Part5で「see」「hear」「feel」の後に何が続くか迷ったことはありませんか?
「原形不定詞なのか、現在分詞なのか、それとも過去分詞なのか分からない」という悩みを抱える学習者は本当に多いんです。
実は、感覚動詞には明確なルールがあり、それを知れば瞬時に正解を判断できるようになります。
今回は、600点レベルで頻出する感覚動詞の用法を、実践的な判断基準と共にお伝えします。
感覚動詞がPart5で重要な理由
まず、なぜ感覚動詞の習得が重要なのかを確認しましょう。
感覚動詞は、Part5全30問中、年間約3-4問出題される重要な文法項目です。
特に600点レベルでは、以下の特徴があります。
- 基本的なルールで対策しやすい
- パターンが限定的で覚えやすい
- 品詞問題で頻繁に出題される
つまり、この記事をマスターすれば、確実に3-4点アップが期待できるんです。
感覚動詞の基本概念
感覚動詞を簡単に説明すると、「五感で知覚する」ことを表す動詞です。
日常生活で例えると、「鳥が鳴くのを聞いた」「彼が歩いているのを見た」のように、目や耳で感じることを表すイメージですね。
主要な感覚動詞は以下の通りです。
See:見る、目撃する
Hear:聞く、聞こえる
Feel:感じる、触る
Watch:じっと見る
Listen:注意して聞く
感覚動詞の基本ルール
感覚動詞の後に続く形には明確なルールがあります。
基本構造:感覚動詞 + 目的語 + 補語
構造:感覚動詞 + O(目的語)+ C(補語)
補語の部分に以下のいずれかが来ます。
- 原形不定詞(動詞の原形)
- 現在分詞(-ing形)
- 過去分詞(-ed形)
瞬時判断の基本原則
動作の全体を見た場合:原形不定詞 動作の途中を見た場合:現在分詞 動作を受けている場合:過去分詞
原形不定詞(動詞の原形)の使い方
原形不定詞は「動作の全体」を表します。
原形不定詞の特徴
意味:「〜するのを(全体を通して)」 ニュアンス:完了した動作、全体の過程
使用例
✅ 正解:I saw him leave the office.
(私は彼がオフィスを出るのを見た)
✅ 正解:We heard the phone ring three times.
(私たちは電話が3回鳴るのを聞いた)
✅ 正解:She felt the building shake during the earthquake.
(彼女は地震の間、建物が揺れるのを感じた)
原形不定詞を選ぶ場面
- 動作が完了している場合
- 全体の過程を表現したい場合
- 一回性の動作を表す場合
現在分詞(-ing形)の使い方
現在分詞は「動作の途中」を表します。
現在分詞の特徴
意味:「〜しているのを(進行中)」 ニュアンス:継続中の動作、途中の状況
使用例
✅ 正解:I saw him working in the garden.
(私は彼が庭で働いているのを見た)
✅ 正解:We heard someone singing in the next room.
(私たちは隣の部屋で誰かが歌っているのを聞いた)
✅ 正解:She felt her heart beating fast.
(彼女は自分の心臓が速く鼓動しているのを感じた)
現在分詞を選ぶ場面
- 動作が継続している場合
- 途中の状況を表現したい場合
- 進行中の動作を表す場合
過去分詞(-ed形)の使い方
過去分詞は「受動的な状態」を表します。
過去分詞の特徴
意味:「〜されているのを」 ニュアンス:受動的な状態、完了した状態
使用例
✅ 正解:I saw the window broken by the storm.
(私は窓が嵐によって壊されているのを見た)
✅ 正解:We heard our names called from the crowd.
(私たちは群衆から自分たちの名前が呼ばれるのを聞いた)
✅ 正解:She felt herself being watched.
(彼女は自分が見られているのを感じた)
過去分詞を選ぶ場面
- 受動的な状態の場合
- 完了した状態を表現したい場合
- 〜された状態を表す場合
Part5での頻出パターン4選
感覚動詞は、Part5で主に以下の4つのパターンで出題されます。
パターン1:原形 vs 現在分詞
最も頻出するのが、原形と現在分詞の選択問題です。
例題:
I heard the manager _____ the new policy to the team.
(A) explain
(B) explaining
(C) explained
(D) to explain
正解は(A)です。 政策説明の全体を聞いたので、原形不定詞「explain」が適切です。
パターン2:現在分詞 vs 過去分詞
能動と受動の判断を問う問題です。
例題:
We saw the documents _____ on the manager's desk.
