Part5で「well-known」「high-quality」のようなハイフンでつながれた形容詞を見ると、「なぜハイフンが必要なの?」と疑問に思うことはありませんか?
「five years old」と「five-year-old」の違いがよく分からず、どちらを選べばいいか迷ってしまう方も多いですよね。
実は、複合形容詞には明確なハイフンの規則があり、このルールを知れば迷わずに正解を選べるようになります。
今回は、730点突破に必要な複合形容詞の作り方を、分かりやすくマスターしていきましょう。
複合形容詞とは?
複合形容詞を簡単に説明すると、「2つ以上の語がハイフンで結ばれて1つの形容詞として機能する語句」のことです。
例えば、新製品の説明を想像してみてください。 「よく知られた高品質の製品」を英語で表現する場合:
✅ a well-known, high-quality product
(よく知られた高品質の製品)
このように、複数の語がハイフンで結ばれて1つの形容詞になるんです。
複合形容詞を作る基本パターン
複合形容詞には、主に以下の5つのパターンがあります。
パターン1:副詞 + 過去分詞
最も一般的なパターンです。
well-known → よく知られた
well-established → 確立された
highly-regarded → 高く評価された
widely-used → 広く使われた
例文:
She is a well-known author.
(彼女はよく知られた作家です)
パターン2:形容詞 + 名詞
品質や特徴を表すパターンです。
high-quality → 高品質の
low-cost → 低コストの
full-time → フルタイムの
part-time → パートタイムの
例文:
We offer high-quality services.
(私たちは高品質のサービスを提供します)
パターン3:数詞 + 名詞
年齢、期間、量を表すパターンです。
five-year-old → 5歳の
three-month → 3ヶ月の
ten-minute → 10分の
two-week → 2週間の
例文:
It's a five-year-old company.
(それは創立5年の会社です)
パターン4:名詞 + 現在分詞
継続的な動作を表すパターンです。
time-saving → 時間節約の
money-making → 金儲けの
eye-catching → 目を引く
heart-breaking → 心を痛める
パターン5:名詞 + 過去分詞
完了した状態を表すパターンです。
hand-made → 手作りの
computer-generated → コンピューター生成の
user-friendly → 使いやすい
self-employed → 自営業の
ハイフンを使う重要なルール
複合形容詞でハイフンを使うかどうかには、明確なルールがあります。
ルール1:名詞の前に置く場合はハイフン必須
名詞を修飾する場合は、必ずハイフンを使います。
✅ a well-known artist(よく知られた芸術家)
❌ a well known artist
ルール2:述語として使う場合はハイフン不要
be動詞の後などで述語として使う場合は、ハイフンは不要です。
✅ The artist is well known.(その芸術家はよく知られている)
❌ The artist is well-known.
ルール3:数詞+名詞の場合は必ずハイフン
年齢や期間を表す場合は、常にハイフンを使います。
✅ a five-year contract(5年契約)
❌ a five year contract
Part5での頻出出題パターン
複合形容詞は、Part5で年間約4-6問出題される重要な文法項目です。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:ハイフンの有無
最も基本的なパターンです。
例題:
The company hired a _____ consultant.
(A) well know
(B) well-know
(C) well known
(D) well-known
正解は(D)です。 名詞「consultant」を修飾するのでハイフンが必要です。
パターン2:数詞を含む複合形容詞
年齢や期間を表すパターンです。
例題:
She attended a _____ training program.
(A) two weeks
(B) two-week
(C) two-weeks
(D) two week
正解は(B)です。 「two-week」として名詞「program」を修飾します。
パターン3:形容詞 + 名詞型
品質を表すパターンです。
例題:
The restaurant serves _____ food.
(A) high quality
(B) high-quality
(C) highly quality
(D) highly-quality
正解は(B)です。 「high-quality」として名詞「food」を修飾します。
パターン4:述語での使用
be動詞の後で使うパターンです。
例題:
The new system is _____ and efficient.
(A) user friendly
(B) user-friendly
(C) users friendly
(D) users-friendly
正解は(A)です。 述語として使うのでハイフンは不要です。
よく出る複合形容詞一覧
Part5でよく出題される複合形容詞を覚えておきましょう。
ビジネス系複合形容詞
cost-effective → 費用対効果の高い
time-consuming → 時間のかかる
profit-making → 利益を生む
labor-saving → 労働節約の
energy-efficient → エネルギー効率の良い
品質系複合形容詞
high-quality → 高品質の
top-rated → 最高評価の
world-class → 世界クラスの
state-of-the-art → 最新の
cutting-edge → 最先端の
期間・年齢系複合形容詞
long-term → 長期の
short-term → 短期の
full-time → フルタイムの
part-time → パートタイムの
year-round → 年中の
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 述語でもハイフンを付けてしまう:「The plan is well-known」のような誤用
- 数詞の複数形を使ってしまう:「five-years-old」のような誤った形
- ハイフンの位置を間違える:「well known-」のような配置
特に述語での使用時は、ハイフンを付けないことを覚えてください。
実践問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The company provides _____ customer service.
(A) twenty four hour
(B) twenty-four-hour
(C) twenty-four hour
(D) twenty four-hour
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「24時間の」を表す複合形容詞で、名詞「customer service」を修飾するため「twenty-four-hour」が正解です。 数詞を含む複合形容詞は全てハイフンでつなぎます。
問題2:The new software is very _____.
(A) user friendly
(B) user-friendly
(C) users friendly
(D) users-friendly
こちらはどうでしょうか?
正解は(A)です!
be動詞の後で述語として使われているので、ハイフンは不要です。 「user friendly」が正解になります。
複合形容詞の作り方のコツ
新しい複合形容詞を作るときのコツを紹介します。
ステップ1:意味を明確にする
何を表現したいかを明確にします。
ステップ2:適切なパターンを選ぶ
5つの基本パターンから適切なものを選びます。
ステップ3:ハイフンの規則を適用
名詞修飾か述語かによってハイフンの有無を決めます。
例:
高性能の → high + performance → high-performance(名詞修飾時)
時間節約の → time + saving → time-saving(名詞修飾時)
まとめ
複合形容詞のポイントは、ハイフンの使い分けルールを正確に理解することです。
- 名詞修飾時 → ハイフン必須
- 述語使用時 → ハイフン不要
- 数詞含有時 → 常にハイフン使用
この原則を理解して、よく出る複合形容詞を覚えれば、Part5での正答率が確実に上がります。
次回のTOEICでは、複合形容詞を見たら「名詞修飾?述語?」と考える習慣をつけてくださいね!