Part5で「probably」「perhaps」「maybe」のどれを選ぶか迷ってしまうこと、ありませんか?
これらの法副詞はどれも「たぶん」という意味ですが、実は確実性のレベルとフォーマル度に微妙な違いがあるんです。
TOEICはビジネス英語なので、この微妙な違いを理解していないと、文法的には正しくても不適切な選択をしてしまう可能性があります。
今回は、TOEIC Part5で確実に正解するための法副詞の使い分け術をお伝えします。
法副詞とは?
法副詞を簡単に説明すると、**「話し手の確信度」**を表す副詞です。
天気予報を見ながら明日の予定を立てる場面を想像してください。 「明日は雨が降るかもしれない」「たぶん雨だろう」「おそらく晴れる」など、確信の度合いによって表現が変わりますよね。
英語の法副詞も同じように、話し手がどの程度確信しているかを表現するんです。
主な法副詞:
- definitely(確実に:100%)
- probably(たぶん:80-90%)
- perhaps(おそらく:50-70%)
- maybe(もしかすると:30-50%)
- possibly(ひょっとすると:20-40%)
probably:最も確実性が高い
まず、3つの中で最も確実性が高いprobablyから見ていきましょう。
probablyの特徴
probablyは「たぶん、おそらく」という意味で、80-90%の確実性を表します。
電車の時刻表を確認して「この電車に乗れば、たぶん間に合う」と判断する場面を考えてください。 かなり確信を持って言える時に使うのがprobablyです。
確実性レベル:★★★★☆(80-90%) フォーマル度:★★★☆☆(中程度)
probablyの使い方
The meeting will probably start at 3 PM.
(会議はたぶん3時に始まるでしょう)
She probably knows the answer to this question.
(彼女はたぶんこの質問の答えを知っている)
We'll probably finish the project by Friday.
(私たちはたぶん金曜日までにプロジェクトを終えるでしょう)
Part5での頻出パターン
The new product will _____ be released next month.
(A) probably
(B) perhaps
(C) maybe
(D) possibly
正解は(A)です。 新製品のリリースという具体的な計画について、高い確実性で述べる場面でprobablyが適切です。
perhaps:フォーマルで控えめ
次に、最もフォーマルなperhapsです。
perhapsの特徴
perhapsは「おそらく、ひょっとすると」という意味で、50-70%の確実性を表します。
ビジネス会議で上司に意見を求められた時、「おそらくこの方法が良いかと思います」と控えめに提案する場面を考えてください。 フォーマルで丁寧なニュアンスがあるのがperhapsです。
確実性レベル:★★★☆☆(50-70%) フォーマル度:★★★★★(非常に高い)
perhapsの使い方
Perhaps we should reconsider our marketing strategy.
(おそらくマーケティング戦略を再考すべきでしょう)
The delay was perhaps due to technical difficulties.
(遅延はおそらく技術的な問題によるものでした)
Perhaps you could provide more details about the proposal.
(おそらく提案についてもう少し詳細を教えていただけるでしょう)
Part5での出題例
_____, we should postpone the decision until next week.
(A) Probably
(B) Perhaps
(C) Maybe
(D) Possibly
正解は(B)です。 文頭で控えめな提案をする場面では、フォーマルなperhapsが適切です。
maybe:カジュアルで不確実
最後に、最もカジュアルなmaybeです。
maybeの特徴
maybeは「たぶん、もしかすると」という意味で、30-50%の確実性を表します。
友人との雑談で「今度の週末、映画を見に行くかも」と軽く話す場面を考えてください。 カジュアルで気軽なニュアンスがあるのがmaybeです。
確実性レベル:★★☆☆☆(30-50%) フォーマル度:★☆☆☆☆(非常に低い)
maybeの使い方
Maybe we can meet for lunch tomorrow.
(もしかしたら明日ランチで会えるかも)
The issue is maybe related to the software update.
(その問題はもしかするとソフトウェアのアップデートに関連している)
Maybe you should ask your supervisor for advice.
