Part5でbecauseとbecause ofの選択問題が出ると、「どっちを選べばいいの?」と迷ってしまうことはありませんか?
「理由を表すのはどちらも同じなのに、なぜ使い分けが必要なの?」と疑問に思う方も多いですよね。
実は、この2つには明確な文法的な違いがあり、その違いを理解すれば3秒以内に正解を判別できるようになります。
今回は、600点突破に必要なbecause vs because ofの使い分けテクニックを、分かりやすくマスターしていきましょう。
becauseとbecause ofの基本的な違い
この2つの違いを簡単に説明すると、後ろに続く語句の種類が異なることです。
例えば、遅刻の理由を説明する場面を想像してみてください。 「電車が遅れたから遅刻した」という理由を英語で表現する場合:
✅ I was late because the train was delayed.
(電車が遅れたので遅刻しました)
✅ I was late because of the train delay.
(電車の遅れのため遅刻しました)
この違いがポイントなんです。
because = 接続詞(文を繋ぐ)
「because」は接続詞なので、後ろには必ず完全な文が続きます。
becauseの構文パターン
because + 主語 + 動詞 + α
例文:
The meeting was canceled because it was raining heavily.
(激しい雨が降っていたので、会議は中止になりました)
ここで注目してほしいのは、「it was raining heavily」が**主語(it)+ 動詞(was raining)**の完全な文になっていることです。
because of = 前置詞(名詞を修飾)
「because of」は前置詞なので、後ろには名詞・代名詞・動名詞のみが続きます。
because ofの構文パターン
because of + 名詞/代名詞/動名詞
例文:
The meeting was canceled because of the heavy rain.
(激しい雨のため、会議は中止になりました)
ここでは「the heavy rain」が名詞句になっていることがポイントです。
瞬間判別の3ステップ
実際の問題では、以下の手順で瞬間判別できます。
ステップ1:空欄の後ろを確認する
まず、空欄の直後にある語句をチェックします。
ステップ2:文か名詞かを判断する
後ろに来るのが「主語+動詞の文」か「名詞句」かを判断します。
ステップ3:適切な選択肢を選ぶ
- 完全な文 → because
- 名詞句 → because of
Part5での頻出出題パターン
because vs because ofは、Part5で年間約8-10問出題される超重要項目です。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:名詞句との組み合わせ
最も基本的なパターンです。
例題:
The flight was delayed _____ bad weather.
(A) because
(B) because of
(C) due to
(D) since
正解は(B)です。 「bad weather」は名詞句なので「because of」が正解です。
パターン2:完全な文との組み合わせ
接続詞becauseのパターンです。
例題:
Sales increased _____ the new marketing campaign was successful.
(A) because
(B) because of
(C) due to
(D) owing to
正解は(A)です。 「the new marketing campaign was successful」は完全な文なので「because」が正解です。
パターン3:動名詞との組み合わせ
動名詞も名詞扱いなので「because of」を使います。
例題:
The project was postponed _____ lacking sufficient funds.
(A) because
(B) because of
(C) since
(D) as
正解は(B)です。 「lacking」は動名詞なので「because of」が正解です。
パターン4:代名詞との組み合わせ
代名詞も名詞扱いです。
例題:
We couldn't attend the conference _____ it.
(A) because
(B) because of
(C) due to
(D) owing to
正解は(B)です。 「it」は代名詞なので「because of」が正解です。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 動名詞を動詞と勘違いする:「working」を動詞として「because」を選んでしまう
- 長い名詞句を文と勘違いする:「the fact that...」のような複雑な名詞句で迷う
- 日本語の感覚で選ぶ:「〜なので」という日本語に引きずられて考える
特に動名詞の判断は、多くの人が迷うポイントです。
似ている表現との区別
because of以外にも、同じような意味の表現があります。
前置詞として使える表現(名詞句と組み合わせ)
- because of - 〜のため
- due to - 〜のため(よりフォーマル)
- owing to - 〜のため(文語的)
- on account of - 〜のため(やや古い表現)
接続詞として使える表現(完全な文と組み合わせ)
- because - 〜なので
- since - 〜なので(理由が明らか)
- as - 〜なので(軽い理由)
実践問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The store was closed _____ the holiday.
(A) because
(B) because of
(C) since
(D) as
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「the holiday」は名詞句なので、前置詞「because of」が正解です。 「because」を選ぶと、後ろに完全な文が必要になります。
問題2:We decided to stay home _____ it was raining.
(A) because
(B) because of
(C) due to
(D) owing to
こちらはどうでしょうか?
正解は(A)です!
「it was raining」は「it(主語)+ was raining(動詞)」の完全な文なので、接続詞「because」が正解です。
覚えておくべき重要パターン
以下のパターンは暗記しておきましょう。
because of + 名詞の頻出パターン
because of the rain → 雨のため
because of his illness → 彼の病気のため
because of the accident → 事故のため
because of the delay → 遅れのため
because of budget constraints → 予算の制約のため
because + 文の頻出パターン
because it was raining → 雨が降っていたので
because he was sick → 彼が病気だったので
because we were late → 私たちが遅れたので
because the system failed → システムが故障したので
まとめ
because vs because ofの判別ポイントは、後ろに続くのが「文」か「名詞句」かを見分けることです。
- because → 後ろに完全な文(主語+動詞)
- because of → 後ろに名詞・代名詞・動名詞
この違いを理解して、3ステップの判別法を使えば、Part5での正答率が確実に上がります。
次回のTOEICでは、空欄の後ろを素早くチェックして、「文?名詞?」と判断する習慣をつけてくださいね!