Part6を解いているとき、「この問題は文章全体を読む必要があるのか?」と迷ったことはありませんか?
実は、Part6の問題の約**70%**は空欄前後だけで解くことができます。 しかし、多くの学習者がこの見極めができず、すべての問題で時間をかけすぎてしまうんです。
今回は、空欄前後だけで解ける問題を瞬時に判断する3つの基準をお伝えします。 これを覚えるだけで、Part6の解答時間を大幅に短縮できますよ。
時短の重要性とリスク
まず、なぜ時短が必要なのか確認しましょう。
Part6は16問を約8分で解く必要があります。 1問あたり30秒しか使えないため、効率的なアプローチが必要不可欠です。
しかし、時短を意識しすぎると正答率が下がってしまうリスクもあります。
コンビニでの買い物に例えると、「急いで商品を選ぶべき場面」と「じっくり比較検討すべき場面」を使い分けるようなものです。
時短による効果
適切な時短テクニックを身につけると、以下の効果が期待できます。
- 解答時間の短縮:平均1-2分の節約
- 見直し時間の確保:ケアレスミスを防げる
- Part7への時間配分:リーディング全体のスコアアップ
判断基準1:選択肢のタイプを確認する
最初の判断基準は、選択肢のタイプを見ることです。
空欄前後だけで解ける選択肢パターン
以下のような選択肢の問題は、空欄前後だけで解けます。
品詞問題
(A) successful
(B) successfully
(C) success
(D) succeed
動詞の形問題
(A) is
(B) was
(C) has been
(D) will be
前置詞問題
(A) at
(B) on
(C) in
(D) for
これらの問題では、空欄の前後1-2文を読むだけで正解が分かります。
文脈理解が必要な選択肢パターン
一方、以下のような選択肢は文脈理解が必要です。
接続詞・副詞問題
(A) However
(B) Therefore
(C) Meanwhile
(D) Furthermore
文挿入問題
(A) We will review the proposal next week.
(B) The meeting has been postponed until Friday.
(C) Please submit your report by tomorrow.
(D) All employees are required to attend.
このタイプの問題は、文章全体の流れを理解する必要があります。
判断基準2:空欄の位置をチェックする
2つ目の判断基準は、空欄の位置です。
空欄前後だけで解ける位置
文中の空欄
The company _____ its sales target last quarter.
このような文中の空欄は、文法的な関係で答えが決まることが多いです。
名詞の前後
The _____ report will be submitted tomorrow.
形容詞か名詞かを判断する問題では、空欄の前後を見れば十分です。
文脈理解が必要な位置
文頭の空欄
_____、the project was completed successfully.
文頭の空欄は、前の文との関係を示すことが多いため、文脈理解が必要です。
段落の境界
段落をまたぐ空欄は、段落間の論理的な関係を理解する必要があります。
判断基準3:周辺文の内容を素早く確認する
3つ目の判断基準は、空欄周辺文の内容です。
空欄前後だけで解ける内容
具体的な情報が含まれる文
The meeting will start _____ 3 PM in the conference room.
時間や場所などの具体的な情報があれば、前置詞などは文法的に決まります。
単純な事実を述べる文
Our company _____ established in 1985.
単純な事実を述べる文では、動詞の形が文法的に決まります。
文脈理解が必要な内容
因果関係を示す文
Sales have increased significantly. _____, we need to hire more staff.
因果関係を示す文では、論理的な関係を理解する必要があります。
対比や比較を示す文
This year's results are impressive. _____, last year was disappointing.
対比関係では、文章全体の流れを把握することが重要です。
実践的な判断手順
実際の問題で、この3つの基準を使った判断手順を見てみましょう。
3秒で判断する手順
-
選択肢を見る(1秒)
- 品詞問題?文脈問題?
-
空欄の位置を確認(1秒)
- 文中?文頭?段落境界?
-
周辺文を軽く読む(1秒)
- 具体的情報?抽象的関係?
この3秒で判断できれば、効率的に問題を解き分けられます。
実例での練習
例題1:
The new product _____ launched successfully last month.
(A) is
(B) was
(C) has been
(D) will be
判断:
- 選択肢:動詞の形(→文法問題)
- 位置:文中
- 内容:具体的事実
結論:空欄前後だけで解ける → 答え:(B) was
例題2:
Our sales have improved dramatically. _____, we still need to cut costs.
(A) Therefore
(B) However
(C) Meanwhile
(D) Furthermore
判断:
- 選択肢:接続詞(→文脈問題)
- 位置:文頭
- 内容:対比関係
結論:文脈理解が必要 → 答え:(B) However
時短テクニックの注意点
時短を意識しすぎると、かえって間違えることがあります。
よくある失敗パターン
失敗1:判断を急ぎすぎる
選択肢を見て即座に判断し、実際には文脈理解が必要な問題を見落とす。
対策:3つの基準を必ず確認する習慣をつける。
失敗2:部分的な情報で決めつける
空欄の直前だけを見て答えを決め、重要な情報を見逃す。
対策:最低限、前後1文ずつは読む。
失敗3:時間を意識しすぎる
時短を優先して、確実に解ける問題も適当に答えてしまう。
対策:確実に解ける問題では、丁寧に解く。
練習方法と定着のコツ
この判断基準を身につけるための練習方法をご紹介します。
段階的練習メニュー
第1段階:基準の暗記(3日間)
3つの判断基準を完全に覚える。 毎日5分間、基準を声に出して練習する。
第2段階:判断練習(1週間)
実際の問題で、解答する前に判断基準を適用する。 正解よりも判断の精度を重視する。
第3段階:時間計測(1週間)
3秒以内に判断できるよう、時間を計って練習する。
効果的な復習方法
間違えた問題は、以下の手順で復習します。
- 判断が正しかったか確認
- 見落とした情報を特定
- 同じタイプの問題で再練習
この復習を続けることで、判断精度が向上します。
まとめ
Part6で空欄前後だけで解ける問題を見極める3つの判断基準は、以下の通りです。
選択肢のタイプを確認:品詞問題か文脈問題か
2.
空欄の位置をチェック:文中か文頭か段落境界か
3.
周辺文の内容を確認:具体的情報か抽象的関係か
これらの基準を3秒で判断できるようになれば、Part6の解答時間を大幅に短縮できます。
正答率を維持しながら効率的に解けるよう、毎日少しずつ練習してくださいね!