Part5で不定詞の否定形が出ると、「notはどこに置くの?」と迷っていませんか?
「I decided not to go」と「I decided to not go」、どちらが正しいか分からなくて時間をロスしてしまうこと、ありますよね。
実は、不定詞の否定形には3つの明確なルールがあり、それを知れば迷わず15秒以内に正解できるようになります。
今回は、「not to do」の位置で困らない実践的な方法を、分かりやすくお伝えします。
不定詞の否定形の基本構造
まず、不定詞の否定形をスマホの設定に例えて理解しましょう。
スマホで通知をオフにするとき、「通知をしないに設定する」と言いますよね。 この「しない」の位置が、英語のnotの位置と同じなんです。
基本パターン:not + to + 動詞
不定詞の否定形の基本は、not + to + 動詞です。
例文:
I decided not to buy the expensive phone.
(私は高い携帯を買わないことに決めた)
notはtoの前に置くのが基本です。
なぜtoの前にnotが来るのか?
不定詞「to + 動詞」は一つのかたまりです。
そのかたまり全体を否定するため、notは先頭に置くんです。
イメージ:
- ✅ not [to buy](買うことを否定)
- ❌ to [not buy](否定して買う?意味不明)
Part5での出題パターン
不定詞の否定形は、Part5で年間約3-4問出題されます。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:decide/choose/hope型
最も頻出するのが、感情や決定を表す動詞の後の不定詞です。
例題:
The manager decided _____ the meeting until next week.
(A) not postpone
(B) to not postpone
(C) not to postpone
(D) not postponing
正解は(C)です。 decideの後は「not to + 動詞」の形になります。
パターン2:ask/tell/advise型
人に何かを頼む・伝える動詞でも同じルールが適用されます。
例題:
I advised him _____ too much coffee before the presentation.
(A) not drink
(B) to not drink
(C) not to drink
(D) not drinking
正解は(C)です。 adviseの後の不定詞も「not to + 動詞」です。
パターン3:形容詞 + 不定詞型
形容詞の後に続く不定詞も同じルールです。
例題:
It's important _____ your password with others.
(A) not share
(B) to not share
(C) not to share
(D) not sharing
正解は(C)です。 形容詞importantの後も「not to + 動詞」になります。
not to doの位置で迷わない3つの原則
では、実際にどう判断すればいいのか、3つの原則をお教えします。
原則1:notは必ずtoの前に置く
これが最も重要なルールです。
正しい形:
- ✅ not to go(行かない)
- ✅ not to eat(食べない)
- ✅ not to worry(心配しない)
間違った形:
- ❌ to not go
- ❌ to not eat
- ❌ to not worry
「to not」の形は、現代英語では標準的ではありません。
原則2:動詞の種類に関係なく一律適用
どんな動詞でも、不定詞の否定形は「not to + 動詞」です。
一般動詞:
- I decided not to work overtime.
be動詞:
- I promised not to be late.
助動詞的な動詞:
- I chose not to have dinner.
動詞の種類は関係ありません。
原則3:強調したい場合も位置は変わらない
特に強調したい場合でも、notの位置は変わりません。
強調なし:
- I decided not to go.
強調あり:
- I decided definitely not to go.
- I decided absolutely not to go.
副詞を加えても、「not to」の順序は変わらないんです。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 「to not」と書いてしまう:直感的にnotが動詞の前に来そうに感じるため
- notを省略してしまう:否定の意味を別の方法で表そうとする
- 動名詞と混同する:「not doing」と「not to do」を区別できない
特に「to not」の形は、日本語の語順から考えると自然に感じるため、多くの人が間違えます。
確実に正解するための3ステップ
実際の問題での解き方を、ステップごとに見ていきましょう。
ステップ1:不定詞が必要かチェック
まず、前の動詞が不定詞を取るタイプかどうか確認します。
不定詞を取る主な動詞:
- decide, choose, hope, plan, promise
- ask, tell, advise, remind, warn
- seem, appear, tend, fail, refuse
ステップ2:否定の意味があるか確認
文脈から、否定の意味が含まれているかチェックします。
否定を示すヒント:
- 「〜しないことにした」
- 「〜しないよう頼んだ」
- 「〜しないことが重要だ」
ステップ3:「not to + 動詞」を選ぶ
否定の不定詞が必要だと分かったら、迷わず「not to + 動詞」を選びます。
「to not + 動詞」の選択肢があっても、選ばないことが大切です。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The doctor recommended _____ too much salt.
(A) not consume
(B) to not consume
(C) not to consume
(D) not consuming
考えてみてくださいね。
正解は(C)です!
recommendは「recommend + 人 + to do」または「recommend doing」の形を取りますが、 この文では不定詞の形が必要で、否定なので「not to consume」が正解です。
問題2:It's better _____ personal information online.
(A) not share
(B) to not share
(C) not to share
(D) not sharing
正解は(C)です!
「It's better to do」の形で、否定なので「not to share」になります。 形容詞betterの後の不定詞も、同じルールが適用されます。
覚えやすい語呂合わせ
「not to do」の位置を忘れないために、こんな語呂合わせはいかがでしょうか?
「ナット(not)とう(to)ふ」
ナットが豆腐の前に来るように、notはtoの前に来る!
シンプルですが、意外と覚えやすいですよ。
まとめ
不定詞の否定形は、not + to + 動詞が基本の形です。
この記事で紹介した3つの原則を覚えれば、Part5での正答率が確実に上がります。
- 原則1:notは必ずtoの前
- 原則2:動詞の種類に関係なく一律適用
- 原則3:強調でも位置は変わらない
次回のTOEICでは、不定詞の否定形を見たら「not to」の順序で迷わず解答してくださいね!