【TOEIC Part5】日本人が間違える文法TOP20|母語干渉を克服して100点アップ
「Part5でいつも同じような文法問題を間違えてしまう...」
日本人学習者の多くが、母語である日本語の影響で特定の文法問題でつまずいています。 実は、この「母語干渉」と呼ばれる現象を理解すれば、Part5の正答率は確実に上がります。
今回は、日本人が特に間違えやすい文法問題TOP20を厳選し、なぜ間違えるのか、どう克服するのかを詳しく解説します。 この記事を読めば、あなたも100点アップへの道筋が見えてくるはずです。
なぜ日本人は特定の文法で間違えるのか?
日本語と英語は言語系統が全く異なるため、文法構造に大きな違いがあります。
例えば、日本語には「a」「the」のような冠詞がありません。 また、日本語の動詞は主語によって変化しないため、三人称単数の「s」を忘れがちです。
このような違いが、Part5での間違いにつながっているんです。 でも安心してください。パターンを知れば、確実に克服できます。
日本人が間違える文法TOP20
それでは、実際の出題データと指導経験から厳選した、日本人が最も間違えやすい文法項目を見ていきましょう。
1. 冠詞(a/an/the)の使い分け
日本語に冠詞の概念がないため、多くの人が苦手としています。
よくある間違い:
I work as _____ engineer at a tech company.
(A) a
(B) an
(C) the
(D) ×(冠詞なし)
正解は(B)です。 engineerは母音で始まるため「an」を使います。
克服のポイント:
- 職業を表すときは通常「a/an」を使う
- 母音(a,e,i,o,u)で始まる単語の前は「an」
- 特定のものを指すときは「the」
2. 現在完了形 vs 過去形
日本語では「〜した」で両方表現できるため、使い分けが難しいですね。
よくある間違い:
The company _____ its annual report yesterday.
(A) has released
(B) had released
(C) released
(D) releases
正解は(C)です。 yesterdayという過去の時点を示す語があるため過去形を使います。
克服のポイント:
- yesterday, last weekなど過去の時点があれば過去形
- already, yet, sinceなどがあれば現在完了形
- 過去の一点の出来事は過去形
3. 可算名詞・不可算名詞
日本語では「水を一つください」とは言わないため、混乱しやすいポイントです。
よくある間違い:
Could you give me _____ about the project?
(A) an information
(B) informations
(C) some information
(D) a few information
正解は(C)です。 informationは不可算名詞なので複数形にできません。
克服のポイント:
- information, advice, equipmentなどは不可算名詞
- 不可算名詞にはa/anをつけない
- 量を表すときはsome, much, a lot ofを使う
4. 前置詞(in/on/at)の使い分け
日本語の「に」「で」が英語では複数の前置詞に対応するため、迷いやすいです。
よくある間違い:
The meeting will be held _____ Monday morning.
(A) in
(B) on
(C) at
(D) by
正解は(B)です。 曜日の前にはonを使います。
克服のポイント:
- 曜日・日付:on
- 月・年・季節:in
- 時刻・瞬間:at
5. 関係代名詞の省略
日本語では関係代名詞に相当する表現が省略されることが多いため、英語でも省略してしまいがちです。
よくある間違い:
The report _____ submitted yesterday needs revision.
(A) which
(B) who
(C) ×(省略)
(D) what
正解は(A)です。 主格の関係代名詞は省略できません。
克服のポイント:
- 主格(〜が)の関係代名詞は省略不可
- 目的格(〜を)の関係代名詞は省略可能
- 前置詞の後の関係代名詞は省略不可
6. 動名詞 vs 不定詞
日本語では「〜すること」で両方表現できるため、使い分けが困難です。
よくある間違い:
I enjoy _____ tennis on weekends.
(A) play
(B) to play
(C) playing
(D) played
正解は(C)です。 enjoyの後は動名詞を使います。
克服のポイント:
- enjoy, finish, avoidなどは動名詞
- want, decide, planなどは不定詞
- 前置詞の後は必ず動名詞
7. 比較級・最上級の形
日本語の「より〜」「最も〜」との対応が複雑なため、形を間違えやすいです。
よくある間違い:
This solution is _____ than the previous one.
