「that is」と「which means」の違いで迷ったことはありませんか?
Part5で「The new policy, _ employees can work from home」のような問題を見ると、どの定義表現を選べばいいか悩んでしまいますよね。
実は、定義・説明表現には明確なルールがあり、それを理解すれば確実に正解を選べるようになります。
今回は、ビジネス英語で必須の定義・説明表現を、実践的にマスターしていきましょう。
定義・説明表現の基本概念
定義・説明表現を簡単に理解するには、「言い換え」や「詳細説明」と考えると分かりやすいです。
例えば、会社での説明を想像してください。 「新しいシステム、つまりクラウド型のソフトウェアを導入します」 この「つまり」にあたる部分が、英語の定義表現なんです。
ビジネス文書では、専門用語の説明や詳細情報を補足する際によく使われます。
Part5での定義・説明表現の出題パターン
定義・説明表現は、Part5で年間約3-5問出題される重要項目です。
主な出題パターンは以下の通りです。
パターン1:that is(つまり、すなわち)
最も基本的な定義表現で、前の内容を詳しく説明します。
例題:
The deadline is next Friday, _____ December 15th.
(A) that is
(B) which means
(C) namely
(D) in other words
正解は(A)です。 具体的な日付を示すので、that isが最適です。
パターン2:which means(それは〜を意味する)
前の文全体の意味や結果を説明する場合に使います。
例題:
All flights have been canceled, _____ we need to postpone the meeting.
(A) that is
(B) which means
(C) namely
(D) for example
正解は(B)です。 前の状況から生じる結果を説明しているので、which meansが適切です。
パターン3:namely(すなわち、具体的には)
具体的な例や詳細を列挙する場合に使用します。
例題:
Three departments will be affected, _____ Sales, Marketing, and HR.
(A) that is
(B) which means
(C) namely
(D) in addition
正解は(C)です。 具体的な部署名を列挙しているので、namelyを使います。
定義表現の使い分けルール
それぞれの表現には明確な使い分けがあります。
that is の特徴
- 同じ内容の言い換えを表す
- 前の語句をより具体的に説明
- 主に名詞や名詞句の後で使用
使用例:
- The CEO, that is, Mr. Johnson(CEO、すなわちジョンソン氏)
- The deadline, that is, next Monday(締切、つまり来週月曜日)
which means の特徴
- 結果や影響を説明する
- 前の文全体から導かれる意味を示す
- 文の途中や最後で使用
使用例:
- The system is down, which means no work today(システムダウン、つまり今日は仕事なし)
- Sales increased 20%, which means we hit our target(売上20%増、つまり目標達成)
namely の特徴
- 具体的な例の列挙を表す
- 複数の項目を示す際に使用
- フォーマルな文書でよく使われる
使用例:
- Two options are available, namely online or offline(2つの選択肢、すなわちオンラインかオフライン)
実践での判断ポイント
Part5で素早く正解を選ぶためのポイントをお伝えします。
ポイント1:句読点をチェック
定義表現の前後の句読点が重要なヒントになります。
- コンマ(,)+ that is → 同じ内容の言い換え
- コンマ(,)+ which means → 結果や意味の説明
- コンマ(,)+ namely → 具体例の列挙
ポイント2:前後の内容を分析
前の内容と後の内容の関係を確認しましょう。
- 具体化している → that is / namely
- 結果を説明している → which means
- 複数の例を示している → namely
ポイント3:文脈から判断
ビジネス文書でよくある場面を想定します。
- 専門用語の説明 → that is
- 影響や結果の説明 → which means
- 部署名や項目の列挙 → namely
よくある間違いパターン
日本人学習者が特に注意すべきポイントを整理しました。
- that is と namely の混同:単一の説明かリストかで判断
- which means の誤用:結果説明以外では使わない
- 句読点の見落とし:コンマの位置で意味が変わる
特にビジネス文書では、フォーマルな表現が好まれることも覚えておきましょう。
練習問題で実力確認
理解度をチェックする問題を解いてみましょう。
問題1:The new regulation applies to all staff, _____ full-time and part-time employees.
(A) that is
(B) which means
(C) namely
(D) for instance
考えてみてくださいね。
正解は(C)です!
「all staff」の具体的な内訳(full-time and part-time)を示しているので、 namelyが適切です。
問題2:The server crashed this morning, _____ all data was temporarily lost.
(A) that is
(B) which means
(C) namely
(D) in particular
正解は(B)です!
サーバークラッシュの結果として何が起こったかを説明しているので、 which meansを使います。
ビジネス文書での実践例
実際のビジネスシーンでよく使われる表現を見てみましょう。
会議資料での使用例
- The budget increase, that is, the additional $50,000(予算増加、すなわち追加の5万ドル)
- Three priorities were identified, namely cost reduction, quality improvement, and customer satisfaction(3つの優先事項、すなわちコスト削減、品質向上、顧客満足)
メールでの使用例
- The deadline has been moved up, which means we need to work overtime(締切が前倒しされた、つまり残業が必要)
上級者向けの応用テクニック
さらに理解を深めるための応用ポイントです。
-
文体のフォーマル度を判断
- namely → フォーマル
- that is → 中程度
- which means → カジュアル
-
文の長さから推測
- 短い説明 → that is
- 長い結果説明 → which means
- リスト形式 → namely
-
コロン(:)の代替として
- The problem is clear: we need more staff
- The problem is clear, that is, we need more staff
まとめ
定義・説明表現のポイントは、前後の関係性を正確に把握することです。
この記事で紹介したルールを使えば、Part5での正答率が確実に向上します。
特に重要なのは:
- that is → 言い換え・具体化
- which means → 結果・影響の説明
- namely → 具体例の列挙
ぜひ今日から実践して、定義表現問題を得点源にしてくださいね!