Part5で「as many as」「as soon as」「as well as」など、as...asの複雑な文を見て混乱したことはありませんか?
「as...asって『同じくらい』でしょ?」と思っていても、実際には5つの特殊パターンがあり、それぞれ全く違う意味と使い方があります。
実は、これらの応用パターンを理解していないと、730点以上の高得点問題で思わぬ失点をしてしまうんです。
今回は、Part5で年間約4-7問出題される同等比較の応用テクニックを、ビジネス英語での実用例も含めて完全マスターしていきましょう!
as...as構文の基本構造
まず、as...asの基本的な構造を確認しましょう。
基本パターン
as + 形容詞/副詞 + as + 比較対象
例:
- This product is as good as that one.(この商品はあの商品と同じくらい良い)
- She works as hard as anyone.(彼女は誰よりも一生懸命働く)
日常生活で例えると、身長の比較のようなものです。 「AさんはBさんと同じくらいの背の高さ」→ A is as tall as B
基本的には「AとBが同等」という意味ですが、応用パターンでは全く違う意味になることがあるんです。
5つの特殊パターン
Part5で頻出する、基本形とは異なる特殊なas...asパターンを詳しく解説します。
パターン1:as many/much as(数量強調)
意味:
「~もの多く」「~ほども」
構造:
as many/much as + 数量
例:
- The company hired as many as 50 new employees.(会社は50人もの新入社員を雇った)
- The project cost as much as $2 million.(プロジェクトは200万ドルもかかった)
ポイント:
数量の多さを強調する表現
パターン2:as soon as(時間的即座性)
意味:
「~するとすぐに」「~と同時に」
構造:
as soon as + 節
例:
- Please call me as soon as you arrive.(到着したらすぐに電話してください)
- As soon as the meeting ends, we'll start working.(会議が終わったらすぐに作業を始めます)
ポイント:
時間的な即座性を表す接続詞的用法
パターン3:as well as(追加・並列)
意味:
「~だけでなく~も」「~に加えて」
構造:
A as well as B(BだけでなくAも)
例:
- She speaks French as well as English.(彼女は英語だけでなくフランス語も話す)
- The new system improves efficiency as well as accuracy.(新システムは正確性だけでなく効率も向上させる)
ポイント:
語順に注意(Aの方が強調される)
パターン4:as long as(条件・期間)
意味:
「~する限り」「~である間」
構造:
as long as + 条件/期間
例:
- You can use this room as long as you keep it clean.(きれいに保つ限り、この部屋を使ってよい)
- As long as sales continue to grow, we'll expand.(売上が伸び続ける限り、拡大します)
ポイント:
条件を表す接続詞的用法
パターン5:as far as(範囲・程度)
意味:
「~に関する限り」「~まで」
構造:
as far as + 範囲/程度
例:
- As far as I know, the meeting is still scheduled.(私の知る限り、会議はまだ予定されている)
- As far as quality is concerned, this product is excellent.(品質に関する限り、この商品は優秀だ)
ポイント:
知識や判断の範囲を限定
Part5での出題パターン
これらの特殊パターンは、Part5で主に4つの形で出題されます。
パターンA:構文選択問題
例題:
The new policy will benefit employees _____ customers.
(A) as good as
(B) as well as
(C) as many as
(D) as soon as
正解は(B)です。 「従業員だけでなく顧客にも利益をもたらす」という追加の意味で「as well as」が適切です。
パターンB:接続詞的用法
例題:
_____ the presentation ends, we need to discuss the budget.
(A) As well as
(B) As many as
(C) As soon as
(D) As far as
正解は(C)です。 「プレゼンが終わったらすぐに」という時間的即座性を表す「as soon as」が正解です。
パターンC:条件・範囲表現
例題:
_____ I understand, the deadline has been extended.
(A) As soon as
(B) As far as
(C) As well as
(D) As long as
正解は(B)です。 「私の理解する限り」という知識の範囲を表す「as far as」が適切です。
パターンD:数量強調
例題:
The conference attracted _____ 500 participants from around the world.
(A) as far as
(B) as well as
(C) as many as
(D) as long as
正解は(C)です。 「500人もの参加者」という数量の多さを強調する「as many as」が正解です。
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に注意すべき点を整理しました。
よくある間違い1:as well asの語順
❌ 間違い: English as well as she speaks French.