(A) more efficient
(B) most efficient
(C) more efficiently
(D) efficient
正解は(A)です。 thanがあるので比較級を使います。
克服のポイント:
- thanがあれば比較級
- the + 最上級の形を覚える
- 2音節以上の形容詞はmore/mostを使う
8. 受動態の使い方
日本語の受身と英語の受動態では使用場面が異なります。
よくある間違い:
The new product _____ next month.
(A) will launch
(B) will be launched
(C) will be launching
(D) launches
正解は(B)です。 製品は「発売される」ので受動態を使います。
克服のポイント:
- 主語が動作を受ける側なら受動態
- by + 動作主は省略されることが多い
- be動詞 + 過去分詞の形を確認
9. 仮定法の時制
日本語には仮定法に相当する特別な時制がないため、理解が難しいです。
よくある間違い:
If I _____ you, I would accept the offer.
(A) am
(B) was
(C) were
(D) will be
正解は(C)です。 仮定法過去ではbe動詞はwereを使います。
克服のポイント:
- 現在の仮定は過去形を使う
- If I were...の形を覚える
- wouldとセットで使うことが多い
10. 時制の一致
日本語では主節と従属節の時制を一致させる必要がないため、見落としがちです。
よくある間違い:
He said that he _____ the report by Friday.
(A) finishes
(B) will finish
(C) would finish
(D) has finished
正解は(C)です。 主節が過去形なので従属節も過去の形にします。
克服のポイント:
- 主節が過去なら従属節も過去系の時制
- will → would、can → couldに変化
- 普遍の真理は現在形のまま
11. 分詞構文
日本語にない構文のため、使い方を間違えやすいです。
よくある間違い:
_____ the email, she immediately called the client.
(A) Read
(B) Reading
(C) Having read
(D) To read
正解は(C)です。 メールを読んだ後に電話したので、完了形の分詞構文を使います。
克服のポイント:
- 主節と同時なら現在分詞
- 主節より前なら完了形の分詞
- 主語は主節と同じ
12. 助動詞の過去形
日本語の「〜だったかもしれない」などの表現との対応が複雑です。
よくある間違い:
You _____ told me about the change earlier.
(A) should have
(B) should
(C) must
(D) had to
正解は(A)です。 過去のことへの後悔や非難を表すときはshould have + 過去分詞を使います。
克服のポイント:
- 過去の推量:must have + 過去分詞
- 過去の後悔:should have + 過去分詞
- 過去の可能性:could have + 過去分詞
13. 接続詞 vs 前置詞
日本語では区別が曖昧なため、混同しやすいです。
よくある間違い:
_____ the rain, the event was cancelled.
(A) Because
(B) Because of
(C) Although
(D) Despite of
正解は(B)です。 名詞(the rain)の前なので前置詞句を使います。
克服のポイント:
- 名詞の前は前置詞(because of, due to)
- 文の前は接続詞(because, although)
- despite ofという形は存在しない
14. 代名詞の格変化
日本語には格変化がないため、I/me/myの使い分けで迷います。
よくある間違い:
Between you and _____, this plan won't work.
(A) I
(B) me
(C) myself
(D) mine
正解は(B)です。 前置詞の後は目的格を使います。
克服のポイント:
- 前置詞の後は目的格(me, him, her)
- 主語は主格(I, he, she)
- 所有を表すときは所有格(my, his, her)
15. 否定文での頻度副詞
日本語と語順が異なるため、位置を間違えやすいです。
よくある間違い:
He _____ arrives late for meetings.
(A) doesn't usually
(B) usually doesn't
(C) not usually
(D) usually not
正解は(B)です。 頻度副詞は助動詞の後に置きます。
克服のポイント:
- 助動詞(don't, can't)の後に頻度副詞
- be動詞の後に頻度副詞
- 一般動詞の前に頻度副詞
16. 間接疑問文
日本語の語順との違いから、語順を間違えやすいです。
よくある間違い:
Could you tell me where _____?
