Part5で「What time」「Which department」「Whose idea」のような表現が出てきたとき、なぜその疑問詞を使うのか迷ったことはありませんか?
「what、which、whoseの違いが分からない」「どの場面でどれを使うべきか判断できない」という悩みを持つ学習者は多いです。
実は、これらの疑問形容詞には明確な使い分けルールがあり、そのルールさえ覚えれば迷うことはありません。
今回は、TOEICで年間約2-3問出題されるこの重要項目を、実践的な判別テクニックとともに完全解説します。
疑問形容詞とは?
疑問形容詞を簡単に説明すると、名詞を修飾して疑問を表す語のことです。
疑問代名詞との違いを比較してみましょう。
疑問代名詞:
What is this?(これは何ですか?)
疑問形容詞:
What time is it?(何時ですか?)
レストランでの注文に例えると:
- 疑問代名詞:「What?」(何?)
- 疑問形容詞:「What menu?」(どのメニュー?)
疑問形容詞は必ず名詞とセットで使われるのが特徴です。
3つの疑問形容詞の基本的な違い
まず、それぞれの基本的な使い分けを整理しましょう。
what = 種類・内容を問う(制限なし) which = 選択を問う(限定された選択肢から) whose = 所有を問う(誰のものか)
コンビニでの買い物で例えると:
- what:「何の飲み物を買いますか?」(種類を問う)
- which:「この3つのうちどの飲み物にしますか?」(選択を問う)
- whose:「これは誰の飲み物ですか?」(所有を問う)
whatの用法と特徴
whatは種類や内容を問う疑問形容詞です。
基本的な意味
「何の」「どんな」「どのような」
制限のない広い範囲から情報を求めます。
よく使われるパターン
1. 時間関係
What time does the meeting start?
(会議は何時に始まりますか?)
2. 種類・タイプ
What kind of software do you use?
(どのようなソフトウェアを使っていますか?)
3. 職業・役職
What position are you applying for?
(どのポジションに応募していますか?)
TOEICでの使用例
What _____ do you need for the presentation?
(A) equipment
(B) equipments
(C) equip
(D) equipped
正解は(A)です。 「どのような機器」という意味でwhat equipmentが適切です。
whichの用法と特徴
whichは限定された選択肢からの選択を問う疑問形容詞です。
基本的な意味
「どちらの」「どの」
2つ以上の特定の選択肢から選ぶ場合に使います。
よく使われるパターン
1. 部署・場所
Which department handles customer complaints?
(どちらの部署が顧客苦情を扱いますか?)
2. 選択肢からの選択
Which option would you prefer?
(どちらの選択肢をお好みですか?)
3. 具体的な特定
Which floor is the conference room on?
(会議室は何階にありますか?)
TOEICでの使用例
Which _____ should I contact for technical support?
(A) department
(B) departments
(C) depart
(D) departure
正解は(A)です。 特定の部署を問うのでwhich departmentが適切です。
whoseの用法と特徴
whoseは所有関係を問う疑問形容詞です。
基本的な意味
「誰の」
物や事柄の所有者を問います。
よく使われるパターン
1. 所有物
Whose car is parked in front of the building?
(建物の前に駐車している車は誰のですか?)
2. 責任・担当
Whose responsibility is this project?
(このプロジェクトは誰の責任ですか?)
3. アイデア・提案
Whose idea was it to change the schedule?
(スケジュールを変更するのは誰のアイデアでしたか?)
TOEICでの使用例
Whose _____ will be used for the final presentation?
(A) propose
(B) proposal
(C) proposed
(D) proposing
正解は(B)です。 「誰の提案」という意味でwhose proposalが適切です。
使い分けの判別テクニック
実際の問題で迷わないための判別テクニックをお教えします。
テクニック1:答えの範囲で判断
無制限の答え → what 限定された選択肢 → which 人の名前 → whose
テクニック2:文脈で判断
種類を問う → what kind of, what type of 選択を問う → which one, which option 所有を問う → whose + 名詞
テクニック3:回答パターンで判断
What → 具体的な内容(時間、種類、方法など) Which → AかBかの選択 Whose → 人の名前や所有者
TOEICでの出題パターン
疑問形容詞は、Part5で年間約2-3問出題されます。
パターン1:適切な疑問形容詞選択
文脈に適した疑問形容詞を選ぶ問題です。
例題:
_____ documents need to be submitted by Friday?
(A) What
(B) Which
(C) Whose
(D) How
正解は(A)です。 書類の種類を問うのでWhatが適切です。
パターン2:名詞との組み合わせ
疑問形容詞と名詞の正しい組み合わせを選ぶ問題です。
例題:
Which _____ would you like to join?
(A) meet
(B) meeting
(C) meetings
(D) met
正解は(B)です。 Whichの後は名詞なのでmeetingが正解です。
パターン3:文脈による使い分け
文脈から適切な疑問形容詞を判断する問題です。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
1. whatとwhichの混同
whatは範囲が無制限、whichは選択肢が限定されています。
What color do you like?(何色が好きですか?) Which color do you prefer, red or blue?(赤と青、どちらの色がお好みですか?)
2. whoseの使い方
whoseは必ず所有関係を表します。
❌ 間違い:
Whose is coming to the meeting?
⭕ 正解:
Who is coming to the meeting?
3. 疑問代名詞との混同
形容詞は必ず名詞を修飾します。
疑問代名詞:
What is this?
疑問形容詞:
What document is this?
ビジネス英語での使用例
TOEICはビジネス英語のテストなので、職場での使用例も覚えておきましょう。
会議で
What agenda items need discussion?(どの議題項目について話し合いが必要ですか?) Which proposal received approval?(どの提案が承認されましたか?) Whose project is behind schedule?(誰のプロジェクトがスケジュールより遅れていますか?)
メールで
What information do you need?(どのような情報が必要ですか?) Which option works best for you?(どちらの選択肢が最適ですか?) Whose approval do we need?(誰の承認が必要ですか?)
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:_____ software should we use for the presentation?
(A) What
(B) Which
(C) Whose
(D) How
判別テクニックを使って考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
限定された選択肢からソフトウェアを選ぶので、Whichが適切です。 「プレゼンテーションにはどのソフトウェアを使うべきですか?」という意味になります。
問題2:_____ responsibility is it to update the website?
(A) What
(B) Which
(C) Whose
(D) Who
正解は(C)です!
責任の所有者を問うので、Whoseが適切です。 「ウェブサイトを更新するのは誰の責任ですか?」という意味になります。
まとめ
疑問形容詞の使い分けのポイントは、問いの性質を理解することです。
この記事で紹介した判別テクニックを使えば、Part5での正答率が確実に上がります。
- what = 種類・内容(無制限)
- which = 選択(限定的)
- whose = 所有(誰の)
ぜひ今日から実践して、スコアアップを目指してくださいね!