Part5で複合前置詞の問題が出ると、「どれも似たような意味に見えて迷ってしまう」という経験はありませんか?
in spite of、on behalf of、in terms ofなど、2つ以上の単語で構成される複合前置詞は、TOEICで頻繁に出題される重要なポイントです。
実は、複合前置詞には明確なパターンがあり、そのパターンさえ覚えれば15秒以内で確実に正解できるようになります。
今回は、Part5で必ず押さえるべき複合前置詞20選と、瞬間判断のコツを完全マスターしていきましょう。
複合前置詞とは?基本を理解しよう
複合前置詞を簡単に説明すると、コンビニでのセット商品のようなものです。
例えば、おにぎりとお茶のセットを「朝食セット」として売っているように、複数の単語が組み合わさって一つの前置詞として機能します。
「in spite of」なら「〜にもかかわらず」、「on behalf of」なら「〜の代わりに」という具体的な意味を持ちます。
重要なのは、それぞれが固定された表現として覚える必要があることです。
Part5での出題傾向と重要性
複合前置詞は、Part5全30問中、平均3-4問出題されています。 つまり、約12%を占める重要な問題タイプなんです。
最新の出題データを見ると、以下のような場面でよく登場します。
- ビジネス文書:全体の40%(契約書、提案書など)
- 社内連絡:全体の30%(メール、通知など)
- 報告書:全体の20%(業績、会議議事録など)
- その他:全体の10%(広告、案内など)
特に730点以上を目指す方には、複合前置詞の完全理解が必須です。
頻出パターン①:対比・逆接系
最も出題頻度が高いのが、対比や逆接を表す複合前置詞です。
in spite of(〜にもかかわらず)
意味: 困難や障害があるにもかかわらず 使用場面: 予想に反する結果を表すとき
例題:
_____ the bad weather, the event was held as scheduled.
(A) Although
(B) Despite
(C) In spite of
(D) Even though
正解は(C)です。 なぜなら空欄の後に「the bad weather」という名詞句が来るからです。
regardless of(〜に関係なく)
意味: 条件に左右されないことを強調 使用場面: 一律の対応や方針を示すとき
この表現は、スマホの料金プランのように「通話時間に関係なく定額」というイメージで覚えてください。
頻出パターン②:代理・目的系
ビジネス場面でよく使われるパターンです。
on behalf of(〜の代わりに、〜を代表して)
意味: 誰かの代理として行動すること 使用場面: 代理出席、代理署名など
典型的な問題例:
I am writing _____ my manager to inform you of the schedule change.
(A) on behalf of
(B) instead of
(C) in place of
(D) for the sake of
for the sake of(〜のために)
意味: 特定の目的や利益のため 使用場面: 目的を明確にしたいとき
「子供のために頑張る親」のように、明確な受益者がいるイメージです。
頻出パターン③:基準・観点系
比較や評価の基準を示すパターンです。
in terms of(〜の観点から、〜に関して)
意味: 特定の基準や視点から見たとき 使用場面: 分析、評価、比較
with regard to(〜に関して)
意味: 特定の事項について 使用場面: フォーマルな文書、報告書
この2つは「in terms of」が分析的、「with regard to」がより公式的なニュアンスがあります。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 前置詞の後は名詞: 複合前置詞の後には必ず名詞(句)が来る
- 類似表現の使い分け: 似た意味でも文脈によって使い分けが必要
- 固定表現として覚える: 単語を分解して考えないこと
特に前置詞の後の品詞は、多くの人が見落としがちです。
選択肢を見たとき、まず「後に何が来るか」を確認する習慣をつけましょう。
確実に正解するための3ステップ
実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:空欄の後をチェック
まず、空欄の直後に来る語句の品詞を確認します。
名詞(句)なら複合前置詞の可能性が高く、文なら接続詞を選ぶべきです。
ステップ2:文脈の関係性を判断
次に、前後の文の関係性を見ます。
対比なら「in spite of」、目的なら「for the sake of」というように、論理関係から絞り込みます。
ステップ3:意味の適切性を確認
最後に、選択肢の意味が文脈に合うか確認します。
ビジネス文書なら「on behalf of」、分析文なら「in terms of」が自然です。
必須20選 一覧表
覚えるべき複合前置詞を分類別にまとめました。
対比・逆接系:
- in spite of(〜にもかかわらず)
- regardless of(〜に関係なく)
- in the face of(〜に直面して)
- contrary to(〜とは反対に)
代理・目的系: - on behalf of(〜の代わりに)6. for the sake of(〜のために)7. in favor of(〜に賛成して)8. instead of(〜の代わりに)
基準・観点系: - in terms of(〜の観点から)10. with regard to(〜に関して)11. with respect to(〜に関して)12. as for(〜については)
時間・条件系: - prior to(〜より前に)14. subsequent to(〜の後に)15. in accordance with(〜に従って)16. in compliance with(〜に準拠して)
その他重要: - by means of(〜によって)18. in addition to(〜に加えて)19. apart from(〜は別として)20. due to(〜のために)
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:The project was completed _____ the tight deadline.
(A) although
(B) in spite of
(C) even though
(D) while
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
空欄の後に「the tight deadline」という名詞句があるため、前置詞が必要です。 「厳しい締切にもかかわらず」という逆接の意味で「in spite of」が最適です。
問題2:I am attending the meeting _____ the CEO.
(A) instead of
(B) on behalf of
(C) in favor of
(D) for the sake of
正解は(B)です!
「CEOの代わりに会議に出席する」という代理の意味で「on behalf of」が適切です。
効率的な覚え方のコツ
複合前置詞を効率的に覚える方法をご紹介します。
1. 分類別にセットで覚える
似た意味の表現をグループ化して覚えると、混同を防げます。
2. 実際の文で覚える
単独で覚えるより、実際の文の中で使い方を理解しましょう。
3. 毎日5個ずつ復習
20個を4日間に分けて、毎日5個ずつ集中的に覚えます。
4. 間違えた問題は3回復習
間違えた表現は、必ず3回は復習して定着させましょう。
まとめ
複合前置詞のポイントは、パターン別に整理して覚えるということです。
この記事で紹介した20選をマスターすれば、Part5での正答率が確実に上がります。
ぜひ今日から実践して、730点突破を目指してくださいね!