(A) is the nearest station
(B) the nearest station is
(C) the nearest station
(D) is it the nearest station
正解は(B)です。 間接疑問文では主語+動詞の語順になります。
克服のポイント:
- 間接疑問文は平叙文の語順
- Do you know where he is?(×where is he?)
- 疑問詞の後は主語+動詞
17. 複合名詞の単数・複数
日本語にない概念のため、理解が難しいです。
よくある間違い:
She has worked here for three _____.
(A) year
(B) years
(C) years'
(D) year's
正解は(B)です。 数字の後の名詞は複数形にします。
克服のポイント:
- two, three等の後は複数形
- 複合名詞(five-year plan)では単数形
- 所有格と複数形を混同しない
18. 使役動詞
日本語の「〜させる」との対応が複雑です。
よくある間違い:
The manager made us _____ overtime yesterday.
(A) work
(B) to work
(C) working
(D) worked
正解は(A)です。 makeの後は原形不定詞を使います。
克服のポイント:
- make/let/have + 人 + 原形
- get + 人 + to不定詞
- 受身の場合は過去分詞
19. 倒置構文
日本語にない構文のため、見落としやすいです。
よくある間違い:
Only after the meeting _____ the truth.
(A) did he realize
(B) he realized
(C) he did realize
(D) realized he
正解は(A)です。 Only afterで始まる文は倒置が起こります。
克服のポイント:
- 否定語句(Never, Hardly)で始まる文は倒置
- Only + 副詞句で始まる文は倒置
- 助動詞を主語の前に移動
20. 相関接続詞
日本語にない構造のため、ペアを間違えやすいです。
よくある間違い:
_____ the price and the quality are important factors.
(A) Both
(B) Either
(C) Neither
(D) Not only
正解は(A)です。 andとペアになるのはBothです。
克服のポイント:
- both A and B
- either A or B
- neither A nor B
- not only A but also B
母語干渉を克服する3つの学習法
これらの間違いパターンを克服するには、以下の方法が効果的です。
1. 対比学習法
日本語と英語の違いを意識的に比較しながら学習します。
例えば、「私は昨日映画を見た」を英訳するとき、
- 日本語:時制は1つ
- 英語:過去形、現在完了形の選択が必要
このような違いをノートにまとめると効果的です。
2. パターン練習
間違えやすい文法項目は、パターンで覚えることが大切です。
例文を10個ずつ作って音読すると、正しい形が自然に身につきます。 特に、自分がよく間違える項目は重点的に練習しましょう。
3. エラーログの作成
自分が間違えた問題を記録し、なぜ間違えたかを分析します。
記録項目:
- 間違えた文法項目
- 正解と自分の答え
- 間違えた理由
- 正しい考え方
これを続けることで、自分の弱点が明確になります。
Part5攻略のための実践演習
理解したら、実際の問題で練習してみましょう。
演習問題1(制限時間:20秒)
The report _____ you submitted last week needs some revisions.
(A) what
(B) which
(C) who
(D) when
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
The reportを修飾する関係代名詞が必要で、物なのでwhichを選びます。 whatは先行詞を含むので、ここでは使えません。
演習問題2(制限時間:20秒)
If I _____ about the traffic, I would have left earlier.
(A) know
(B) knew
(C) had known
(D) have known
正解は(C)です!
would have leftから過去の仮定法と分かります。 If節では過去完了形(had + 過去分詞)を使います。
まとめ
日本人が間違えやすい文法TOP20は、すべて母語干渉が原因です。
しかし、今回紹介したポイントを意識すれば、必ず克服できます。
- 日本語との違いを理解する
- パターンで覚える
- 間違いを記録して分析する
これらを実践すれば、Part5の正答率は確実に20%以上アップします。
さあ、今日から母語干渉を味方につけて、100点アップを実現しましょう!