Part5で「確実」「たぶん」「もしかしたら」の使い分けに迷ってしまうことはありませんか?
実は、確実性と不確実性の表現には10段階の明確なレベルがあり、それを理解すれば助動詞や副詞の問題で確実に正解できるようになります。
今回は、ビジネスシーンでよく使われる表現を中心に、確信の度合いを正確に表現する方法をお伝えします。
確実性と不確実性の基本を理解しよう
確実性と不確実性を簡単に言うと、「断言できる程度」の違いです。
例えば、プロジェクトの完了予定について説明する場面を想像してください。 「来週必ず完了します」が高い確実性、「来週完了するかもしれません」が不確実性です。
英語では以下のように表現されます。
- The project will definitely be completed next week. (確実性:高)
- The project might be completed next week. (不確実性:中)
Part5での出題パターン
確実性と不確実性の問題は、Part5で年間約9-10問出題されます。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:助動詞による確信度の表現
異なる確信レベルを表す助動詞の選択問題です。
例題:
The new policy _____ be implemented by the end of this month.
(A) will
(B) would
(C) might
(D) could
正解は(A)です。 「月末までに」という明確な予定なので、確実性の高いwillが適切です。
パターン2:副詞による確信度の修飾
確信の程度を表す副詞の選択問題です。
例題:
The meeting will _____ start on time.
(A) definitely
(B) probably
(C) possibly
(D) potentially
正解は(A)です。 willと組み合わせて強い確信を表すので、definitelyが正解です。
パターン3:条件文での不確実性
仮定や条件を表す文での表現選択です。
例題:
If the budget is approved, we _____ hire additional staff.
(A) will
(B) would
(C) can
(D) should
正解は(A)です。 現実的な条件文なので、willが適切です。
パターン4:推量を表す表現
根拠に基づく推測を表す語句の選択問題です。
例題:
Based on current trends, sales _____ increase next quarter.
(A) must
(B) should
(C) might
(D) could
正解は(B)です。 根拠のある予測なので、shouldが最適です。
確信の度合い10段階レベル
確実性を10段階で分類すると以下のようになります。
レベル10:完全確実(100%)
- must be - 間違いなく〜である
- definitely - 確実に
- certainly - 確かに
レベル9:ほぼ確実(90-95%)
- will - 〜するだろう(未来)
- should - 〜するはずだ(根拠あり)
- undoubtedly - 疑いなく
レベル8:高い確信(80-85%)
- probably - おそらく
- most likely - 最も可能性が高い
- almost certainly - ほぼ確実に
レベル7:かなり確信(70-75%)
- likely - 〜しそうだ
- presumably - 推定では
- in all probability - 十中八九
レベル6:やや確信(60-65%)
- possibly - もしかすると
- perhaps - たぶん
- conceivably - 考えられる
レベル5:中程度(50%)
- may - 〜かもしれない
- might - 〜かもしれない
- maybe - もしかしたら
レベル4:やや不確実(40-45%)
- could - 〜の可能性がある
- potentially - 潜在的に
- it's possible that - 〜の可能性がある
レベル3:かなり不確実(30-35%)
- unlikely - 〜しそうにない
- doubtful - 疑わしい
- improbable - ありそうにない
レベル2:非常に不確実(10-20%)
- hardly - ほとんど〜ない
- scarcely - かろうじて
- barely - やっと
レベル1:ほぼ不可能(0-5%)
- impossible - 不可能
- can't be - 〜のはずがない
- never - 決して〜ない
ビジネス文書での使い分け
実際のTOEICで出題される文脈での適切な表現です。
計画・予定(高い確実性)
- The project will be completed by Friday.
- We are scheduled to launch the product in March.
- The meeting is set to begin at 2 PM.
予測・見込み(中程度の確実性)
- Sales should increase in the next quarter.
- The proposal will likely be approved.
- We expect to see positive results.
可能性・推測(低い確実性)
- The deadline might be extended.
- There could be some delays.
- We may need to revise the budget.
よく間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- mayとmightの違い:現在と過去の可能性
- shouldの多義性:義務と推測の使い分け
- willとwouldの使い分け:確実性のレベル
特に「should = すべき」という意味だけで覚えていると、推測の用法を見落としがちです。
実践練習問題
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:According to the weather forecast, it _____ rain tomorrow.
(A) will
(B) should
(C) might
(D) must
考えてみてくださいね。
正解は(A)です!
天気予報という信頼できる情報源があるので、高い確実性を示すwillが適切です。
問題2:The new system _____ solve our current problems.
(A) definitely
(B) should
(C) might
(D) never
正解は(B)です!
新システムへの期待を表しているので、根拠のある予測を示すshouldが正解です。
文脈による確信レベルの判断
確信の度合いは文脈によって決まります。
確実性を高める要素
- 具体的な日時:by Friday, at 3 PM
- 公式な発表:officially announced
- 過去の実績:based on experience
不確実性を示す要素
- 条件付き:if approved, pending review
- 外部要因:weather dependent, market conditions
- 初回の試み:for the first time, experimental
上級者向けの表現
730点以上を目指す方は、以下の表現も覚えておきましょう。
高度な確実性表現
- invariably - 例外なく
- without fail - 必ず
- beyond doubt - 疑いの余地なく
微妙な不確実性表現
- conceivably - 想像し得る限りでは
- presumably - 推定では
- allegedly - 申し立てによると
まとめ
確実性と不確実性の表現は、「根拠の強さ」と「話者の確信度」がキーポイントです。
この記事で紹介した10段階のレベル分けを覚えれば、Part5での正答率が大幅に向上します。
特に、ビジネス文書では適切な確信レベルを選ぶことで、プロフェッショナルな印象を与えることができますよ!
次回のTOEICでは、確信を持って解答してくださいね!