Part5で「all」と「whole」のどちらを選ぶべきか迷ったことはありませんか?
「どちらも『全体』という意味なのに、なぜ使い分けが必要なの?」という疑問を持つ学習者は本当に多いんです。
実は、allとwholeの使い分けには冠詞の位置という簡単なルールがあり、それを知れば確実に正解を選べるようになります。
今回は、600点レベルで頻出するallとwholeの使い分けを、覚えやすい判断基準と共にお伝えします。
allとwholeがPart5で重要な理由
まず、なぜallとwholeの使い分けが重要なのかを確認しましょう。
allとwholeの問題は、Part5全30問中、年間約2-3問出題される重要な文法項目です。
特に600点レベルでは、以下の特徴があります。
- 語順ルールが明確で対策しやすい
- 冠詞の位置が判断の鍵となる
- ビジネス文脈でよく使われる
つまり、この記事をマスターすれば、確実に2-3点アップが期待できるんです。
allとwholeの基本的な違い
まず、基本的な意味の違いを確認しましょう。
共通点:「全体」を表す
両方とも「全体」「すべて」という意味を表しますが、使い方に違いがあります。
決定的な違い:冠詞の位置
All:冠詞の前に置く Whole:冠詞の後に置く
この語順の違いが、使い分けの最も重要なポイントです。
allの詳細解説
allの使い方を詳しく見ていきましょう。
allの基本構造
構造:all + the + 名詞
allは常に冠詞の前に置きます。
allの基本パターン
単数名詞との組み合わせ:
✅ 正解:all the time(いつも)
✅ 正解:all the way(ずっと)
✅ 正解:all the money(お金全部)
複数名詞との組み合わせ:
✅ 正解:all the employees(全従業員)
✅ 正解:all the documents(全書類)
✅ 正解:all the meetings(全会議)
allのビジネス文脈での使用例
✅ All the participants agreed to the proposal.
(参加者全員が提案に同意した)
✅ Please submit all the reports by Friday.
(金曜日までにすべてのレポートを提出してください)
✅ All the data has been verified.
(すべてのデータが検証された)
wholeの詳細解説
wholeの使い方を詳しく見ていきましょう。
wholeの基本構造
構造:the + whole + 名詞
wholeは常に冠詞の後に置きます。
wholeの基本パターン
単数名詞との組み合わせ:
✅ 正解:the whole company(会社全体)
✅ 正解:the whole project(プロジェクト全体)
✅ 正解:the whole day(一日中)
注意:wholeは主に単数名詞と使用 wholeは基本的に単数名詞と組み合わせて使います。
wholeのビジネス文脈での使用例
✅ The whole team worked overtime to meet the deadline.
(チーム全体が締切に間に合わせるため残業した)
✅ We need to review the whole process.
(プロセス全体を見直す必要がある)
✅ The whole building will be renovated next year.
(来年、建物全体が改装される予定だ)
冠詞の位置による判断ルール
最も重要な判断基準は冠詞の位置です。
簡単な判断ルール
「the」の前に空欄 → all 「the」の後に空欄 → whole
この単純なルールで、ほとんどの問題が解けます。
視覚的な覚え方
[ ] the company → all the company
the [ ] company → the whole company
語順パターンの確認
All パターン:
- all + the + 名詞
- all + 冠詞 + 名詞
Whole パターン:
- the + whole + 名詞
- 冠詞 + whole + 名詞
Part5での頻出パターン4選
allとwholeは、Part5で主に以下の4つのパターンで出題されます。
パターン1:冠詞位置による選択
最も頻出するのが、冠詞の位置による判断問題です。
例題:
_____ the employees received training on the new software.
(A) All
(B) Whole
(C) Every
(D) Each
正解は(A)です。 「the」の前にあるので、「All」が適切です。
パターン2:名詞の前での選択
名詞の直前での選択問題です。
例題:
The _____ project must be completed by the end of this month.
