Part5で「To tell the truth, ___」のような文が出てきたとき、この「To tell the truth」が何なのか分からず困ったことはありませんか?
「不定詞なのに主語がない」「文法的におかしいのでは?」と疑問に思うこと、よくありますよね。
実は、これは独立不定詞と呼ばれる特別な表現で、TOEICでは年間約2-3問の頻度で出題される重要項目なんです。
今回は、覚えておくべき15の独立不定詞と、効率的な暗記法を分かりやすく解説します。
独立不定詞とは?
独立不定詞を簡単に説明すると、「文全体を修飾する慣用表現として使われる不定詞」のことです。
例えば、友人との会話で「正直に言うと、その映画は面白くなかった」と言うとき、「正直に言うと」は話全体の前置きですよね。 これと同じように、英語でも文全体に対する話し手の態度や意見を表す表現があるんです。
通常の不定詞とは違い、主語を持たず、文全体を修飾するのが特徴です。
TOEICでの出題パターン
独立不定詞は、Part5で年間約2-3問出題されます。
主な出題パターンは以下の2つです。
パターン1:文頭での使用
文の最初に独立不定詞が来て、カンマで区切られるパターンです。
例題:
_____, the new policy will benefit all employees.
(A) To be honest
(B) Being honest
(C) Honestly
(D) In honest
正解は(A)です。 「正直に言うと」という意味の独立不定詞です。
パターン2:文中での挿入
文の途中に独立不定詞が挿入されるパターンです。
例題:
The meeting, _____, was postponed due to bad weather.
(A) to say nothing
(B) to say nothing of
(C) saying nothing
(D) nothing to say
正解は(B)です。 「〜は言うまでもなく」という意味の独立不定詞です。
覚えるべき独立不定詞15選
TOEICで頻出する独立不定詞を使用頻度順に紹介します。
【頻出度★★★】必須の5表現
1. to tell the truth(正直に言うと)
意味:
正直に言うと、実を言うと
例文:
To tell the truth, I didn't finish the report.
2. to be honest(正直に言うと)
意味:
正直に言うと、率直に言うと
例文:
To be honest, the proposal needs more work.
3. to make matters worse(さらに悪いことに)
意味:
さらに悪いことに、その上
例文:
To make matters worse, it started raining.
4. to sum up(要約すると)
意味:
要約すると、まとめると
例文:
To sum up, we need three more employees.
5. to begin with(まず第一に)
意味:
まず第一に、そもそも
例文:
To begin with, let's check our budget.
【頻出度★★】重要な5表現
6. to say nothing of(〜は言うまでもなく)
意味:
〜は言うまでもなく、〜についても
例文:
The office needs cleaning, to say nothing of repairs.
7. to be sure(確かに)
意味:
確かに、もちろん
例文:
To be sure, the plan has some risks.
8. to put it simply(簡単に言うと)
意味:
簡単に言うと、要するに
例文:
To put it simply, we're behind schedule.
9. to make things clear(はっきりさせると)
意味:
はっきりさせると、明確にすると
例文:
To make things clear, overtime is mandatory.
10. to be frank(率直に言うと)
意味:
率直に言うと、正直に言うと
例文:
To be frank, your performance needs improvement.
【頻出度★】知っておきたい5表現
11. to do justice to(〜を正当に評価する)
意味:
〜を正当に評価する、〜に公平である
例文:
To do justice to the team, they worked very hard.
12. to say the least(控えめに言っても)
意味:
控えめに言っても、少なくとも
例文:
The presentation was disappointing, to say the least.
13. to cut a long story short(手短に言うと)
意味:
手短に言うと、長い話を短くすると
例文:
To cut a long story short, we got the contract.
14. to crown it all(極めつけに)
意味:
極めつけに、おまけに
例文:
To crown it all, he arrived two hours late.
15. to give him credit(彼の名誉のために言うと)
意味:
彼の名誉のために言うと、公平に言うと
例文:
To give him credit, he tried his best.
効率的な暗記法
独立不定詞を効率的に覚えるコツをご紹介します。
1. グループ化して覚える
意味が似ているものをグループに分けて覚えましょう。
「正直系」
- to tell the truth
- to be honest
- to be frank
「要約系」
- to sum up
- to put it simply
- to cut a long story short
2. 実際の文で覚える
単語だけでなく、必ず文全体で覚えてください。
良い例:
To tell the truth, I was nervous.
悪い例:
to tell the truth = 正直に言うと
3. 日本語の対応表現を活用
日本語の「正直に言うと」「要するに」などの表現と関連付けて覚えると効果的です。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 動名詞と混同する:「telling the truth」と間違える
- 前置詞を忘れる:「to say nothing」を「to say nothing of」と書けない
- カンマの位置:文頭の独立不定詞の後にカンマを忘れる
特に動名詞との違いは要注意です。 独立不定詞は必ず「to」で始まることを覚えておきましょう。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:_____, the quarterly results exceeded our expectations.
(A) Tell the truth
(B) To tell the truth
(C) Telling the truth
(D) Truth to tell
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
文頭で文全体を修飾する独立不定詞なので、「To tell the truth」が正解です。 これはTOEICで最も頻出するパターンなので、確実に覚えておきましょう。
問題2:The presentation was excellent, _____ the technical difficulties.
(A) to say nothing
(B) to say nothing of
(C) saying nothing of
(D) nothing to say of
正解は(B)です!
「〜は言うまでもなく」という意味で、「to say nothing of」が正解です。 前置詞ofを忘れやすいので注意しましょう。
実践的な覚え方のコツ
独立不定詞をマスターするための実践的なコツをお伝えします。
毎日3つずつ覚える
15個すべてを一度に覚えようとせず、毎日3つずつ覚えていきましょう。
1日目:
to tell the truth, to be honest, to make matters worse
2日目:
to sum up, to begin with, to say nothing of
3日目:
to be sure, to put it simply, to make things clear
音読で定着させる
覚えた表現は必ず音読して、口に馴染ませてください。
声に出すことで記憶に定着しやすくなります。
TOEICの文脈で練習
ビジネス英語の文脈で練習すると、TOEICでの応用力が高まります。
まとめ
独立不定詞のポイントは、「慣用表現として丸暗記する」ことです。
この記事で紹介した15の表現を覚えれば、Part5での正答率が確実に上がります。
- 頻出度★★★の5つは必須
- グループ化して効率的に暗記
- 実際の文で覚える
ぜひ今日から実践して、スコアアップを目指してくださいね!