Part5で「the information available」のように、形容詞が名詞の後に来る文を見て困ったことはありませんか?
「普通は名詞の前に形容詞が来るはずなのに」「なぜ語順が逆になっているの?」という疑問を持つ学習者は多いです。
実は、これは形容詞の後置修飾と呼ばれる特殊なパターンで、TOEICでは年間約3-4問出題される重要項目なんです。
今回は、覚えておくべき10の後置修飾パターンを、実践的な判断法とともに完全解説します。
形容詞の後置修飾とは?
形容詞の後置修飾を簡単に説明すると、特定の形容詞が名詞の後に置かれる現象です。
通常の語順と比較してみましょう。
通常の語順:
a good book(良い本)
後置修飾:
the information available(利用可能な情報)
レストランのメニューで例えると: 「今日利用可能な特別メニュー」→ special menu available today このように、「利用可能な」という意味のavailableは名詞の後に来るんです。
後置修飾する10の重要形容詞
TOEICで頻出する後置修飾の形容詞を優先度順にご紹介します。
【頻出度★★★】必須の5形容詞
1. available(利用可能な)
使用例:
the rooms available(利用可能な部屋)
意味:
使える、入手できる
All tickets available have been sold out.
(利用可能なチケットはすべて売り切れました)
2. possible(可能な)
使用例:
the best solution possible(可能な限り最良の解決策)
意味:
可能な、実現できる
We need the fastest delivery possible.
(可能な限り最速の配送が必要です)
3. necessary(必要な)
使用例:
the documents necessary(必要な書類)
意味:
必要な、不可欠な
Please bring all materials necessary for the presentation.
(プレゼンに必要な資料をすべてお持ちください)
4. suitable(適切な)
使用例:
a candidate suitable(適切な候補者)
意味:
適した、ふさわしい
We found an applicant suitable for the position.
(そのポジションに適した応募者を見つけました)
5. responsible(責任のある)
使用例:
the person responsible(責任者)
意味:
責任を負う、担当の
The manager responsible will contact you shortly.
(担当マネージャーがまもなくご連絡します)
【頻出度★★】重要な5形容詞
6. present(出席の)
使用例:
the members present(出席メンバー)
意味:
出席している、その場にいる
All employees present agreed to the proposal.
(出席した全従業員が提案に同意しました)
7. concerned(関係する)
使用例:
the departments concerned(関係部署)
意味:
関係する、関わりのある
The teams concerned should coordinate closely.
(関係するチームは密に連携すべきです)
8. involved(関与する)
使用例:
the people involved(関係者)
意味:
関わっている、巻き込まれた
All parties involved must sign the agreement.
(関係する全当事者が契約に署名する必要があります)
9. proper(適切な)
使用例:
the procedure proper(適切な手順)
意味:
適切な、正しい
Follow the steps proper to complete the task.
(タスクを完了するために適切な手順に従ってください)
10. adequate(十分な)
使用例:
the resources adequate(十分な資源)
意味:
適切な、十分な
We need funding adequate for the project.
(プロジェクトに十分な資金が必要です)
後置修飾が起こる理由
なぜこれらの形容詞は後に置かれるのでしょうか?
理由1:フランス語の影響
英語の語順はフランス語の影響を受けており、特定の形容詞は後置されます。
理由2:強調効果
後置することで、その形容詞を強調する効果があります。
理由3:修飾の明確化
複雑な名詞句では、後置修飾の方が意味が明確になります。
TOEICでの出題パターン
形容詞の後置修飾は、Part5で年間約3-4問出題されます。
パターン1:語順選択問題
正しい語順を選ぶ問題です。
例題:
Please submit all _____ by Friday.
(A) documents necessary
(B) necessary documents
(C) documents are necessary
(D) necessary are documents
正解は(A)です。 necessaryは後置修飾するので「documents necessary」が正解です。
パターン2:適切な形容詞選択
文脈に適した後置修飾の形容詞を選ぶ問題です。
例題:
The manager _____ for this project will be announced tomorrow.
(A) responsibility
(B) responsible
(C) responsibly
(D) respond
正解は(B)です。 「責任者」という意味で「manager responsible」となります。
パターン3:前置修飾との使い分け
前置修飾と後置修飾の違いを問う問題です。
例題:
We need to find the _____ for this issue.
(A) solution best possible
(B) best possible solution
(C) best solution possible
(D) possible best solution
正解は(C)です。 possibleは後置修飾なので「solution possible」の形になります。
前置修飾との意味の違い
同じ形容詞でも、前置と後置で意味が変わる場合があります。
presentの場合
the present members(現在のメンバー) the members present(出席しているメンバー)
concernedの場合
the concerned parents(心配している親) the parents concerned(関係する親)
involvedの場合
the involved process(複雑なプロセス) the people involved(関係している人々)
覚え方のコツ
効率的に後置修飾を覚える方法をご紹介します。
1. フレーズで覚える
information available solution possible person responsible
このようにフレーズとして覚えましょう。
2. 対比で覚える
前置:
a available room ❌
後置:
a room available ⭕
3. ビジネス場面で覚える
the manager responsible(担当マネージャー) the documents necessary(必要書類) the time available(利用可能時間)
4. 語尾パターンで覚える
-able系:
available, suitable, responsible
-ent系:
present, different
-ed系:
concerned, involved
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
1. 全ての形容詞を後置してしまう
❌ 間違い:
a book good
⭕ 正解:
a good book
後置修飾は特定の形容詞のみです。
2. 意味の混同
present members(現在のメンバー)とmembers present(出席メンバー)の違いを理解する。
3. 冠詞の位置
❌ 間違い:
available the information
⭕ 正解:
the information available
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:Please review all contracts _____ before the meeting.
(A) available
(B) are available
(C) availability
(D) avail
後置修飾のルールを思い出してみてくださいね。
正解は(A)です!
availableは後置修飾する形容詞なので、「contracts available」となります。 「会議前に利用可能な契約書をすべて確認してください」という意味になります。
問題2:The person _____ for customer service will be trained next week.
(A) responsibility
(B) responsible
(C) responsibly
(D) response
正解は(B)です!
「責任者」という意味で「person responsible」となります。 「顧客サービス担当者は来週研修を受ける予定です」という意味になります。
まとめ
形容詞の後置修飾のポイントは、特定の形容詞のパターンを覚えることです。
この記事で紹介した10の形容詞を覚えれば、Part5での正答率が確実に上がります。
- available, possible, necessaryは必須
- フレーズで覚えるが効果的
- 前置修飾との意味の違いに注意
ぜひ今日から実践して、スコアアップを目指してくださいね!