分詞構文で時間をロスしていませんか?
「分詞構文の問題が出ると、-ing形なのか-ed形なのか迷ってしまう」という声をよく聞きます。 多くの学習者が同じように悩んでいる、Part5の頻出問題の一つですね。
実は、分詞構文はたった3つのポイントを押さえれば、10秒以内で確実に正解できるようになります。
今回は、分詞構文を瞬時に見分けて得点源にする独学法を、分かりやすくお伝えします。
分詞構文の基本を理解しよう
分詞構文を簡単に説明すると、文を短くするための省略形のようなものです。
例えば、コンビニで商品を選ぶときを想像してみてください。 「冷蔵庫で冷やされたお茶」と「冷蔵庫で冷やされているお茶」、どちらも同じお茶を指していますが、表現が少し違いますよね。
これと同じように、英語の分詞構文は文の内容を効率的に表現するという役割があるんです。
Part5での出題パターン
分詞構文は、Part5で年間約6-8問出題される重要分野です。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:理由・原因を表す分詞構文
「〜なので」「〜が原因で」という意味を表すパターンです。
例題:
_____ the meeting until tomorrow, we have more time to prepare.
(A) Postpone
(B) Postponed
(C) Postponing
(D) Having postponed
正解は(D)です。 なぜなら「会議を延期したので」という理由を表しているからです。
パターン2:時間の前後関係を表す分詞構文
動作の順序や同時性を表すパターンで、特に頻出です。
例題:
_____ her presentation, Sarah answered questions from the audience.
(A) Complete
(B) Completed
(C) Completing
(D) Having completed
正解は(D)です。 「プレゼンを完了してから」という時間の前後関係を表しています。
パターン3:状況説明の分詞構文
文の主語の状態や状況を補足説明するパターンです。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 能動・受動の判断ミス:主語との関係を見落としがち
- 時制の前後関係:havingの使い方を間違える
- 文法的な主語の取り違え:分詞の意味上の主語を勘違いする
特に能動・受動の判断は、多くの人が見落としがちです。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:主語を特定する
まず、文の主語をチェックします。
分詞構文の意味上の主語は、基本的に文の主語と同じになります。 この関係を確認することで、能動・受動の判断ができるんです。
ステップ2:動作の関係を判断する
次に、主語と動詞の関係を見ます。
- 主語が動作を「する」→ -ing形(能動)
- 主語が動作を「される」→ -ed形(受動)
ステップ3:時制の前後関係を確認する
最後に、動作の時間関係で間違いないか確認します。
- 同時進行:-ing形
- 先に完了:Having + 過去分詞
瞬間判断のコツ
時間短縮のために、以下のコツを活用してください。
コツ1:選択肢を先にチェック
選択肢を見て、分詞構文問題だと分かったら主語に注目します。 これだけで解答時間が半分になります。
コツ2:キーワードをスキャン
文中の接続の意味を表すキーワードを探します。 「because」「after」「when」などの意味が隠れています。
コツ3:2択まで絞ったら文脈で判断
文法的に2つまで絞れたら、文脈の流れで決めます。 深く考えすぎず、自然な流れを選びましょう。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:_____ by the positive feedback, the team decided to expand the project.
(A) Encourage
(B) Encouraged
(C) Encouraging
(D) Having encouraged
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「チームがポジティブなフィードバックに励まされて」という受動の関係だからです。 主語(the team)が動作を「される」側なので、-ed形を選びます。
頻出表現パターン
Part5でよく出る分詞構文表現をまとめました。
理由・原因系
- Considering the circumstances... (状況を考慮すると)
- Given the time constraints... (時間的制約を考えると)
- Faced with the challenge... (課題に直面して)
時間・順序系
- Having completed the task... (作業を完了してから)
- After finishing the report... (レポートを終えてから)
- While reviewing the documents... (書類を確認しながら)
条件・仮定系
- Assuming everything goes well... (すべてがうまくいけば)
- Provided the budget is approved... (予算が承認されれば)
実践的な時間配分
分詞構文問題では、以下の時間配分を目安にしてください。
問題文読解:5秒
2.
主語と動詞の関係判断:3秒
3.
選択肢決定:2秒
合計10秒で解答完了を目指しましょう。
よくある失敗例と対策
失敗例1:文法用語にとらわれすぎる
「分詞構文だから複雑」と考えすぎて時間をロスするケースです。
対策:
シンプルに「主語が何をするか・されるか」だけ考えましょう。
難しく考える必要はありません。
失敗例2:選択肢を全部検討してしまう
4つの選択肢をすべて検討して時間を浪費するケースです。
対策:
まず能動・受動で2択に絞り、その後時制で決定します。
段階的に絞り込むことで効率化できます。
スコア別学習アドバイス
600点を目指す方
基本的な-ing形と-ed形の使い分けに集中してください。 Having + 過去分詞は後回しでも大丈夫です。
730点を目指す方
時制の前後関係(Having + 過去分詞)まで確実にマスターしましょう。 この段階で分詞構文は得点源になります。
860点以上を目指す方
分詞構文の応用パターンや、分詞の位置による意味の違いまで理解が必要です。
まとめ
分詞構文のポイントは、主語との関係を見極めるということです。
この記事で紹介した3ステップを意識すれば、Part5での正答率が確実に上がります。
- 主語を特定
- 能動・受動を判断
- 時制関係を確認
10秒で解ける瞬間判断力を身につけて、Part5を得点源にしていきましょう!
ぜひ今日から実践して、スコアアップを目指してくださいね!