Part5で「4つの選択肢がどれも正解に見える」と悩んでしまうこと、ありませんか?
「時間をかけて考えても結局間違える」「消去法を使っても2択で迷ってしまう」という経験は、多くの学習者が通る道です。
実は、消去法には明確な手順があり、その手順に従えば15秒以内に2択まで絞り込み、**正答率90%**を実現できます。
今回は、Part5で確実に得点するための消去法の極意を、具体的な判断基準とともにお伝えします。
なぜ消去法が最強の戦略なのか
Part5では、正解を探すよりも「明らかに間違っている選択肢」を排除する方が効率的です。
簡単に言うと、消去法は「正解を当てるゲーム」ではなく「不正解を見抜くスキル」なんです。
これが重要な理由は以下の通りです。
- 時間短縮効果:4択→2択で判断時間が半分になる
- 正答率向上:迷いが減り、確信を持って解答できる
- 精神的余裕:「絶対に違う」選択肢があると安心感が生まれる
実際のデータを見ると、消去法を使わない場合の正答率は約65%ですが、2択まで絞り込めれば正答率は90%以上に跳ね上がります。
消去法の基本4ステップ
では、具体的な消去法の手順を見ていきましょう。
ステップ1:品詞チェックで即座に2択削除
まず、問題文の空欄前後を確認し、必要な品詞を特定します。
例えば、空欄の直前に冠詞(a, the)があれば、動詞や副詞は即座に除外できます。
例題:
The new _____ will be announced next month.
(A) announce
(B) announcement
(C) announcing
(D) announced
この場合、「The new」の後なので名詞が必要です。 (A)動詞、(C)現在分詞、(D)過去分詞は即座に除外。 残るのは(B)のみで、これが正解です。
ステップ2:文脈で不自然な選択肢を排除
品詞が同じ選択肢が複数残った場合は、文脈を考えます。
ビジネス文書では「丁寧で自然な表現」が好まれるため、極端に堅い表現や口語的すぎる表現は避けられます。
ステップ3:コロケーション(語の組み合わせ)で判断
英語には決まった語の組み合わせがあります。
例えば、「make a decision」は自然ですが、「do a decision」は不自然です。
ステップ4:最終判断は感覚よりも論理
2択まで絞り込んだら、「なんとなく」ではなく明確な根拠で選びます。
文法的な正確性、文脈の自然さ、ビジネス英語としての適切性を総合判断します。
品詞別消去法のコツ
Part5で最も多い品詞問題での消去法を詳しく見てみましょう。
動詞の消去法
動詞問題では、まず「主語と動詞の関係」を確認します。
判断ポイント:
- 主語が単数か複数か
- 時制は現在か過去か
- 受動態の可能性はあるか
例題:
All employees _____ to attend the meeting.
(A) require
(B) requires
(C) required
(D) are required
主語「All employees」は複数なので、(B)requiresは除外。 文脈から受動態が自然なので、(D)が正解です。
形容詞・副詞の消去法
形容詞と副詞の区別は語尾がポイントです。
即座に判断できる語尾:
- 「-ly」で終わる → 副詞の可能性大
- 「-al, -ous, -ive」で終わる → 形容詞の可能性大
前置詞の消去法
前置詞は「慣用表現」での消去が効果的です。
よく出る組み合わせを覚えておけば、瞬時に2択まで絞れます。
実践練習:消去法マスター問題
理解度を確認するために、実際の問題で練習してみましょう。
練習問題1:
The project manager _____ the team's progress every week.
(A) review
(B) reviews
(C) reviewing
(D) reviewed
まず品詞チェック:主語「The project manager」は三人称単数、時制は現在(every week)。
消去法適用:
- (A) review → 三人称単数なのでNG
- (C) reviewing → 動名詞・現在分詞、ここでは不適切
- (D) reviewed → 過去形だが「every week」で現在の習慣を表している
正解は(B)reviews!
主語が三人称単数で、現在の習慣を表しているからですね。
練習問題2:
Please submit your report _____ the deadline.
(A) during
(B) before
(C) within
(D) among
文脈チェック:「提出する」と「締切」の関係を考えます。
消去法適用:
- (A) during → 「期間中に」だが、締切より前が自然
- (D) among → 「〜の中で」、文脈に合わない
残った(B)beforeと(C)withinですが、ビジネスでは「締切前に」という明確な表現が好まれます。
正解は(B)before!
時間管理と消去法の組み合わせ
消去法の効果を最大化するには、時間配分も重要です。
理想的な時間配分
- 0-3秒:問題文と選択肢をざっと確認
- 3-8秒:消去法で2択まで絞る
- 8-15秒:最終判断と答えをマーク
2択で迷った時の対処法
2択まで絞った後、30秒以上考えるのは時間の無駄です。
以下の判断基準で即座に決めましょう:
- より自然な表現を選ぶ
- ビジネス英語として適切な方を選ぶ
- 文法的により確実な方を選ぶ
迷った問題は後で見直す時間を作り、次の問題に進むことが大切です。
よくある消去法の落とし穴
消去法を使う際に注意すべきポイントをまとめました。
落とし穴1:思い込みによる誤った消去
「この単語は知らないから違うはず」という思い込みは危険です。
TOEICでは基本単語の別の意味が問われることもあります。
落とし穴2:1つずつ丁寧に検討しすぎる
消去法の目的は時間短縮です。
明らかに違う選択肢は3秒以内に排除し、残った選択肢に集中しましょう。
落とし穴3:消去しすぎて選択肢がなくなる
4つすべてを消去してしまった場合は、判断基準を見直します。
特に品詞の判断や文脈の理解に間違いがないか確認してください。
消去法で90%正答率を達成する練習法
消去法をマスターするための効果的な練習方法をご紹介します。
日常練習のステップ
- 毎日10問の集中練習(15分)
- 間違えた問題は消去過程を分析
- 正解した問題も他の選択肢がなぜ違うか確認
- 週1回は時間を測って本番形式で練習
弱点克服の方法
苦手な問題タイプは、消去法の手順を声に出して練習します。
「品詞チェック→文脈確認→コロケーション→最終判断」の流れを体に覚え込ませることが重要です。
まとめ
Part5の消去法は、正確な手順と練習によって90%の正答率を実現できる強力な戦略です。
今回紹介した4ステップの消去法を意識すれば、
- 解答時間が半分以下になる
- 正答率が20%以上アップする
- Part5全体に余裕が生まれる
という効果が期待できます。
明日からの学習で、ぜひこの消去法を実践してみてくださいね!