Part5で「because」や「since」が出てきて、接続詞なのか前置詞なのか迷ったことはありませんか?
「文の途中だから接続詞だと思ったら不正解だった」「becauseの後に名詞があって混乱した」という経験、ありますよね。
実は、because / sinceは接続詞と前置詞の両方の使い方があり、その見分け方には明確なルールがあります。
今回は、日本人学習者が特に混同しやすいポイントを押さえながら、100%確実に見分ける方法をマスターしていきましょう。
because / sinceの基本的な違いを理解しよう
この2つの使い分けを簡単に説明すると、「電車の乗り継ぎ案内」のようなものです。
例えば、駅で「工事のため電車が遅れています」という案内を聞いたとします。 この「理由の説明」を英語で表現するとき、 どんな形で理由を説明するかによって使う単語が変わってくるんです。
- 接続詞:文全体で理由を説明(「〜だから」)
- 前置詞:名詞で理由を説明(「〜のため」)
これがbecause / sinceの基本的な役割分担です。
接続詞としてのbecause / since
まず、接続詞として使われる場合を見ていきましょう。
接続詞の特徴
接続詞は「主語+動詞」の文をつなぐ役割があります。
例文:
I was late because the train was delayed.
(電車が遅れたので、遅刻しました。)
この場合、「the train was delayed」は完全な文(主語+動詞)になっています。
becauseとsinceの使い分け
- because:強い因果関係、新情報
- since:既知の理由、軽い因果関係
例文比較:
I stayed home because I was sick.(体調不良が主な理由)
Since you're here, let's start the meeting.(既知の状況を受けて)
接続詞の見分けるポイント
後ろに「主語+動詞」があるかチェックすれば一発で分かります。
前置詞としてのbecause of / since
次に、前置詞として使われる場合を見ていきましょう。
前置詞の特徴
前置詞は名詞や名詞句の前に置かれる単語です。
例文:
I was late because of the heavy traffic.
(激しい渋滞のため、遅刻しました。)
この場合、「the heavy traffic」は名詞句です。
前置詞として使う場合の形
- because of + 名詞
- since + 名詞(ただし時間の場合のみ)
重要なポイント:
sinceは前置詞として「〜以来」の意味でのみ使われ、理由の前置詞としては使えません。
正しい例:
✅ I was late because of the rain.
✅ I have lived here since 2020.(時間)
❌ I was late since the rain.(理由では使えない)
Part5での出題パターン
because / since問題は、Part5で年間約4-5問出題されます。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:空欄の後ろに文がある場合
後ろに「主語+動詞」の完全な文がある場合、答えは接続詞です。
例題:
The meeting was cancelled _____ the CEO was sick.
(A) because
(B) because of
(C) due to
(D) owing to
正解は(A)です。 「the CEO was sick」は完全な文なので、接続詞のbecauseが正解です。
パターン2:空欄の後ろに名詞がある場合
後ろに名詞や名詞句がある場合、答えは前置詞です。
例題:
The flight was delayed _____ bad weather.
(A) because
(B) because of
(C) since
(D) as
正解は(B)です。 「bad weather」は名詞句なので、前置詞のbecause ofが正解です。
パターン3:時間を表すsince
sinceが時間を表す場合は、前置詞として使われます。
例題:
She has worked here _____ 2015.
(A) because
(B) because of
(C) since
(D) as
正解は(C)です。 「2015」は時点を表すので、時間の前置詞sinceが正解です。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 「because + 名詞」の組み合わせ:becauseは接続詞なので、名詞とは直接つながりません
- 「since」を理由の前置詞として使う:sinceの前置詞用法は時間のみです
- 動名詞を普通の名詞と混同する:「-ing形」でも主語+動詞の構造があれば接続詞を使います
特にbecause + 名詞という間違いは、日本語の「〜のため」に引きずられて起こりがちです。
確実に正解するための2ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:後ろの構造を確認
空欄の後ろを見て、以下のどちらかを判断します。
- 主語+動詞の文 → 接続詞
- 名詞・名詞句 → 前置詞
これだけで95%の問題が解けます。
ステップ2:時間か理由かを判断
sinceの場合のみ、時間を表すか理由を表すかを確認します。
- 時間 → since(前置詞)
- 理由 → since(接続詞)、ただし名詞の場合はbecause of
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The project was postponed _____ the budget was insufficient.
(A) because
(B) because of
(C) due to
(D) owing to
考えてみてくださいね。
正解は(A)です!
「the budget was insufficient」は完全な文(主語+動詞)なので、接続詞のbecauseが正解です。
問題2:The store was closed _____ renovation work.
(A) because
(B) because of
(C) since
(D) as
正解は(B)です!
「renovation work」は名詞句なので、前置詞のbecause ofが正解です。 becauseだけでは名詞とつながれません。
問題3:I have been studying English _____ last year.
(A) because
(B) because of
(C) since
(D) as
正解は(C)です!
「last year」は時点を表すので、時間の前置詞sinceが正解です。 「去年から英語を勉強しています」という意味になります。
本番での時間短縮テクニック
パターンを理解したら、さらに効率的に解くコツがあります。
-
後ろだけをスキャン
- 空欄の後ろが文か名詞かだけ確認すれば十分です
-
時間表現をチェック
- 年数や「last/next」があればsinceの可能性大です
-
because ofは1セット
- 「because of」で1つの前置詞として覚えましょう
よく出る類似表現
because / since以外にも、同じパターンの表現があります。
理由を表す接続詞
・as(〜なので)
・now that(今や〜なので)
・seeing that(〜を考えると)
理由を表す前置詞
・due to(〜のため)
・owing to(〜のため)
・on account of(〜のため)
これらも同じルールで判断できます。
まとめ
because / sinceの接続詞と前置詞の使い分けは、後ろに来るものの構造で決まります。
- 主語+動詞の文 → 接続詞(because / since)
- 名詞・名詞句 → 前置詞(because of / since)
この2ステップを意識すれば、
- 解答時間が10秒以内になる
- 正答率が**100%**に近づく
- 類似問題も同じ方法で解ける
という効果が期待できます。
今回学んだ見分け方を使って、次回のPart5では自信を持って解答してくださいね!