生活で例えると、家の間取りのようなもの。 1LDKや2DKのように、決まったパターンがあるイメージですね。
英語では以下の5つのパターンがあります。
第1文型:S + V(主語+動詞) 第2文型:S + V + C(主語+動詞+補語) 第3文型:S + V + O(主語+動詞+目的語) 第4文型:S + V + O + O(主語+動詞+目的語+目的語) 第5文型:S + V + O + C(主語+動詞+目的語+補語)
第1文型:S + V(シンプルな動作)
最もシンプルな文型から見ていきましょう。
第1文型の特徴
構造:主語 + 動詞 意味:「〜が〜する」
日常会話で例えると、「雨が降る」「鳥が飛ぶ」のようなシンプルな動作を表します。
典型例:
- The meeting started.(会議が始まった)
- Our sales increased.(売上が増加した)
- The system works.(システムが動作する)
見分けるポイント
- 動詞の後に何もない(または副詞句のみ)
- 完全自動詞が使われる
- 文の意味が動詞だけで完結する
例題:
The new software _____ perfectly on all devices.
(A) operates
(B) is operated
(C) operating
(D) operation
正解は(A)です。 第1文型なので、完全自動詞「operates」が必要です。
第2文型:S + V + C(状態・性質)
次に、状態や性質を表す文型です。
第2文型の特徴
構造:主語 + 動詞 + 補語 意味:「〜は〜である/〜になる」
補語は主語の状態や性質を説明します。
「社長は忙しい」「天気は晴れになった」のようなイメージです。
典型例:
- She is a manager.(彼女はマネージャーです)
- The weather became cold.(天気は寒くなった)
- This sounds interesting.(これは面白そうです)
見分けるポイント
- be動詞または連結動詞(become, look, sound等)
- S = Cの関係が成り立つ
- 補語は名詞または形容詞
例題:
The presentation was very _____.
(A) succeed
(B) success
(C) successful
(D) successfully
正解は(C)です。 第2文型のbe動詞の後なので、形容詞「successful」が必要です。
第3文型:S + V + O(動作の対象)
最も頻出する文型の一つです。
第3文型の特徴
構造:主語 + 動詞 + 目的語 意味:「〜が〜を〜する」
動作の対象(目的語)がある文型です。
「私は本を読む」「彼は車を運転する」のようなイメージです。
典型例:
- We completed the project.(私たちはプロジェクトを完了した)
- She manages the team.(彼女はチームを管理している)
- They discussed the proposal.(彼らは提案を議論した)
見分けるポイント
- 他動詞が使われる
- 動詞の後に名詞(目的語)がある
- 「〜を」「〜に」の関係
例題:
The company _____ a new policy last month.
(A) introduced
(B) introduction
(C) introduce
(D) introducing
正解は(A)です。 第3文型で「policy」を目的語とする他動詞「introduced」が必要です。
第4文型:S + V + O + O(授与の動作)
「与える」系の動詞でよく使われる文型です。
第4文型の特徴
構造:主語 + 動詞 + 目的語1 + 目的語2 意味:「〜が〜に〜を与える」
「誰かに何かを与える」動作を表します。
「先生は学生に宿題を出す」のようなイメージです。
典型例:
- I gave him a book.(私は彼に本をあげた)
- She sent me an email.(彼女は私にメールを送った)
- The company offered employees benefits.(会社は従業員に福利厚生を提供した)
見分けるポイント
- 授与動詞(give, send, offer, show等)
- 人 + 物の順番
- 「〜に〜を」の関係
例題:
The manager _____ the team detailed instructions.
(A) provided
(B) provision
(C) provide
(D) providing
正解は(A)です。 第4文型で「team」と「instructions」という2つの目的語を取る「provided」が必要です。
第5文型:S + V + O + C(変化・状態)
最も複雑な文型ですが、パターンは決まっています。
第5文型の特徴
構造:主語 + 動詞 + 目的語 + 補語 意味:「〜が〜を〜にする/〜が〜を〜だと思う」
目的語の状態や性質を補語で説明します。
「彼女を社長にした」「これを重要だと考える」のようなイメージです。
典型例:
- We made him manager.(私たちは彼をマネージャーにした)
- I found it difficult.(私はそれが難しいと分かった)
- They consider this important.(彼らはこれを重要だと考えている)
見分けるポイント
- 使役動詞(make, let等)や知覚動詞(find, consider等)
- O = Cの関係が成り立つ
- 補語は名詞、形容詞、原形不定詞
例題:
The board appointed her _____ director.
(A) as
(B) to
(C) for
(D) by
正解は(A)です。 第5文型では「appointed her as director」の形が正しいです。
10秒で見分ける実践テクニック
文型を素早く判別するコツがあります。
ステップ1:動詞の種類を確認(3秒)
- be動詞/連結動詞 → 第2文型の可能性
- 完全自動詞 → 第1文型
- 他動詞 → 第3, 4, 5文型
ステップ2:動詞の後をチェック(4秒)
- 何もない → 第1文型
- 形容詞/名詞1つ → 第2文型
- 名詞1つ → 第3文型
- 名詞2つ → 第4文型
- 名詞+形容詞/名詞 → 第5文型
ステップ3:関係性の確認(3秒)
- S = C → 第2文型
- O = C → 第5文型
- 人に物を → 第4文型
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The weather looks _____ today.
(A) beautifully
(B) beautiful
(C) beauty
(D) beautify
まず文型を判断してみてください。
正解は(B)です!
「looks」は連結動詞なので第2文型。 補語には形容詞「beautiful」が必要です。
問題2:The company _____ employees comprehensive training.
(A) provides
(B) provision
(C) provided
(D) providing
正解は(A)または(C)です!
「employees」と「training」という2つの目的語があるので第4文型。 時制によって(A)現在形または(C)過去形を選びます。
よくある間違いパターン
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 第4文型と第5文型の混同:目的語の数を正確に数える
- 連結動詞の見落とし:become, seem, appear等も第2文型
- 補語の品詞間違い:形容詞と副詞の使い分け
特に連結動詞の範囲は、多くの人が見落としがちです。 be動詞以外にも、状態変化を表す動詞は第2文型になることを覚えておきましょう。
600点突破のための応用テクニック
600点レベルでは、文型知識を活用した解法が重要です。
応用テクニック1:品詞問題での活用
The new system made our work much _____.
(A) efficiency
(B) efficient
(C) efficiently
(D) more efficient
正解は(D)です。 第5文型の補語なので形容詞が必要。「much」があるので比較級を選択。
応用テクニック2:語順問題での活用
We _____ customers excellent service.
(A) provide with
(B) provide to
(C) provide
(D) are providing
正解は(C)です。 第4文型では前置詞は不要です。
まとめ
5文型のポイントは、動詞の種類と後続要素の確認ということです。
この記事で紹介した10秒判別法を使えば、Part5での文型問題が確実に解けるようになります。
特に動詞の種類による分類は、600点レベルで頻出する重要なポイントです。 ぜひ今日から実践して、文型を得意分野にしてくださいね!