✅ 正解: She speaks French as well as English.
ポイント:
「A as well as B」でAが強調される
よくある間違い2:as soon asの時制
❌ 間違い: As soon as he will arrive, call me.
✅ 正解: As soon as he arrives, call me.
ポイント:
時や条件を表す副詞節では未来のことでも現在形
よくある間違い3:as many asとas much asの使い分け
❌ 間違い: as many as money(不可算名詞)
✅ 正解: as much as money
ポイント:
可算名詞にはmany、不可算名詞にはmuch
よくある間違い4:as far asの用法混同
❌ 間違い: As far as quickly(副詞)
✅ 正解: As far as I know(節)
ポイント:
as far asは通常、節や名詞句と使用
ビジネス英語での実践表現
実際のビジネスシーンでよく使われる応用パターンを場面別に整理しました。
会議・プレゼンテーションで
情報の追加:
- This strategy will improve profits as well as customer satisfaction.(この戦略は顧客満足度だけでなく利益も向上させます)
- We need to consider costs as well as benefits.(利益だけでなくコストも考慮する必要があります)
条件の提示:
- As long as we stay within budget, the project can proceed.(予算内に収まる限り、プロジェクトは進行できます)
- As far as our analysis shows, this is the best option.(我々の分析によると、これが最良の選択肢です)
報告・説明で
数量の強調:
- The event attracted as many as 1,000 attendees.(イベントには1,000人もの参加者が集まりました)
- The delay could cost as much as $50,000.(遅延により最大5万ドルの損失が生じる可能性があります)
即時性の表現:
- As soon as we receive approval, we'll begin implementation.(承認を受け次第、実装を開始します)
- Please inform all stakeholders as soon as possible.(可能な限り早く、全関係者に通知してください)
メール・文書で
範囲の限定:
- As far as this quarter is concerned, we're on track.(今四半期に関する限り、順調です)
- As far as I'm aware, there are no issues.(私の知る限り、問題はありません)
条件の設定:
- As long as quality standards are met, we can proceed.(品質基準を満たす限り、進行できます)
高度な応用パターン
さらに高度な表現も覚えておきましょう。
複合的な使用
- as much as possible(可能な限り多く)
- as soon as possible(可能な限り早く)
- as far as possible(可能な限り遠く)
慣用表現
- as good as done(ほぼ完了している)
- as good as new(新品同様)
- as well as can be expected(期待できる限り良く)
ビジネス慣用句
- as per usual(いつも通り)
- as such(そのようなものとして)
- as follows(以下の通り)
練習問題にチャレンジ
理解度を確認してみましょう。
問題1:The new software improves security _____ user experience.
(A) as soon as
(B) as well as
(C) as far as
(D) as long as
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「ユーザー体験だけでなくセキュリティも向上させる」という追加の意味を表すので「as well as」が適切です。 これは典型的な並列・追加を表すパターンです。
問題2:_____ we maintain quality standards, costs can be reduced.
(A) As well as
(B) As many as
(C) As long as
(D) As far as
正解は(C)です!
「品質基準を維持する限り」という条件を表すので「as long as」が正解です。 条件を表す接続詞的用法の典型例ですね。
730点突破のための戦略
高得点を目指すための学習戦略をご紹介します。
戦略1:パターンの意味分類
各パターンを意味ごとに分類して覚える:
- 数量強調:as many/much as
- 時間即座性:as soon as
- 追加並列:as well as
- 条件:as long as
- 範囲限定:as far as
戦略2:文脈での判断練習
選択肢を見る前に、文脈から必要な意味を推測する練習をする
戦略3:ビジネス英語での実践
実際のビジネス文書で使われている例文を多く読む
まとめ
as...asの応用パターンをマスターするポイントは、基本の同等比較とは全く異なる特殊用法を理解することです。
5つの重要パターン:
- as many/much as(数量強調)
- as soon as(時間的即座性)
- as well as(追加・並列)
- as long as(条件・期間)
- as far as(範囲・程度)
これらの特殊パターンを正確に理解すれば、Part5での応用問題で確実に得点でき、730点以上の高得点が見えてきます。
ぜひ今日から意識的にこれらのパターンを使って、上級者レベルの英語力を身につけてくださいね!