(もしかしたら上司にアドバイスを求めた方がいいかも)
Part5での注意点
TOEICはビジネス英語なので、maybeが正解になることは比較的少ないです。 カジュアルすぎる表現として避けられる傾向があります。
確実性レベルの比較
3つの法副詞を確実性の順に並べると以下のようになります。
確実性の階層
definitely(確実に) 100% ★★★★★
probably(たぶん) 80-90% ★★★★☆
perhaps(おそらく) 50-70% ★★★☆☆
maybe(もしかすると) 30-50% ★★☆☆☆
possibly(ひょっとして) 20-40% ★☆☆☆☆
使い分けの基準
高い確実性が必要な場面:
- 計画や予定について → probably
- 根拠のある推測 → probably
控えめな提案や意見:
- フォーマルな場面 → perhaps
- 丁寧な推測 → perhaps
軽い推測や可能性:
- カジュアルな会話 → maybe
- 不確実な情報 → maybe
文中での位置ルール
法副詞の位置にも重要なルールがあります。
基本的な位置
文頭(コンマ付き):
Perhaps, we should wait for more information.
Maybe, the meeting will be cancelled.
動詞の前:
She probably knows the answer.
We perhaps need more time.
be動詞の後:
The report is probably ready.
He is perhaps the best candidate.
Part5での位置問題
The project _____ will be completed on schedule.
(A) probable
(B) probably
(C) probability
(D) probabilities
正解は(B)です。 助動詞willの前に置く副詞としてprobablyが適切です。
実践トレーニング
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
練習問題1(制限時間:15秒)
The quarterly report will _____ be submitted by the deadline.
(A) probably
(B) perhaps
(C) maybe
(D) possible
四半期レポートの提出について、かなり確信を持って述べている文ですね。
正解は(A)です!
計画に基づいた予定について高い確実性で述べているので、probablyが適切です。 また、ビジネス文書なのでフォーマル度も適切です。
練習問題2(制限時間:15秒)
_____, we could extend the project timeline if necessary.
(A) Probably
(B) Perhaps
(C) Maybe
(D) Possibly
文頭で控えめな提案をしている文ですね。
正解は(B)です!
フォーマルな場面での控えめな提案なので、perhapsが最適です。 文頭での使用も自然です。
ビジネス場面での使い分け
TOEICはビジネス英語なので、ビジネス場面での適切な使い分けが重要です。
会議での発言
✅ The proposal will probably be approved.
(提案はたぶん承認されるでしょう)
✅ Perhaps we should consider alternative options.
(おそらく代替案を検討すべきでしょう)
❌ Maybe the boss will like this idea.
(もしかしたら上司がこのアイデアを気に入るかも)
→ カジュアルすぎる
メールでの表現
✅ The meeting will probably start at 2 PM.
(会議はたぶん2時に始まります)
✅ Perhaps you could review the attached document.
(添付書類をご確認いただけるでしょうか)
❌ Maybe we can discuss this later.
(もしかしたら後で話し合えるかも)
→ 不確実すぎる
レポートでの記述
✅ The sales figures will probably improve next quarter.
(売上数字は来四半期にたぶん改善するでしょう)
✅ Perhaps additional research is needed.
(おそらく追加調査が必要です)
❌ Maybe customers prefer the new design.
(もしかしたら顧客は新デザインを好むかも)
→ 根拠が不明確
よくある間違いパターン
日本人学習者が特に間違えやすいパターンを見てみましょう。
間違いパターン1:確実性レベルを無視
❌ 根拠のある確実な予測でmaybeを使う
✅ 確実性に応じて適切な法副詞を選ぶ
間違いパターン2:フォーマル度を考慮しない
❌ ビジネス場面でmaybeを多用する
✅ フォーマルな場面ではperhapsを使う
間違いパターン3:文中の位置を間違える
❌ The probably meeting will start soon.
✅ The meeting will probably start soon.
本番での解答テクニック
Part5で確実に正解するためのコツをお伝えします。
-
文脈の確実性をチェック
- 高い確実性 → probably
- 中程度の確実性 → perhaps
- 低い確実性 → maybe
-
フォーマル度を考慮
- ビジネス文書 → perhaps, probably
- カジュアル → maybe
-
文中の位置を確認
- 動詞の前、be動詞の後が基本
- 文頭の場合はコンマに注意
-
10秒ルールを守る
- 法副詞問題は比較的短時間で判断可能
まとめ
法副詞の使い分けは、確実性レベルとフォーマル度を理解すれば確実に解けます。
今回紹介した使い分け術を意識すれば、
- Part5での法副詞問題の正答率が90%以上になる
- 1問あたりの解答時間が10秒以内になる
- ビジネス英語での表現力が向上する
という効果が期待できます。
probably(高確実性)、perhaps(フォーマル)、maybe(カジュアル)の特徴を押さえて、確実にスコアアップを目指しましょう!