省略構文が出ると「何かが足りない気がするけど、何が省略されているの?」と混乱してしまうこと、ありませんか?
Part5で省略構文の問題が出ると、文の構造が見えにくくて時間をかけすぎてしまう経験は、多くの学習者が共通して持っています。
実は、省略構文は3つのパターンさえ覚えれば、15秒以内で確実に正解できるようになります。
今回は、省略構文を瞬時に見分けて得点源にする方法を、分かりやすくお伝えします。
省略構文の基本を理解しよう
省略構文を簡単に説明すると、レストランでの注文のようなものです。
例えば、友達と一緒にレストランに行って、友達が「ハンバーガーセット」を注文した後、あなたが「私も同じで」と言いますよね。 これは正式には「私もハンバーガーセットをお願いします」という意味です。
これと同じように、英語の省略構文は繰り返しを避けて文を短くするという役割があるんです。
Part5での省略構文出題パターン
省略構文は、Part5で年間約8-10問出題されます。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:主語の省略(並列構造)
最も頻出するパターンで、接続詞andやbutで文がつながっている時に起こります。
例題:
The manager reviewed the proposal carefully and _____ several important changes.
(A) suggesting
(B) suggested
(C) to suggest
(D) suggestion
正解は(B)です。 なぜなら省略された主語「The manager」が「suggested」の動作を行うからです。
パターン2:動詞の省略(助動詞構文)
助動詞の後で、前に出てきた動詞が省略されるパターンです。
例題:
I can't attend the meeting today, but my colleague _____.
(A) can
(B) can't
(C) could
(D) attending
正解は(A)です。 「can attend the meeting」の「attend the meeting」が省略されています。
パターン3:be動詞+形容詞の省略
比較構文や状況説明で頻出するパターンです。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 省略部分が見えない:何が省略されているか気づかない
- 文法的役割の混乱:省略後の語が何詞として機能するか分からない
- 時制の一致を忘れる:省略前後で時制が合わない解答を選ぶ
特に主語の省略パターンは、多くの人が見落としがちです。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:接続詞をチェック
まず、and、but、orなどの接続詞があるかチェックします。
これらがあると省略構文の可能性が高くなります。 特にandの前後で主語が同じ場合、後半で主語が省略されることが多いんです。
ステップ2:前の文の構造を確認
次に、前の文の主語・動詞を見ます。
同じ主語が後ろでも使われる場合、省略されている可能性があります。
ステップ3:選択肢の品詞をチェック
最後に、選択肢の品詞で間違いないか確認します。
省略された部分を補って考えると、どの品詞が必要か分かります。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The sales team prepared the presentation thoroughly and _____ it to the board yesterday.
(A) present
(B) presented
(C) presenting
(D) presentation
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「The sales team」が省略されており、「presented it to the board」という過去の動作を表すから過去形が正解です。
問題2:The new policy will benefit all employees, and management _____ as well.
(A) will benefit
(B) will be benefited
(C) will be benefiting
(D) benefits
正解は(A)です!
「will benefit from the new policy」の「from the new policy」部分が省略されています。
時間短縮のための実践テクニック
省略構文を素早く解くコツがあります。
テクニック1:接続詞を最初に探す
文を読む前に、and、but、orを先にチェックしましょう。
これだけで省略構文かどうかが即座に分かります。
テクニック2:主語の繰り返しパターンを覚える
「A and B」構造では、Bの主語がAと同じ場合、ほぼ確実に省略されます。
テクニック3:助動詞後の省略を意識する
can、will、shouldなどの後で文が終わっている場合、動詞句の省略を疑いましょう。
よくある引っかけパターン
Part5では、以下のような引っかけも出題されます。
引っかけ1:時制の不一致
省略部分の時制と選択肢の時制が合わない選択肢を混ぜてきます。
対策:
必ず前の文の時制に合わせる
引っかけ2:品詞の混乱
動詞が必要な場所に名詞形を選択肢に入れてきます。
対策:
省略部分を補って文法的役割を確認する
まとめ
省略構文のポイントは、接続詞を見つけて前後の構造を比較するということです。
この記事で紹介した3つのパターンを意識すれば、Part5での省略構文正答率が確実に上がります。
- パターン1:主語の省略(並列構造)
- パターン2:動詞の省略(助動詞構文)
- パターン3:be動詞+形容詞の省略
ぜひ今日から実践して、省略構文を得点源にしてくださいね!