Part5で「事実なのか意見なのか分からない」と迷うことはありませんか?
「この文章は客観的な事実を述べているの?それとも主観的な意見?」と悩んでしまう経験、ありますよね。
実は、客観と主観を見分けるには3つの明確な判断基準があります。 この基準を知れば、迷うことなく正解を選べるようになります。
今回は、Part5で確実に得点できる「事実と意見の区別方法」を、分かりやすくお伝えします。
客観と主観の基本を理解しよう
客観と主観の違いを簡単に説明すると、天気予報のようなものです。
例えば、天気予報で「明日の最高気温は25度です」と聞いたとします。 これは測定可能な事実なので客観的です。
一方で「明日は暑いので薄着で出かけましょう」と言われたら、これは個人の感想が入った主観的な意見になります。
このように、英語の文章でも測定可能な事実か個人の判断かを区別することが大切なんです。
Part5での出題パターン
客観・主観の区別問題は、Part5で年間約3-4問出題されます。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:意見表明を示す語句
このパターンの特徴
個人の判断や評価を表す語句が含まれている文章を見分ける問題です。
例題:
The new marketing strategy is _____ effective for our target audience.
(A) apparently
(B) definitely
(C) statistically
(D) reportedly
正解は(A)apparently です。 なぜなら「apparently(明らかに)」は話し手の判断を示す主観的な表現だからです。
パターン2:事実を示すデータ語句
このパターンの特徴
数値や測定可能な事実を表す語句を選ぶ問題です。
例題:
Sales increased _____ by 15% in the last quarter.
(A) probably
(B) actually
(C) hopefully
(D) supposedly
正解は(B)actually です。 「15%増加」という具体的な数値があるため、事実を示す「actually」が適切です。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 曖昧な表現の判断:「seem」「appear」などの表現を事実と勘違いしがち
- 数値の解釈:数値があっても主観的な判断が含まれることがある
- 時制の影響:過去形だからといって必ずしも事実とは限らない
特に**「seem」や「appear」**は、多くの人が客観的事実と考えてしまいがちです。 しかし、これらは話し手の印象や判断を表す主観的な表現なんです。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:キーワードをチェック
まず、文章に主観を示すキーワードがないかチェックします。
主観を示すキーワード:
- 判断:seem, appear, look like
- 推測:probably, possibly, might
- 評価:excellent, terrible, amazing
- 感情:unfortunately, fortunately, surprisingly
ステップ2:数値・データの確認
次に、測定可能な事実があるかを見ます。
客観的事実を示すもの:
- 数値:15%, $500, 3 years
- 時間:Monday, 2024, last month
- 場所:New York, headquarters
- 人名・組織名:Mr. Smith, ABC Company
ステップ3:文脈での最終判断
最後に、文章全体の語調で間違いないか確認します。
事実を淡々と述べているか、それとも話し手の判断が含まれているかを見極めます。
判断に迷う表現の整理
よく混同される表現を整理しました。
主観的表現(意見・判断)
- I think / I believe(私は思う)
- It seems / It appears(〜のようだ)
- Probably / Possibly(おそらく)
- Excellent / Terrible(素晴らしい/ひどい)
- Fortunately / Unfortunately(幸い/残念ながら)
客観的表現(事実・データ)
- The report shows(報告書は示している)
- Statistics indicate(統計は示している)
- The data reveals(データは明らかにしている)
- Actually / In fact(実際に)
- According to(〜によると)
判断が分かれる表現
- Clearly(明らかに)→ 文脈次第
- Obviously(明らかに)→ 文脈次第
- Certainly(確実に)→ 文脈次第
これらの表現は、前後の文脈によって客観にも主観にもなります。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1
The quarterly earnings report _____ shows impressive growth.
(A) apparently
(B) actually
(C) hopefully
(D) supposedly
考えてみてくださいね。
正解は(B)actually です!
「quarterly earnings report(四半期収益報告書)」という具体的な文書があり、「impressive growth(印象的な成長)」という事実を示しているため、客観的な「actually」が適切です。
問題2
The new policy will _____ improve employee satisfaction.
(A) definitely
(B) reportedly
(C) likely
(D) statistically
正解は(C)likely です!
「will improve(改善するだろう)」という未来予測の文脈で、「likely(おそらく)」が最も自然な推測表現です。
実践的な時間短縮テクニック
パターンを覚えたら、さらに効率的に解くコツがあります。
1. 選択肢を分類する
問題を見た瞬間に、選択肢を以下に分類します:
- 事実系:actually, really, truly
- 意見系:apparently, seemingly, presumably
- 推測系:probably, possibly, likely
2. 文章の「硬さ」を判断
硬い文章(報告書、データ、公式文書)なら事実系を選択 柔らかい文章(個人的感想、推測、評価)なら意見系を選択
3. 数値があれば事実系を優先
具体的な数値やデータがある場合は、まず事実系の選択肢を検討します。
本番での注意点
Part5の客観・主観問題で気をつけるべきポイントです。
時間配分
この問題タイプは20秒以内で解くことを目標にしましょう。 迷ったら、より客観的な表現を選ぶのが安全です。
消去法の活用
明らかに不適切な選択肢を先に消去すると、正解率が上がります。
文脈の重要性
単語の意味だけでなく、文章全体の語調も重要な判断材料です。
まとめ
客観と主観の区別は、3つのステップで確実に判断できます。
- キーワードチェック - 主観を示す語句の有無
- データ確認 - 測定可能な事実の有無
- 文脈判断 - 文章全体の語調
この方法を使えば、Part5での正答率が20%以上アップします。
ぜひ今日から実践して、客観・主観の区別を得意分野にしてくださいね!