Part5で「despite」「in spite of」「although」の使い分けに迷ってしまうこと、ありませんか?
これらの単語はすべて「〜にも関わらず」という意味で、日本語にすると同じになってしまうため、多くの学習者が混乱してしまいます。
でも実は、たった1つのポイントを押さえるだけで、この問題は5秒以内に確実に正解できるようになるんです。
今回は、despite / in spite of / althoughの違いと、TOEIC Part5での瞬間判別法をお伝えします。
基本の違いを理解しよう
これら3つの表現を簡単に区別すると、品詞の違いです。
電車の乗り換えを例に考えてみてください。
「雨にも関わらず、電車は定刻通りだった」という文を英語で表現する時、雨の部分をどう表現するかで使い分けが変わります。
基本の分類:
- despite / in spite of:前置詞(後ろに名詞・名詞句)
- although:接続詞(後ろに主語+動詞の文)
パターン1:despite / in spite of(前置詞)
まず、前置詞として使われるdespiteとin spite ofから見ていきましょう。
前置詞の特徴
前置詞は、後ろに名詞・名詞句・動名詞が来ます。
コンビニでお弁当を選んでいる場面を想像してください。
「価格が高いにも関わらず、このお弁当を買う」という時、「価格が高い」という部分を名詞で表現するのがdespite/in spite ofです。
基本構造:
Despite + 名詞/名詞句/動名詞, 主語 + 動詞
In spite of + 名詞/名詞句/動名詞, 主語 + 動詞
使い方の例
Despite the rain, the game continued.
(雨にも関わらず、試合は続いた)
In spite of his age, he runs every day.
(年齢にも関わらず、彼は毎日走っている)
Despite working hard, she didn't get promoted.
(一生懸命働いたにも関わらず、彼女は昇進しなかった)
Part5での頻出パターン
_____ the bad weather, the outdoor event was successful.
(A) Although
(B) Despite
(C) However
(D) Because
正解は(B)です。 空欄の後ろが「the bad weather」という名詞句なので、前置詞のdespiteを使います。
パターン2:although(接続詞)
次に、接続詞として使われるalthoughです。
接続詞の特徴
接続詞は、後ろに主語+動詞の完全な文が来ます。
レストランでの注文場面を考えてください。
「お腹がすいていないにも関わらず、デザートを注文した」という時、「お腹がすいていない」を完全な文で表現するのがalthoughです。
基本構造:
Although + 主語 + 動詞, 主語 + 動詞
使い方の例
Although it was raining, the game continued.
(雨が降っていたにも関わらず、試合は続いた)
Although he is old, he runs every day.
(年をとっているにも関わらず、彼は毎日走っている)
Although she worked hard, she didn't get promoted.
(一生懸命働いたにも関わらず、彼女は昇進しなかった)
Part5での出題例
_____ the weather was bad, the outdoor event was successful.
(A) Although
(B) Despite
(C) However
(D) Because
正解は(A)です。 空欄の後ろが「the weather was bad」という完全な文なので、接続詞のalthoughを使います。
瞬間判別の2ステップ法
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:空欄の後ろをチェック
まず、空欄の直後に何があるかを確認します。
- 名詞・名詞句・動名詞 → despite / in spite of
- 主語+動詞 → although
ステップ2:選択肢から正解を選ぶ
ステップ1の判断に基づいて、適切な選択肢を選びます。
判別のコツ:
- 「the + 名詞」が見えたら → despite / in spite of
- 「主語 + be動詞/一般動詞」が見えたら → although
よくある間違いパターン
日本人学習者が特に間違えやすいパターンを見てみましょう。
間違いパターン1:意味で判断してしまう
❌ 日本語で「〜にも関わらず」だからalthough
✅ 後ろの語句の形で判断する
意味はすべて同じなので、後ろに来る語句の形で判断することが重要です。
間違いパターン2:despiteとin spite ofの違いを気にしすぎる
Despite = In spite of(全く同じ意味・用法)
この2つは完全に同じ使い方なので、区別する必要はありません。
間違いパターン3:althoughの後に名詞を置く
❌ Although the rain, we went out.
✅ Although it was raining, we went out.
✅ Despite the rain, we went out.
althoughの後には必ず完全な文が必要です。
実践トレーニング
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
練習問題1(制限時間:10秒)
_____ her busy schedule, she always finds time for exercise.
(A) Although
(B) Despite
(C) However
(D) Because
空欄の後ろを見てください。「her busy schedule」は何でしょうか?
正解は(B)です!
「her busy schedule」は名詞句なので、前置詞のdespiteを使います。 「忙しいスケジュールにも関わらず、彼女はいつも運動の時間を見つける」という意味になります。
練習問題2(制限時間:10秒)
_____ the company faced financial difficulties, it continued to expand.
(A) Although
(B) Despite
(C) However
(D) Because
空欄の後ろは何が来ていますか?
正解は(A)です!
「the company faced financial difficulties」は主語+動詞の完全な文なので、接続詞のalthoughを使います。 「会社は財政難に直面していたにも関わらず、拡大を続けた」という意味になります。
頻出の組み合わせパターン
Part5でよく出る形をまとめておきます。
前置詞パターン(despite / in spite of)
- Despite the fact that + 主語 + 動詞
- Despite being + 形容詞/過去分詞
- In spite of the + 名詞
- In spite of his/her + 名詞
接続詞パターン(although)
- Although 主語 + be動詞 + 形容詞/名詞
- Although 主語 + 一般動詞
- Although it + be動詞 + 形容詞
特別な注意点
「Despite the fact that + 主語+動詞」という表現もあります。 これは前置詞despiteの後にthe fact thatという名詞句が来て、その後に文が続く形です。
Despite the fact that it was raining, we went out.
(雨が降っていたという事実にも関わらず、私たちは出かけた)
本番での時短テクニック
Part5で素早く正解するためのコツをお伝えします。
-
空欄の後ろを最初にチェック
- 名詞が見えたら前置詞、主語+動詞が見えたら接続詞
-
theの有無で瞬間判断
- 「the + 名詞」→ despite/in spite of
- 「主語 + 動詞」→ although
-
5秒ルールを守る
- このパターンは5秒以内で判断可能
-
迷ったら文構造で判断
- 意味ではなく、文法的な構造で選ぶ
間違えやすい類似表現
despiteやalthoughと似た意味で、間違えやすい表現も覚えておきましょう。
however(副詞)
The weather was bad. However, the event was successful.
(天気は悪かった。しかし、イベントは成功した)
howeverは副詞なので、文と文の間に使います。
even though(接続詞)
Even though it was raining, we went out.
(雨が降っていたけれども、私たちは出かけた)
even thoughはalthoughと同じ使い方ですが、より強い対比を表します。
まとめ
despite/in spite of/althoughの使い分けは、後ろに来る語句の形で判断します。
今回紹介した瞬間判別法を意識すれば、
- Part5でのこれらの問題の正答率が**100%**になる
- 1問あたりの解答時間が5秒以内になる
- 前置詞と接続詞の理解が深まる
という効果が期待できます。
「名詞なら前置詞、文なら接続詞」この基本ルールさえ覚えれば、もう迷うことはありません。 ぜひ次の模試で実践してみてくださいね!