Part5で目的を表す「for」と「to」のどちらを選ぶか迷ったことはありませんか?
「どちらも『〜のために』という意味で同じに見える」「文脈からどちらが正しいか判断できない」という悩みを持つ学習者は多いです。
実は、この2つの前置詞には明確な使い分けルールがあり、そのルールさえ覚えれば迷うことはありません。
今回は、TOEICで年間約3-4問出題されるこの重要項目を、シンプルな判断基準とともに完全攻略します。
for / toの基本的な違い
目的を表すfor/toの違いを簡単に説明すると、以下の通りです。
for = 目的・利益(〜のために) to = 方向・到達点(〜へ向かって)
コンビニでの買い物で例えてみましょう。 「朝食のためにパンを買う」→ for(目的・利益) 「パンを買いに店へ行く」→ to(方向・到達点)
この違いを理解すれば、迷うことはなくなります。
確実に区別する判断基準
TOEICで正解するための確実な判断基準をお教えします。
判断基準1:後に続く語をチェック
for + 名詞(物や人) to + 動詞の原形(不定詞)
for breakfast(朝食のために)← 名詞
to buy(買うために)← 動詞の原形
判断基準2:「何のために」か「どこへ」か
「何のために」 → for 「どこへ向かって」 → to
この2つの基準だけで、ほぼ100%正解できます。
TOEICでの出題パターン
for/toは、Part5で年間約3-4問出題されます。
主な出題パターンは以下の3つです。
パターン1:目的を表すfor
具体的な目的や利益を表す場合はforを使います。
例題:
The meeting is scheduled _____ next Monday.
(A) for
(B) to
(C) at
(D) on
正解は(A)です。 「月曜日のために」という目的を表すのでforが正解です。
パターン2:不定詞を伴うto
動詞の原形(不定詞)と一緒に使う場合はtoを使います。
例題:
I went to the store _____ buy some groceries.
(A) for
(B) to
(C) at
(D) in
正解は(B)です。 「買うために」という目的で不定詞を使うのでtoが正解です。
パターン3:人や物の利益を表すfor
誰かの利益や恩恵を表す場合はforを使います。
例題:
This gift is _____ my mother.
(A) for
(B) to
(C) at
(D) by
正解は(A)です。 「母のために」という利益を表すのでforが正解です。
forの詳しい用法
forの様々な使い方を詳しく見ていきましょう。
用法1:目的・目標
基本パターン:
for + 名詞
I study English for my career.
(キャリアのために英語を勉強する)
用法2:利益・恩恵
基本パターン:
for + 人
I bought this book for you.
(あなたのためにこの本を買った)
用法3:期間
基本パターン:
for + 時間
I have worked here for five years.
(5年間ここで働いている)
用法4:交換・代価
基本パターン:
for + 金額・対価
I bought this laptop for $800.
(このノートパソコンを800ドルで買った)
toの詳しい用法
toの様々な使い方を詳しく見ていきましょう。
用法1:方向・到達点
基本パターン:
to + 場所
I'm going to the office.
(オフィスに行きます)
用法2:目的(不定詞として)
基本パターン:
to + 動詞の原形
I came here to meet you.
(あなたに会うためにここに来ました)
用法3:間接目的語
基本パターン:
give/send + 物 + to + 人
I sent the report to my manager.
(マネージャーにレポートを送った)
用法4:時間(〜まで)
基本パターン:
from A to B
The meeting is from 2 to 4 PM.
(会議は午後2時から4時までです)
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
1. 不定詞の目的用法
目的を表す不定詞では必ずtoを使います。
❌ 間違い:
I went to the store for buy groceries.
⭕ 正解:
I went to the store to buy groceries.
2. 人の利益を表す場合
人の利益や恩恵を表す場合はforを使います。
❌ 間違い:
This is to you.
⭕ 正解:
This is for you.
3. 期間を表す場合
期間を表す場合はforを使います。
❌ 間違い:
I studied to three hours.
⭕ 正解:
I studied for three hours.
実践的な覚え方
効果的な覚え方をご紹介します。
1. 文型で覚える
for + 名詞 to + 動詞の原形
この基本パターンを覚えておけば迷いません。
2. よく使う表現で覚える
forの決まり文句:
- for example(例えば)
- for instance(例えば)
- for sure(確実に)
- for free(無料で)
toの決まり文句:
- to be honest(正直に言うと)
- to tell the truth(実を言うと)
- to sum up(要約すると)
3. 対比で覚える
I bought this for you.(あなたのために買った) I came here to see you.(あなたに会うために来た)
このような対比例文で覚えると効果的です。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The company organized a training session _____ improve employee skills.
(A) for
(B) to
(C) at
(D) by
判断基準を使って考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「improve」は動詞の原形なので、to + 動詞の原形の形でtoが正解です。 「従業員のスキルを向上させるために」という目的を表しています。
問題2:This project is very important _____ our company's future.
(A) to
(B) for
(C) at
(D) by
正解は(B)です!
「our company's future」は名詞句なので、for + 名詞の形でforが正解です。 「私たちの会社の将来のために」という目的・利益を表しています。
類似表現との使い分け
for/to以外の目的を表す表現も覚えておきましょう。
in order to
意味:
〜するために(より正式)
使い方:
in order to + 動詞の原形
I woke up early in order to catch the first train.
so as to
意味:
〜するために(より文語的)
使い方:
so as to + 動詞の原形
He spoke quietly so as not to wake the baby.
so that
意味:
〜するために(節を作る)
使い方:
so that + 主語 + 動詞
I saved money so that I could buy a new car.
まとめ
目的を表すfor/toの使い分けのポイントは、後に続く語の品詞を確認することです。
この記事で紹介した判断基準を使えば、Part5での正答率が確実に上がります。
- for + 名詞(目的・利益)
- to + 動詞の原形(方向・到達点)
- 迷ったら後に続く語をチェック
ぜひ今日から実践して、スコアアップを目指してくださいね!