Part5で「Whatever you decide is fine」という文を見て、「これって正しい英語?」と疑問に思ったことはありませんか?
「Whatever」や「Whoever」がついた文は、一見複雑に見えて混乱してしまうこと、よくありますよね。
実は、これらは「複合関係代名詞」という正式な文法で、2つの明確な用法があるんです。この用法を理解すれば、Part5の関係詞問題で迷うことがなくなります。
今回は、-everがつく関係詞の仕組みを理解して、15秒以内で確実に正解できる方法をお伝えします。
複合関係代名詞とは何か?
複合関係代名詞を理解するために、レストランでの注文を想像してみてください。
普通の関係代名詞は、「私が昨日食べた料理」のように特定のものを指します。
複合関係代名詞は、「何を注文しても構いません」のように範囲や条件を表現します。
つまり、「-ever」がつくことで「〜するもの全て」「〜する人は誰でも」という幅広い意味になるんです。
この特徴が、2つの異なる用法を生み出しています。
複合関係代名詞の2つの用法
-everがつく関係詞には、明確に区別すべき2つの用法があります。
用法1:名詞節を作る用法(〜するもの)
この用法では、複合関係代名詞が名詞の働きをします。
構造:
複合関係代名詞 + 主語 + 動詞
Whatever you choose will be acceptable.
(あなたが選ぶものは何でも受け入れられる)
この場合、「Whatever you choose」全体が主語として機能しています。
用法2:副詞節を作る用法(〜だけれども)
この用法では、複合関係代名詞が譲歩の意味を表します。
構造:
複合関係代名詞 + 主語 + 動詞, + 主節
Whatever problems arise, we will solve them.
(どんな問題が起きても、私たちはそれを解決する)
この場合、「Whatever problems arise」は譲歩を表す副詞節です。
Part5での出題パターン
複合関係代名詞は、Part5で年間約3-4問出題されます。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:主語として使われる名詞節
最も頻出するのが、文の主語として機能するパターンです。
例題:
_____ the committee decides will be implemented immediately.
(A) Whatever
(B) However
(C) Whenever
(D) Wherever
正解は(A)です。 「委員会が決めること」という名詞節が必要で、「Whatever the committee decides」が主語として機能します。
パターン2:目的語として使われる名詞節
目的語の位置に来るパターンも重要です。
例題:
The manager will approve _____ the team proposes.
(A) whichever
(B) however
(C) whenever
(D) wherever
正解は(A)です。 「チームが提案するもの」という目的語が必要で、「whichever」が適切です。
パターン3:譲歩を表す副詞節
「〜だけれども」の意味で使われるパターンです。
例題:
_____ difficult the task may be, we must complete it.
(A) Whatever
(B) However
(C) Whichever
(D) Whenever
正解は(B)です。 「どんなに困難でも」という譲歩の意味で、「However difficult」が適切です。
主要な複合関係代名詞の整理
Part5で頻出する複合関係代名詞を用法別に整理しました。
名詞節を作る複合関係代名詞
whatever(〜するもの全て)
- Whatever you need is available here.
- 「あなたが必要とするものは何でも」
whoever(〜する人は誰でも)
- Whoever arrives first can choose the seat.
- 「最初に到着する人は誰でも」
whichever(どちらを〜しても)
- Whichever option you select is fine.
- 「どちらの選択肢を選んでも」
whenever(いつ〜しても)
- Whenever you visit is convenient.
- 「いつ訪問しても」
wherever(どこで〜しても)
- Wherever you go will be interesting.
- 「どこに行っても」
譲歩を表す複合関係代名詞
however(どんなに〜でも)
- However busy you are, please attend.
- 「どんなに忙しくても」
whatever(何が〜しても)
- Whatever happens, stay calm.
- 「何が起こっても」
whoever(誰が〜しても)
- Whoever objects, we'll proceed.
- 「誰が反対しても」
2つの用法を見分ける方法
用法を正確に判断するためのポイントをご紹介します。
判断ポイント1:文中の位置
名詞節の場合
- 文の主語または目的語の位置にある
- 複合関係代名詞が文の中核的な要素
副詞節の場合
- 文の最初に置かれることが多い
- カンマで主節と区切られる
判断ポイント2:動詞との関係
名詞節の場合
- 複合関係代名詞節全体が動詞の主語・目的語になる
- 主節の動詞が複合関係代名詞節を受ける
副詞節の場合
- 複合関係代名詞節は主節に条件や譲歩を付け加える
- 主節は独立して成立する
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 用法の混同:名詞節と副詞節の区別ができない
- however の判断:複合関係代名詞と接続副詞を混同する
- 文構造の理解不足:どこが主語・目的語かを把握できない
特にhoweverは、多くの人が見落としがちです。
「However + 形容詞/副詞」の形なら複合関係代名詞、単独なら接続副詞として機能します。
確実に正解するための3ステップ
実際の解法手順を見ていきましょう。
ステップ1:文構造を分析
まず、空欄が文の中でどの役割を果たすかを確認します。
- 主語の位置 → 名詞節の可能性が高い
- 目的語の位置 → 名詞節の可能性が高い
- 文頭で独立 → 副詞節の可能性が高い
ステップ2:意味関係を判断
次に、前後の文脈から論理関係を把握します。
- 「〜するもの」系 → 名詞節
- 「〜だけれども」系 → 副詞節
ステップ3:選択肢の適合性を確認
最後に、各選択肢が文法的に正しく機能するか確認します。
特に「however + 形容詞」のパターンかどうかをチェックしましょう。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:_____ the CEO announces will become company policy.
(A) Whatever
(B) However
(C) Whenever
(D) Wherever
考えてみてくださいね。
正解は(A)です!
「CEOが発表すること」という名詞節が主語として必要です。「Whatever the CEO announces」全体が主語として機能します。
問題2:_____ expensive the equipment may be, we need to purchase it.
(A) Whatever
(B) However
(C) Whenever
(D) Whichever
正解は(B)です!
「どんなに高くても」という譲歩の意味で、「However expensive」の形が適切です。形容詞「expensive」の前に置かれているのがポイントです。
高速解答のテクニック
複合関係代名詞問題を素早く解くコツをご紹介します。
1. 文型分析を最優先
意味を考える前に、まず文の構造を把握しましょう。
- S + V の S の位置 → 名詞節
- , S + V の前 → 副詞節
2. however のパターン判別
「However + 形容詞/副詞」なら複合関係代名詞、単独なら接続副詞です。
3. 頻出パターンを暗記
以下の組み合わせは必ず覚えておきましょう:
- Whatever + 名詞 + 動詞(名詞節)
- However + 形容詞(副詞節)
- Whoever + 動詞(名詞節)
実践での注意ポイント
本番で気をつけるべきポイントをまとめます。
時間配分
この問題タイプは、20秒以内で解けるようになりましょう。
文構造の分析に時間をかけすぎないことが重要です。
選択肢の罠
「However」が複合関係代名詞と接続副詞の両方の意味で出てくる問題に注意してください。
上級レベルでの出題
730点以上では、「whosever」「whomever」などの稀な形も出題される可能性があります。
まとめ
複合関係代名詞の攻略ポイントは、2つの用法を明確に区別することです。
この記事で紹介した3ステップ解法を使えば、Part5での正答率が確実に向上します。
特に重要なのは:
- 文構造の分析を最優先にする
- 名詞節と副詞節の違いを意識する
- however のパターンを正確に判別する
これらを意識して練習すれば、複合関係代名詞問題は確実な得点源になります。
ぜひ今日から実践して、スコアアップを目指してくださいね!