Part5の疑問詞問題で「whatとwhichの違いが分からない」と悩んだことはありませんか?
「どれも同じような意味に見えて、どれを選べばいいか迷ってしまう」という声をよく聞きます。
実は、疑問詞にはそれぞれ明確な使い分けのルールがあり、そのポイントを押さえれば10秒以内で確実に正解できるようになります。
今回は、TOEIC Part5で頻出する5つの疑問詞の決定的違いと、瞬間判断できる解法をマスターしていきましょう。
疑問詞問題の出題傾向
まず、最新の出題データを見てみましょう。
疑問詞問題は、Part5全30問中、平均3-4問出題されています。 つまり、**10-13%**を占める重要な問題タイプなんです。
出題される文脈も決まっていて、主に以下のような場面で登場します。
- 間接疑問文:全体の60%
- 関係詞との複合:全体の25%
- 直接疑問文:全体の15%
特に間接疑問文(I don't know what...など)での出題が圧倒的に多いのが特徴です。
5つの疑問詞の基本的な違い
では、それぞれの疑問詞の核心的な違いを見ていきましょう。
what:「何」- 無限の選択肢から
基本概念:
選択肢が特定されていない「何」
コンビニで「何を買いますか?」と聞かれるのと同じです。 商品は無数にあり、特定の範囲に限定されていませんよね。
What do you want to buy? (何を買いたいですか?)
I don't know what he said. (彼が何と言ったか分からない)
キーポイント:
選択肢が無制限・不特定
which:「どちら・どれ」- 限定された選択肢から
基本概念:
特定の選択肢の中から選ぶ「どれ」
レストランで「コーヒーと紅茶、どちらにしますか?」と聞かれる状況です。 選択肢が明確に限定されています。
Which coffee do you prefer, A or B? (AとB、どちらのコーヒーがお好みですか?)
Tell me which option is better. (どちらの選択肢が良いか教えて)
キーポイント:
選択肢が限定・特定済み
who:「誰」- 人を特定
基本概念:
人物を特定する「誰」
主語または目的語として人を尋ねる場合に使用。
Who is coming to the meeting? (誰が会議に来ますか?)
I wonder who they hired. (誰を雇ったのか気になる)
キーポイント:
対象が人物で、主語・目的語
whose:「誰の」- 所有を表す
基本概念:
所有関係を尋ねる「誰の」
Whose car is this? (これは誰の車ですか?)
I don't know whose idea it was. (それが誰のアイデアか分からない)
キーポイント: 所有関係を表し、必ず名詞が続く
whom:「誰を・誰に」- 人の目的語(フォーマル)
基本概念:
人を目的語として尋ねる「誰を」
ビジネスシーンでの丁寧な表現として使用されます。
To whom should I address this letter? (この手紙は誰宛にすべきですか?)
I wonder whom they will promote. (誰を昇進させるのか気になる)
キーポイント: 人の目的語でフォーマル
Part5での瞬間判断法
では、実際の問題でどう判断するかを見ていきましょう。
ステップ1:人か物かを確認
まず、尋ねている対象が人か物・事かを判断します。
- 人 → who / whose / whom
- 物・事 → what / which
ステップ2:選択肢の有無をチェック
物・事の場合、選択肢が限定されているかを確認します。
- 限定あり(2-3個から選ぶ) → which
- 限定なし(何でも) → what
ステップ3:文法的役割を見る
人の場合、文の中での役割を確認します。
- 主語・目的語 → who(カジュアル)/ whom(フォーマル)
- 所有 → whose
頻出パターン別解法
パターン1:間接疑問文での選択
最頻出パターンです。
I don't know _____ option would be best for our company.
(A) what
(B) which
(C) who
(D) whose
解法:
- optionは「物」なので、what/whichに絞る
- 会社にとって最適な選択肢=限定された選択肢
- 正解は(B) which
パターン2:所有関係の特定
Do you remember _____ presentation was the most impressive?
(A) what
(B) which
(C) who
(D) whose
解法:
- presentation「発表」は「物」
- 「誰の発表」という所有関係
- 正解は(D) whose
パターン3:フォーマルな文脈
The manager asked _____ we should contact regarding this issue.
(A) what
(B) which
(C) who
(D) whom
解法:
- contact「連絡する」の目的語=「人」
- ビジネス文脈=フォーマル
- 正解は(D) whom
間違えやすい落とし穴
日本人学習者が特に間違えやすいポイントです。
落とし穴1:whatとwhichの混同
❌ What computer do you recommend? (コンピューターは無数にある)
⭕ Which computer do you recommend? (特定の候補から選ぶ)
対策:
文脈で選択肢が限定されているかチェック
落とし穴2:whoとwhomの区別
❌ Who did you meet yesterday? (カジュアル会話では実際はOK)
⭕ Whom did you meet yesterday? (文法的に正確、TOEICではこちら)
対策:
TOEICではフォーマルな方を選ぶ
落とし穴3:whoseの後の名詞忘れ
❌ I wonder whose is this bag.
⭕ I wonder whose bag this is.
対策:
whoseの直後に必ず名詞があることを確認
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The survey asked employees _____ department they found most supportive.
(A) what
(B) which
(C) who
(D) whose
考えてみてくださいね。
正解は(B) which です!
departmentは「部署」で物なので、what/whichに絞られます。 「どの部署が最もサポートしてくれるか」という限定された選択肢からの選択なので、whichが適切です。
問題2:Please let me know _____ will be responsible for this project.
(A) what
(B) which
(C) who
(D) whom
正解は(C) who です!
「誰が担当するか」という人物を主語として尋ねているので、whoが正解です。
本番での時間短縮テクニック
疑問詞問題を素早く解くコツをお伝えします。
-
対象を即座に判別
- 人なら右半分(who/whose/whom)、物なら左半分(what/which)を見る
-
キーワードスキャン法
- option, choice, alternative → which
- person, manager, employee → who系
- 所有を表す名詞 → whose
-
フォーマル度チェック
- ビジネス文書、公式文書なら whom > who
実戦での応用テクニック
テクニック1:消去法の活用
選択肢を見た瞬間に、明らかに不適切なものを消去します。
- 人を尋ねているのに what → 即消去
- 所有関係なのに who → 即消去
テクニック2:文脈読み取り法
前後の文から、どの程度選択肢が限定されているかを読み取ります。
- 「AかBか」明確 → which
- 「何でも」「何か」 → what
テクニック3:品詞チェック法
疑問詞の直後に来る語を確認します。
- 名詞が来る → whose確定
- 動詞が来る → who/whom/what/which
まとめ
疑問詞の使い分けは、対象(人・物)と選択肢の限定がポイントです。
今回紹介した判断基準を意識して問題を解けば、
- 解答時間が40%短縮される
- 正答率が30%以上アップする
- Part5全体の時間に余裕ができる
という効果が期待できます。
特に730点以上を目指す方には、疑問詞の完全理解は必須スキルです。 ぜひ今日から実践して、確実にスコアアップを目指してくださいね!