(A) all
(B) whole
(C) every
(D) each
正解は(B)です。 「the」の後にあるので、「whole」が適切です。
パターン3:複数形名詞との組み合わせ
複数形名詞での使い分け問題です。
例題:
_____ the documents were reviewed carefully.
(A) All
(B) Whole
(C) Every
(D) Each
正解は(A)です。 複数形名詞「documents」には「All」を使います。wholeは主に単数形と使用します。
パターン4:時間表現での使用
時間を表す表現での使い分け問題です。
例題:
She worked _____ the day to finish the presentation.
(A) all
(B) whole
(C) every
(D) each
正解は(A)です。 「all the day」または「the whole day」両方可能ですが、文脈で「all」が適切です。
使い分けのコツ
allとwholeを正確に使い分けるコツがあります。
コツ1:位置関係の確認
Step 1:
文中の「the」の位置を確認
Step 2:
空欄が「the」の前か後かを判断
Step 3:
前なら「all」、後なら「whole」を選択
コツ2:名詞の数の確認
複数形名詞 → allを優先的に検討 単数形名詞 → allまたはwholeを検討
コツ3:慣用表現の確認
all the time(いつも) all the way(ずっと) the whole story(話の全体) the whole world(世界全体)
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 位置関係の無視:意味だけで判断してしまう
- 複数形での誤用:wholeを複数形名詞と使ってしまう
- 慣用表現の混同:all the timeをthe whole timeと言ってしまう
特に冠詞の位置の軽視は、多くの人が犯しがちなミスです。 意味ではなく、語順で判断することが重要です。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:冠詞の位置確認
まず、文中の冠詞(the, a, an)の位置を確認します。
ステップ2:空欄の位置判定
次に、空欄が冠詞の前か後かを判定します。
- 冠詞の前 → all
- 冠詞の後 → whole
ステップ3:名詞の数の確認
最後に、名詞が単数か複数かを確認して最終判断します。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The meeting will discuss _____ the quarterly reports.
(A) all
(B) whole
(C) every
(D) each
まず冠詞の位置を確認してみてください。
正解は(A)です!
空欄の後に「the」があるので、冠詞の前に置く「all」が適切です。 「all the quarterly reports」(四半期レポートすべて)となります。
問題2:We need to reconsider the _____ strategy for next year.
(A) all
(B) whole
(C) every
(D) each
正解は(B)です!
空欄の前に「the」があるので、冠詞の後に置く「whole」が適切です。 「the whole strategy」(戦略全体)となります。
600点突破のための応用テクニック
600点レベルでは、より複雑な文脈での使い分けも出題されます。
応用パターン1:所有格との組み合わせ
_____ our employees attended the training session.
(A) All
(B) Whole
(C) Every
(D) Each
正解は(A)です。 所有格「our」の前に置くので、「All」が適切です。
応用パターン2:時間表現の細かい使い分け
She spent the _____ afternoon preparing for the presentation.
(A) all
(B) whole
(C) every
(D) each
正解は(B)です。 「the whole afternoon」(午後全体)が正しい表現です。
効率的な覚え方
allとwholeの使い分けを効率的に覚える方法があります。
覚え方1:位置関係の視覚化
ALL → the → 名詞
the → WHOLE → 名詞
覚え方2:例文ペアで暗記
All the students(学生全員)
The whole class(クラス全体)
All the time(いつも)
The whole time(全時間)
覚え方3:語呂合わせ
「オール前、ホール後」
- オール(all)は前
- ホール(whole)は後
まとめ
allとwholeの使い分けのポイントは、冠詞の位置による判断ということです。
この記事で紹介した「theの前なら all、theの後なら whole」という簡単ルールを使えば、確実に正解を選べるようになります。
特に位置関係の把握は、600点レベルで必須のスキルです。 ぜひ今日から実践して、allとwholeの使い分けを得点源にしてくださいね!