Part6の関係代名詞問題で「who、which、thatのどれを選べば良いか分からない」と悩んでいませんか?
「文法ルールは知っているけれど、実際の問題では迷ってしまう」「文脈があることで逆に判断に困る」という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、関係代名詞の選択は基本ルールに加えて、文脈分析を行うことでより確実に正解を導くことができます。
この記事では、Part6の関係代名詞問題を文脈から判断する具体的な方法をお伝えします。正しいアプローチを身につければ、関係代名詞問題を10秒以内で確実に解答できるようになります。
関係代名詞の基本ルール復習
まず、関係代名詞の基本的な使い分けを確認しましょう。
基本的な使い分けルール
who:人を指す場合
The manager who approved the project is very experienced.
(そのプロジェクトを承認したマネージャーは非常に経験豊富です)
which:物・事を指す場合
The report which was submitted yesterday contains important data.
(昨日提出されたレポートには重要なデータが含まれています)
that:人・物の両方に使用可能
The employee that/who joined last month is very talented.
The system that/which we installed works perfectly.
Part6での特徴
Part6の関係代名詞問題には、単純な文法ルール以上の要素があります。
Part6特有の要素:
- 文脈による意味の明確化
- 文章全体の論理的な流れ
- 前後の文との関係性
これらの要素を活用することで、より確実な判断が可能になります。
文脈分析による判断方法
文脈を活用した関係代名詞の選択方法をご紹介します。
ステップ1:先行詞の特定
まず、関係代名詞が修飾する先行詞を正確に特定します。
特定のポイント:
- 空欄の直前にある名詞を確認
- その名詞が人か物かを判断
- 文脈から具体的な内容を把握
例題分析:
The new employee _____ started working here last week has already shown great potential.
分析:
先行詞:employee(人)
文脈:新入社員について肯定的に言及
判断:人を指すのでwho または that
ステップ2:文脈からの意味確認
前後の文から、どのような内容が続くかを予測します。
確認事項:
- 前の文で言及されている内容
- 後の文への論理的な繋がり
- 文章全体のトーン(肯定的・否定的)
例題分析:
前文:Our company has been investing in new technology.
空欄文:The system _____ we purchased last month has significantly improved our efficiency.
後文:All employees are satisfied with the new features.
分析:
先行詞:system(物)
文脈:技術投資の成果について肯定的に言及
判断:物を指すのでwhich または that
ステップ3:文体・レジスターの考慮
ビジネス文書の文体に適した選択を行います。
文体による選択傾向:
- フォーマルな文書:which、whoを好む傾向
- カジュアルな文書:thatも頻繁に使用
- 技術文書:whichが多用される傾向
この傾向を参考に最終判断を行います。
問題パターン別の解法
典型的な関係代名詞問題のパターンと解法をご紹介します。
パターン1:人物紹介問題
問題の特徴:
新しい人物や特定の人物について説明する文脈
例題:
文脈:新しいマネージャーの紹介について
The new manager _____ will be joining our team next month has extensive experience in international business.
選択肢:(A) who (B) which (C) that (D) whose
分析:
1. 先行詞:manager(人)
2. 文脈:新マネージャーの経験について肯定的に紹介
3. フォーマルな紹介文
判断:who が最適
正解:(A) who
パターン2:製品・システム説明問題
問題の特徴:
製品やシステムの機能・特徴について説明する文脈
例題:
文脈:新システムの導入効果について
The software _____ our IT department recommended has helped reduce processing time by 30%.
選択肢:(A) who (B) which (C) what (D) where
分析:
1. 先行詞:software(物)
2. 文脈:システムの効果について客観的に報告
3. 技術的な内容
判断:which が適切
正解:(B) which
パターン3:一般的な事象説明問題
問題の特徴:
一般的な事象や状況について説明する文脈
例題:
文脈:市場動向について
The trend _____ we observed last quarter is expected to continue throughout this year.
選択肢:(A) who (B) which (C) that (D) when
分析:
1. 先行詞:trend(物・概念)
2. 文脈:市場分析の客観的報告
3. thatとwhichの両方が文法的に可能
判断:文脈的にthatが自然
正解:(C) that
パターン4:制限的・非制限的な修飾
制限的用法(特定を目的とする):
The employees that attended the training will receive certificates.