(A) place
(B) placing
(C) placed
(D) to place
正解は(C)です。 書類は「置かれている」状態なので、過去分詞「placed」が適切です。
パターン3:動作の完了性判断
動作が完了しているかどうかを問う問題です。
例題:
She felt the presentation _____ successfully.
(A) complete
(B) completing
(C) completed
(D) to complete
正解は(A)です。 プレゼンテーションが完了する全体を感じたので、原形「complete」が適切です。
パターン4:継続性の判断
動作の継続性を問う問題です。
例題:
I heard him _____ on the phone for over an hour.
(A) talk
(B) talking
(C) talked
(D) to talk
正解は(B)です。 1時間以上という継続的な動作なので、現在分詞「talking」が適切です。
瞬時判断のコツ
感覚動詞の問題を素早く解くコツがあります。
判断基準1:時間的な手がかり
文中の時間表現をチェックします。
- for 30 minutes、all day → 現在分詞(継続)
- suddenly、once → 原形不定詞(一回性)
- already、完了の状況 → 過去分詞(状態)
判断基準2:動作の性質
動作の性質を確認します。
- 瞬間的な動作(arrive、leave、fall) → 原形不定詞
- 継続的な動作(work、study、sing) → 現在分詞
- 状態を表す動作(break、write、build) → 過去分詞
判断基準3:文脈のニュアンス
文脈から判断します。
- 「〜するのを見た」 → 原形不定詞
- 「〜しているのを見た」 → 現在分詞
- 「〜されているのを見た」 → 過去分詞
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 継続性の判断ミス:長時間の動作でも原形を選んでしまう
- 受動性の見落とし:受動的な状態なのに能動形を選ぶ
- 動詞の性質無視:動詞本来の性質を考慮しない
特に継続性の判断は、多くの人が迷うポイントです。 時間的な表現がある場合は、必ず継続性を考慮しましょう。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:時間表現の確認
まず、文中の時間表現をチェックします。
- 継続表現があるか
- 瞬間表現があるか
- 状態表現があるか
ステップ2:動作の性質判断
次に、動作の性質を判断します。
- 瞬間的か継続的か
- 能動的か受動的か
ステップ3:適切な形の選択
判断結果に基づいて形を選びます。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:I saw the new employee _____ his desk for the first time.
(A) approach
(B) approaching
(C) approached
(D) to approach
まず動作の性質を分析してみてください。
正解は(A)です!
「初めてデスクに近づく」という一回性の動作なので、原形不定詞「approach」が適切です。 「for the first time」が一回性を示すキーワードです。
問題2:We heard the printer _____ documents all morning.
(A) print
(B) printing
(C) printed
(D) to print
正解は(B)です!
「all morning」という継続表現があるので、現在分詞「printing」が適切です。 プリンターが朝中ずっと印刷している状況を表しています。
600点突破のための応用テクニック
600点レベルでは、より複雑な感覚動詞も出題されます。
応用パターン1:複合的な判断
She felt the proposal _____ by the committee after a long discussion.
(A) accept
(B) accepting
(C) accepted
(D) to accept
正解は(C)です。 提案は「受け入れられる」ものなので、過去分詞「accepted」が適切です。
応用パターン2:時制との組み合わせ
I have often heard him _____ about his college days.
(A) talk
(B) talking
(C) talked
(D) to talk
正解は(A)です。 「often」があり、話すことの全体を聞いているので、原形「talk」が適切です。
実践での時間短縮テクニック
感覚動詞問題を素早く解くコツがあります。
-
時間表現スキャン
- for、all、during等があれば現在分詞を検討
-
受動性チェック
- 目的語が動作を受ける側なら過去分詞を検討
-
動作の瞬間性確認
- suddenly、once等があれば原形不定詞を検討
これらのテクニックを使えば、5秒以内での解答も可能になります。
まとめ
感覚動詞のポイントは、動作の性質と時間的な関係の理解ということです。
この記事で紹介した判断基準を使えば、see/hear/feelの後に続く形を確実に選べるようになります。
特に継続性と受動性の判断は、600点レベルで頻出する重要なポイントです。 ぜひ今日から実践して、感覚動詞を得点源にしてくださいね!