Part5で「関係代名詞が省略されている文」に出会うと混乱してしまいませんか?
「文の構造がよく分からないし、なぜ関係代名詞がないの?」という疑問を持つ学習者は本当に多いんです。
実は、関係代名詞には明確な省略ルールがあり、それを知れば文の構造を瞬時に理解できるようになります。
今回は、730点レベルで頻出する省略関係代名詞のパターンを、実践的な見分け方と共にお伝えします。
省略関係代名詞がPart5で重要な理由
まず、なぜ省略関係代名詞の習得が重要なのかを確認しましょう。
省略関係代名詞は、Part5全30問中、年間約2-3問出題される重要な文法項目です。
特に730点以上のレベルでは、以下の特徴があります。
- 文の構造を複雑化させる
- 品詞問題で頻繁に出題される
- 省略の見抜き方を知らないと解けない
つまり、この記事をマスターすれば、確実に2-3点アップが期待できるんです。
関係代名詞省略の基本ルール
関係代名詞の省略について、基本ルールを確認しましょう。
省略できる場合:目的格のみ
重要:関係代名詞が省略できるのは目的格の場合のみです。
つまり、以下の場合に省略が可能です。
- that(目的格) → 省略可能
- which(目的格) → 省略可能
- who/whom(目的格) → 省略可能
一方、主格の関係代名詞は省略できません。
省略できない場合:主格
主格の関係代名詞は絶対に省略できません。
- that(主格) → 省略不可
- which(主格) → 省略不可
- who(主格) → 省略不可
主格と目的格の見分け方
省略を理解するには、主格と目的格の違いを知ることが重要です。
主格の関係代名詞
特徴:関係代名詞の後に動詞が直接続く
例:The manager who works here is very kind.
(ここで働いているマネージャーはとても親切だ)
構造:who + works(動詞)→ 主格
目的格の関係代名詞
特徴:関係代名詞の後に主語+動詞が続く
例:The project (that) we completed was successful.
(私たちが完了したプロジェクトは成功だった)
構造:that + we(主語)+ completed(動詞)→ 目的格
省略パターンの詳細解説
それぞれの省略パターンを詳しく見ていきましょう。
パターン1:that(目的格)の省略
最も頻出する省略パターンです。
完全文:
The document that I reviewed yesterday needs revision.
省略文:
The document I reviewed yesterday needs revision.
(私が昨日確認した書類は修正が必要だ)
パターン2:which(目的格)の省略
物を表す関係代名詞の省略です。
完全文:
The software which the company developed is user-friendly.
省略文:
The software the company developed is user-friendly.
(会社が開発したソフトウェアは使いやすい)
パターン3:who/whom(目的格)の省略
人を表す関係代名詞の省略です。
完全文:
The colleague whom I met at the conference was helpful.
省略文:
The colleague I met at the conference was helpful.
(会議で会った同僚は親切だった)
Part5での頻出パターン4選
省略関係代名詞は、Part5で主に以下の4つのパターンで出題されます。
パターン1:省略による品詞判断
最も頻出するのが、省略により品詞を判断する問題です。
例題:
The _____ we hired last month has excellent communication skills.
(A) employ
(B) employee
(C) employer
(D) employment
正解は(B)です。 「The employee (whom) we hired」という構造で、関係代名詞が省略されています。
パターン2:動詞の形の判断
省略により動詞の形を問う問題です。
例題:
The proposal the committee _____ was well-received.
(A) review
(B) reviews
(C) reviewed
(D) reviewing
正解は(C)です。 「The proposal (that) the committee reviewed」という構造です。
パターン3:文構造の理解
省略により文の構造理解を問う問題です。
例題:
The strategy _____ implemented resulted in significant cost savings.
(A) we
(B) us
(C) our
(D) ours
正解は(A)です。 「The strategy (that) we implemented」という構造で、主語が必要です。
パターン4:修飾関係の判断
何を修飾しているかを問う問題です。
例題:
The client _____ satisfied with our service will recommend us to others.
(A) who is
(B) whom is
(C) that is
(D) is
正解は(A)です。 主格の関係代名詞なので省略できません。
省略の見抜き方
省略関係代名詞を見抜くコツがあります。
見抜きポイント1:名詞の後に主語+動詞
名詞の直後に「主語+動詞」が続いたら、省略関係代名詞を疑いましょう。
The book I bought → The book (that) I bought
見抜きポイント2:文の構造分析
文を以下のように分析します。
- 主語を探す
- 動詞を探す
- 目的語を探す
- 修飾部分を特定
見抜きポイント3:意味の確認
省略を補った文で意味が通るかを確認します。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 主格と目的格の混同:省略できる条件を間違える
- 文構造の誤解:修飾関係を正しく理解していない
- 時制の判断ミス:関係節内の時制を間違える
特に主格の省略不可は、多くの人が見落としがちなポイントです。 主格の関係代名詞は絶対に省略できないことを覚えておきましょう。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:文構造の分析
まず、文の基本構造を分析します。
- 主語はどれか
- 動詞はどれか
- 修飾部分はどこか
ステップ2:省略の確認
次に、省略がないかを確認します。
- 名詞の後に主語+動詞があるか
- 関係代名詞が省略されていないか
ステップ3:適切な語句の選択
最後に、文法的に正しい選択肢を選びます。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The presentation _____ gave yesterday was very informative.
(A) he
(B) him
(C) his
(D) himself
まず文構造を分析してみてください。
正解は(A)です!
「The presentation (that) he gave yesterday」という構造で、関係代名詞thatが省略されています。 主語「he」が必要です。
問題2:The equipment _____ ordered last week will arrive tomorrow.
(A) we
(B) us
(C) our
(D) ours
正解は(A)です!
「The equipment (that) we ordered last week」という構造で、目的格の関係代名詞が省略されています。
730点突破のための応用テクニック
730点レベルでは、より複雑な省略パターンも出題されます。
応用パターン1:複合的な修飾
The candidate _____ interviewed and _____ hired will start next Monday.
(A) we / we
(B) whom we / whom we
(C) that we / that we
(D) we / who we
正解は(A)です。 「The candidate (whom) we interviewed and (whom) we hired」で、両方とも省略されています。
応用パターン2:前置詞との組み合わせ
The company _____ working for has excellent benefits.
(A) I am
(B) that I am
(C) which I am
(D) what I am
正解は(A)です。 「The company (that) I am working for」で、関係代名詞が省略されています。
実践での時間短縮テクニック
省略関係代名詞問題を素早く解くコツがあります。
-
名詞後チェック
- 名詞の後に主語+動詞があれば省略を疑う
-
構造パターン認識
- 「名詞 + 主語 + 動詞」= 省略関係代名詞
-
品詞選択の優先順位
- 主語が必要なら代名詞主格を選択
これらのテクニックを使えば、10秒以内での解答も可能になります。
まとめ
省略関係代名詞のポイントは、目的格のみ省略可能という原則の理解ということです。
この記事で紹介した見抜き方を使えば、省略された関係代名詞を瞬時に判別できるようになります。
特に「名詞+主語+動詞」のパターン認識は、730点レベルで頻出する重要なポイントです。 ぜひ今日から実践して、省略関係代名詞を得点源にしてくださいね!