(研修に参加した従業員は証明書を受け取ります)
非制限的用法(補足説明):
Our CEO, who founded the company 20 years ago, announced his retirement.
(20年前に会社を設立したCEOが引退を発表しました)
Part6では制限的用法が圧倒的に多いため、この点も判断材料になります。
迷いやすい場面での判断基準
関係代名詞選択で迷いやすい典型的な場面と対処法をご紹介します。
thatとwhichの迷い
基本的な使い分け:
- that:より一般的・日常的な文脈
- which:より丁寧・フォーマルな文脈
判断基準:
例:The proposal _____ we submitted was approved.
文脈分析:
- ビジネス文書(フォーマル)
- 提案書という重要な文書
- 公式な承認について
判断:which がより適切
whoとthatの迷い
基本的な使い分け:
- who:人を明確に強調したい場合
- that:より一般的・簡潔な表現
判断基準:
例:The consultant _____ advised us is highly respected.
文脈分析:
- 専門家への言及
- 敬意を表する文脈
- フォーマルな報告
判断:who がより適切
所有格の判断
whose の使用場面:
関係代名詞が所有関係を表す場合
例:The company _____ headquarters are in Tokyo is expanding globally.
分析:
- 会社の本社という所有関係
- whoseが必要
正解:whose
効率的な解答テクニック
関係代名詞問題を効率的に解く実践的なテクニックをご紹介します。
3秒ルール
手順と時間配分:
- 先行詞の確認(1秒)
- 人・物の判断(1秒)
- 文脈確認(1秒)
この手順で3秒以内に選択肢を絞り込みます。
消去法の活用
効率的な消去手順:
- 明らかに不適切な選択肢を除外
- 文法的に可能な選択肢に絞る
- 文脈に最も適した選択肢を選択
例:
先行詞が「people」の場合
→ which を即座に除外
→ who と that のどちらが文脈に適するかを判断
音読による自然性確認
迷った場合は、選択肢を入れて音読し、自然に聞こえるかを確認します。
確認ポイント:
- 文の流れの自然さ
- 意味の明確さ
- 文体の一貫性
この方法で、直感的に正解を判断できることがあります。
よくある間違いと対策
関係代名詞問題でよくある間違いパターンをご紹介します。
間違い1:機械的なルール適用
問題例:
The project _____ success exceeded our expectations was completed last month.
選択肢:(A) who (B) whose (C) which (D) that
間違った思考:
「projectは物だからwhichを選ぶ」
正しい分析:
「project's success」の関係→所有格のwhoseが必要
正解:(B) whose
対策:
先行詞だけでなく、関係代名詞の文中での役割も確認する。
間違い2:文脈を無視した選択
関係代名詞の文法ルールだけで判断し、文脈を考慮しない間違いです。
対策:
文法的に正しい選択肢が複数ある場合は、文脈で最終判断を行う。
間違い3:時間をかけすぎる
関係代名詞問題に時間をかけすぎて、他の問題に影響を与える間違いです。
対策:
- 基本ルールで瞬時に絞り込む
- 10秒以内で解答する
- 迷った場合は文脈重視で判断
練習方法と定着のコツ
関係代名詞の判断力を向上させる効果的な練習方法をご紹介します。
段階的練習法
第1段階:基本ルール確認
- who、which、thatの基本的な使い分け復習
- 先行詞の特定練習
- 簡単な例文での判断練習
第2段階:文脈分析練習
- Part6形式の問題での練習
- 文脈から判断する練習
- 迷いやすいパターンの集中練習
第3段階:実践練習
- 時間制限付きの練習
- 複合的な文法問題との混合練習
- 実際の試験形式での練習
毎日の学習メニュー
5分間練習(毎日):
- 関係代名詞問題:3問
- 解答根拠の確認:2分
15分間練習(週3回):
- Part6関係代名詞問題:10問
- 詳細分析:5分
- 間違いパターンの確認:5分
継続的な練習により、2週間で判断力が大幅に向上します。
まとめ
Part6の関係代名詞問題は、基本的な文法ルールに文脈分析を加えることで確実に解答できます。
重要なのは、先行詞の特定→基本ルールの適用→文脈での最終確認という手順を確実に踏むことです。
この記事でご紹介した文脈分析のテクニックを毎日5分練習すれば、関係代名詞問題での正答率が90%以上に向上します。
ぜひ今日から実践して、関係代名詞問題を得点源に変えてください!