Part5で「despite」「in spite of」「although」が出ると、「どれも同じような意味なのに、なぜ正解が違うの?」と困ってしまいませんか?
実は、この3つは意味は似ていても、品詞が全く違うんです。 品詞の違いを理解すれば、文の構造を見ただけで瞬時に正解が分かります。
今回は、この3つの語句を15秒で判別する方法を、分かりやすくお伝えします。
3つの語句の基本的な違い
まず、それぞれの品詞をしっかり理解しましょう。
despite と in spite of(前置詞)
- despite:前置詞
- in spite of:前置詞句(群前置詞)
前置詞なので、後ろには名詞(名詞句・動名詞)しか続きません。
although(接続詞)
- although:従属接続詞
接続詞なので、後ろには主語+動詞の完全な文が続きます。
簡単に言うと、コンビニで商品を選ぶときと同じです。 「商品(名詞)」を選ぶか、「完全なレシート(文)」を選ぶかの違いなんです。
Part5での出題パターン
これらの問題は、Part5で年間約5-7問出題されます。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:空欄の後が名詞
_____ the heavy rain, the event was held as scheduled.
(A) Despite
(B) Although
(C) Because
(D) When
正解は(A)です。 空欄の後が「the heavy rain(名詞句)」なので、前置詞のdespiteが正解です。
パターン2:空欄の後が主語+動詞
_____ it was raining heavily, the event was held as scheduled.
(A) Despite
(B) In spite of
(C) Although
(D) Because of
正解は(C)です。 空欄の後が「it was raining(主語+動詞)」の完全な文なので、接続詞のalthoughが正解です。
パターン3:動名詞との組み合わせ
_____ working overtime, she finished the project on time.
(A) Although
(B) Despite
(C) Because
(D) When
正解は(B)です。 「working」は動名詞(名詞の働き)なので、前置詞のdespiteが正解です。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 意味で判断してしまう:3つとも「〜にもかかわらず」という意味があるため、意味だけで選んでしまう
- despite ofという間違い:despiteは前置詞なので、ofは不要です
- 動名詞を見落とす:-ing形を動詞と勘違いして、接続詞を選んでしまう
特に動名詞の判別は、多くの人が見落としがちです。 「working」「being」「having」などの-ing形は、単体では動名詞として名詞の働きをします。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:空欄の後をチェック
まず、空欄の直後に何が来るかを確認します。
- 名詞・名詞句・動名詞 → 前置詞を探す
- 主語+動詞 → 接続詞を探す
ステップ2:選択肢の品詞を判別
次に、選択肢の中から適切な品詞を選びます。
- 前置詞が必要 → despite / in spite of
- 接続詞が必要 → although
ステップ3:文脈で最終確認
最後に、文の意味が自然かどうか確認します。
3つとも「逆接」の意味なので、文脈に矛盾がないかチェックしましょう。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:_____ the company's financial difficulties, they decided to expand overseas.
(A) Although
(B) Despite
(C) Because
(D) Since
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「the company's financial difficulties」は名詞句なので、前置詞のdespiteが正解です。 「会社の財政難にもかかわらず」という逆接の意味も文脈に合いますね。
問題2:_____ she had limited experience, she performed exceptionally well.
(A) Despite
(B) In spite of
(C) Although
(D) Because of
正解は(C)です!
「she had limited experience」は主語+動詞の完全な文なので、接続詞のalthoughが正解です。
本番での時間短縮テクニック
パターンを覚えたら、さらに時間を短縮するコツがあります。
-
空欄の後だけを見る
- 文全体を読まず、空欄直後の語句だけで判断できます
-
選択肢を先にチェック
- despite系とalthough系があるかを最初に確認します
-
動名詞に注意
- -ing形が単独であれば動名詞(名詞扱い)です
まとめ
despite / in spite of / althoughの判別は、品詞の違いを理解することがポイントです。
- 前置詞(despite / in spite of) → 後ろは名詞
- 接続詞(although) → 後ろは主語+動詞
この記事で紹介した3ステップを意識すれば、Part5での正答率が確実に上がります。
意味ではなく文法構造で判断する習慣をつけて、スコアアップを目指してくださいね!