Part6で「時間が足りなくて最後まで解けない」という経験はありませんか?
Reading Sectionの75分という制限時間の中で、Part6に使える時間は限られています。「じっくり考えていたら時間が足りなくなった」という声をよく聞きます。
実は、Part6には最適な時間配分のルールがあり、それを守ることで確実に全問解答できるようになります。 今回は、1文章3分ペースを維持する具体的な方法をお伝えします。
Part6の時間配分の基本原則
まず、Reading Section全体でのPart6の位置づけを理解しましょう。
Reading Section全体の時間配分
理想的な配分(75分):
- Part5:10-12分(30問)
- Part6:12-16分(16問)
- Part7:47-53分(54問)
Part6の重要性:
- Part5とPart7の橋渡し役
- 安定した得点源として活用
- 時間をかけすぎるとPart7に影響
1文章3分ペースの根拠
計算式:
Part6全体:12-16分
文章数:4つ
1文章あたり:3-4分
理想:1文章3分 × 4 = 12分
最大:1文章4分 × 4 = 16分
3分ペースのメリット:
- Part7に十分な時間を確保
- 焦らずに文章を読める
- 見直し時間も確保可能
1文章3分の内訳
3分を効率的に使うための詳細な時間配分を見てみましょう。
理想的な時間配分
3分の内訳:
1. 文章の概要把握:30秒
2. 問題1(語彙・文法):45秒
3. 問題2(語彙・文法):45秒
4. 問題3(語彙・文法):45秒
5. 問題4(文挿入):75秒
6. 見直し・調整:30秒
計:3分30秒 → 3分に短縮
問題タイプ別の時間目安
語彙・文法問題(1-3問目):
- 目標時間:30-45秒
- 最大時間:60秒
- すぐわからない場合は飛ばす
文挿入問題(4問目):
- 目標時間:60-90秒
- 最大時間:120秒
- 最も時間をかけてよい問題
3分ペースを守るテクニック
時間配分を守るための具体的なテクニックをご紹介します。
テクニック1:文章の事前スキャン
30秒スキャンの手順:
- タイトル・差出人を確認(5秒)
- 文章の種類を判定(メール・広告・記事など)(5秒)
- 段落構成を把握(10秒)
- 空所の位置を確認(10秒)
効果:
- 文章全体の流れが理解できる
- 問題を解く際の予測が立てやすい
- 無駄な読み返しを防げる
テクニック2:選択肢の先読み
効率的な先読み方法:
【語彙・文法問題】
- 選択肢を見て問題タイプを判断
- 品詞問題なら空所の前後だけ確認
- 語彙問題なら文脈を重視
【文挿入問題】
- 4つの選択肢の最初の語を確認
- 接続詞・代名詞に注目
- 挿入位置の候補を絞る
テクニック3:即断即決の基準
30秒ルール:
- 30秒考えてわからない問題は一旦飛ばす
- 明らかに違う選択肢から除外
- 2択まで絞ったら直感で選択
飛ばす判断基準:
- 知らない語彙が多い問題
- 文法的に複雑すぎる問題
- 文挿入で論理関係が不明な問題
問題タイプ別の時短テクニック
各問題タイプに特化した時短テクニックを解説します。
語彙問題の時短テクニック
効率的なアプローチ:
- コロケーションで判断(10秒)
- 文脈での適合性確認(10秒)
- 最終決定(10秒)
例:
The meeting was _____ due to bad weather.
(A) postponed (B) promoted (C) proposed (D) prevented
1. コロケーション:meeting + postponed(自然)
2. 文脈:bad weather(悪天候)→ 延期が自然
3. 決定:(A) postponed(15秒で解答完了)
文法問題の時短テクニック
品詞問題の場合:
手順:
1. 空所の前後を確認(5秒)
2. 必要な品詞を判断(5秒)
3. 語尾で選択肢を絞る(5秒)
4. 意味で最終確認(5秒)
時制問題の場合:
手順:
1. 時間表現を探す(10秒)
2. 文脈の時制を確認(10秒)
3. 適切な時制を選択(10秒)
文挿入問題の時短テクニック
効率的な解法:
- 代名詞・指示語をチェック(15秒)
- 論理的な繋がりを確認(30秒)
- 文章全体の流れで検証(15秒)
時短のコツ:
- 明らかに違う選択肢は即座に除外
- 2択まで絞ったら文章の流れを重視
- 迷いすぎずに決断する
時間管理の実践練習法
3分ペースを身につけるための練習方法をご紹介します。
練習法1:ストップウォッチ練習
基本練習:
1. ストップウォッチを用意
2. 1文章ずつ時間を測定
3. 3分以内を目標に解答
4. 時間オーバーした原因を分析
段階的目標:
- 第1週:4分以内
- 第2週:3分30秒以内
- 第3週:3分以内
- 第4週:2分45秒以内(余裕を持たせる)
練習法2:問題別時間測定
詳細分析:
各問題の解答時間を記録:
- 問題1:○分○秒
- 問題2:○分○秒
- 問題3:○分○秒
- 問題4:○分○秒
改善ポイントの特定:
- どの問題タイプで時間がかかるか
- 特定の文章タイプで遅くなるか
- 時間配分の偏りはあるか
練習法3:本番シミュレーション
週1回の実践:
- Part6全体(16問)を16分で解く
- 途中で時間確認はしない
- 結果を詳細に分析
- 次週の改善目標を設定
よくある時間ロスとその対策
Part6でよくある時間ロスパターンと対策をご紹介します。
時間ロス1:完璧主義
問題:
100%確信が持てるまで考え続ける
対策:
- 80%の確信で決断する習慣をつける
- 「完璧でなくても正解できる」と理解する
- 時間制限を厳守する練習
時間ロス2:文章の読みすぎ
問題:
文章を最初から最後まで丁寧に読む
対策:
- 必要な部分だけを読む習慣
- 空所周辺に集中する
- 文章全体は概要程度で十分
時間ロス3:選択肢の迷いすぎ
問題:
4択すべてを詳しく検討してしまう
対策:
- 明らかに違うものから除外
- 2択まで絞ったら直感を信頼
- 選択肢比較は最小限に
レベル別時間配分戦略
現在のレベルに応じた時間配分戦略をご紹介します。
初心者(400-500点)向け
目標:1文章4分
- 文章理解:60秒
- 問題1-3:各60秒
- 問題4:120秒
- 見直し:なし
重点:
- 確実に解ける問題を落とさない
- 難しい問題は潔く諦める
- 基本的な解法を確実に実行
中級者(500-700点)向け
目標:1文章3分
- 文章理解:30秒
- 問題1-3:各45秒
- 問題4:75秒
- 見直し:15秒
重点:
- バランスの取れた時間配分
- 文挿入問題での得点確保
- 安定したペース維持
上級者(700点以上)向け
目標:1文章2分30秒
- 文章理解:20秒
- 問題1-3:各30秒
- 問題4:60秒
- 見直し:20秒
重点:
- 高速で正確な判断
- 難問への対応力
- Part7での時間確保
まとめ
Part6での時間配分は、1文章3分ペースが基本です。
成功のポイント:
1.
事前準備:30秒での文章概要把握
2.
効率的解答:問題タイプ別の時短テクニック
3.
即断即決:30秒ルールの徹底
4.
継続練習:ストップウォッチでの時間測定
重要な心構え:
- 完璧を求めすぎない
- 時間制限を最優先
- 諦める勇気も必要
この時間配分をマスターすれば、Part6で安定した得点を確保しながら、Part7に十分な時間を残せるようになります。 今日から実践して、効率的な時間管理を身につけましょう!