Part6の文章を読んでいて、「何かが省略されているような気がするけど、何が省略されているのか分からない」と感じたことはありませんか?
英語と日本語では、文章の省略方法が大きく異なります。 日本語の感覚で読むと、重要な情報を見落としてしまうことがよくあるんです。
今回は、英語特有の省略パターンを理解して、文脈から省略された内容を正確に読み取る力を身につける方法をお伝えします。
英語と日本語の省略の違い
まず、英語と日本語の省略方法の違いを理解しましょう。
日本語の省略パターン
日本語では、主語や目的語を省略することが多いですね。 例えば、「昨日映画を見た」という文では、「私が」という主語が省略されています。
これは文脈や状況から誰のことか分かるため、自然な省略です。
英語の省略パターン
英語では、主語の省略は基本的にありません。 代わりに、以下のような部分が省略されることが多いんです。
- 関係代名詞 - The book I bought yesterday(昨日買った本)
- 接続詞 - I think it's good(それは良いと思う)
- 前置詞句 - See you tomorrow(明日会いましょう)
- 動詞の一部 - I can swim faster than you(私はあなたより速く泳げる)
Part6で頻出する省略パターン
Part6では、特に以下の3つの省略パターンがよく出題されます。
パターン1:関係代名詞の省略
最も頻出するのが、関係代名詞の省略です。
例文:
The report you submitted yesterday needs revision.
この文では、「The report (that) you submitted yesterday」のthatが省略されています。
日本語なら「昨日提出したレポート」となりますが、英語では関係代名詞が省略されているんです。
見分けるポイント:
名詞の後に突然動詞が来る場合、関係代名詞が省略されている可能性が高いです。
パターン2:接続詞の省略
ビジネス文書では、接続詞thatがよく省略されます。
例文:
I believe the project will be completed on time.
これは「I believe (that) the project will be completed on time」のthatが省略されています。
見分けるポイント:
think、believe、hopeなどの動詞の後に文が続く場合、thatが省略されていることが多いです。
パターン3:前置詞句の省略
時間や場所を表す前置詞句が省略されることもあります。
例文:
See you next week.
これは「See you (in) next week」のような前置詞が省略されています。
省略を見抜く3つのステップ
では、実際に省略を見抜く方法を3つのステップで説明します。
ステップ1:文の構造を確認する
まず、主語・動詞・目的語がそろっているか確認します。
何かが不自然に感じたら、省略されている可能性があります。
ステップ2:前後の文脈を読む
省略された内容は、前後の文から推測できることがほとんどです。
特に、前の文で使われた単語や表現に注目してください。
ステップ3:選択肢から逆算する
Part6では、選択肢から省略された内容を推測することも有効です。
選択肢の文法的な役割を考えて、どこに入るかを判断しましょう。
実践練習問題
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題:次の文章の空欄に入る最も適切な選択肢を選んでください。
The presentation slides _____ prepared for tomorrow's meeting need to be reviewed.
(A) are
(B) were
(C) being
(D) been
この問題では、「The presentation slides」の後に関係代名詞が省略されています。
正解は(B) were です!
完全な文は「The presentation slides (that were) prepared for tomorrow's meeting need to be reviewed」となります。 関係代名詞thatと受動態のwereが省略されているんです。
よくある間違いとその対策
日本人学習者が特に間違えやすいポイントを見てみましょう。
間違い1:主語の省略があると思い込む
日本語の感覚で「主語が省略されている」と考えてしまうことがあります。
対策:
英語では主語は必ず必要だと意識しましょう。
省略されるのは主語以外の部分です。
間違い2:前後の文脈を無視する
一文だけで判断しようとして、文脈を見落とすことがあります。
対策:
必ず前後2-3文を読んで、全体の流れを把握してから答えを選びましょう。
間違い3:選択肢の検討が不十分
最初に思いついた答えで決めてしまうことがあります。
対策:
4つの選択肢すべてを検討して、最も適切なものを選びましょう。
効率的な学習法
省略を見抜く力を身につけるための、効果的な学習法をご紹介します。
1. 毎日10分の音読練習
省略のある文章を音読することで、自然な英語のリズムを身につけられます。
省略された部分を意識しながら読むことがポイントです。
2. 文章復元練習
省略された部分を自分で補完する練習をしましょう。
例えば、「The book I bought」を「The book that I bought」のように復元します。
3. 文脈推測トレーニング
前後の文から省略された内容を推測する練習を重ねましょう。
毎日5-10問程度、継続することが大切です。
まとめ
英語の省略パターンを理解することで、Part6の読解力は大幅に向上します。
今回紹介した3つのパターンと3つのステップを意識して問題を解けば、
- 文章の理解度が30%以上アップする
- 読解スピードが**20%**向上する
- Part6の正答率が確実に上がる
という効果が期待できます。
まずは関係代名詞の省略から練習を始めて、徐々に他のパターンも覚えていきましょう。
継続的な練習で、必ず得意分野にできますよ!