Part5で「原因と結果」の問題が出ると、選択肢がどれも似ていて迷ってしまうこと、ありませんか?
「because と since の違いは?」「due to と because of はどう使い分ける?」と悩む方も多いはずです。
実は、因果関係の表現は品詞と位置さえ理解すれば、15秒以内に確実に正解できるようになります。
今回は、Part5で頻出する10の因果表現を、分かりやすく整理してお伝えします。
因果関係表現の基本を理解しよう
因果関係を簡単に説明すると、レストランでの注文のようなものです。
「お腹が空いた(原因)→ 料理を注文する(結果)」という流れを想像してみてください。 英語でも同じように、何かが起きた理由と、その結果を結びつける表現があるんです。
Part5では、この「つなぎ役」を正しく選ぶ問題が年間約8-10問出題されます。
原因を表す5つの表現
まず、「なぜ?」を説明する表現から見ていきましょう。
1. because(接続詞)
最も基本的な「〜なので」です。文と文をつなぐ役割があります。
The meeting was postponed _____ the CEO was sick.
(A) because
(B) because of
(C) due to
(D) owing to
正解は(A)です。 後ろに「主語+動詞」が続くので、接続詞のbecauseが正解です。
2. since / as(接続詞)
becauseと同じ接続詞ですが、すでに知られている理由を述べるときに使います。
コンビニで「ポイントカードお持ちですか?」と聞かれるような、お決まりの理由を説明する感じです。
3. because of(前置詞句)
名詞の前で使います。「〜のために」という意味です。
The flight was delayed _____ bad weather.
(A) because
(B) because of
(C) since
(D) as
正解は(B)です。 後ろが名詞(bad weather)なので、前置詞句が必要です。
4. due to(前置詞句)
because ofとほぼ同じですが、よりフォーマルな表現です。 ビジネス文書でよく見かけます。
5. owing to(前置詞句)
こちらもdue toと同じような使い方ですが、イギリス英語でよく使われます。
結果を表す5つの表現
次に、「だから〜」という結果を示す表現です。
6. therefore(副詞)
「したがって」という意味の副詞です。文頭や文中で使います。
Sales decreased last quarter; _____, we need to review our strategy.
(A) because
(B) therefore
(C) due to
(D) so that
正解は(B)です。 セミコロンの後で結果を述べているので、副詞のthereforeが適切です。
7. thus / hence(副詞)
thereforeと同じ副詞ですが、よりフォーマルです。 学術論文やビジネスレポートで使われます。
8. consequently(副詞)
「その結果として」という意味で、重要な結果を強調するときに使います。
9. as a result(副詞句)
「結果として」という意味で、口語的でわかりやすい表現です。
10. so(接続詞)
最もカジュアルな「だから」です。会話やメールでよく使われます。
品詞で判断する3ステップ
因果関係の問題を確実に解くコツをお教えします。
ステップ1:空欄の後ろを確認
まず、空欄の後ろが「文」か「名詞」かをチェックします。
- 主語+動詞がある → 接続詞(because, since, as, so)
- 名詞だけ → 前置詞句(because of, due to, owing to)
ステップ2:文の流れを把握
次に、原因→結果なのか、結果→原因なのかを見ます。
- 原因を述べる → because系の表現
- 結果を述べる → therefore系の表現
ステップ3:フォーマル度を考慮
最後に、文書の種類に合った表現を選びます。
- ビジネス文書 → due to, therefore, consequently
- 一般的な文 → because, as a result
- カジュアル → so
よくある間違いパターン
日本人学習者が特に間違えやすいポイントです。
間違い1:because of の後に文を続ける
❌ The project failed because of we didn't have enough time. ✅ The project failed because we didn't have enough time.
because of の後は必ず名詞です。文を続けたいときは because を使います。
間違い2:therefore を接続詞として使う
❌ It was raining, therefore we stayed home. ✅ It was raining; therefore, we stayed home.
therefore は副詞なので、セミコロンかピリオドが必要です。
間違い3:文頭での so の使用
❌ So we decided to cancel the event. ✅ Therefore, we decided to cancel the event.
so は文頭では使わないのがフォーマルな英語のルールです。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、実践的な問題を解いてみましょう。
問題1:The conference was canceled _____ a lack of participants.
(A) because
(B) due to
(C) therefore
(D) so
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
空欄の後ろが「a lack of participants」という名詞句なので、 前置詞句の due to が正解です。because なら後ろに文が必要です。
問題2:The new policy was not popular; _____, it was quickly revised.
(A) because of
(B) owing to
(C) consequently
(D) since
正解は(C)です!
セミコロンで区切られた2つの文があり、後半で結果を述べているので、 副詞の consequently が適切です。
時間短縮のための実践テクニック
本番で素早く解答するコツをまとめます。
-
選択肢を先に見る
- 品詞の種類がすぐ分かり、考える時間が半減します
-
空欄前後の3語だけ見る
- 「, _ 名詞」なら前置詞句
- 「; _ ,」なら副詞
-
迷ったら because を優先
- Part5では because が正解になる確率が最も高いです
まとめ
因果関係の表現は、品詞の違いと文の位置を理解すれば必ず解けます。
今回紹介した10の表現と3ステップ判断法を使えば、
- 解答時間が15秒以内になる
- 正答率が90%以上にアップする
- 文法問題への苦手意識がなくなる
という効果が期待できます。
ぜひ次の問題演習で、この判断法を試してみてくださいね!