Part5の数量詞で「どれも同じに見える」と悩んだことはありませんか?
「many、much、some、any...どれを選べばいいの?」と迷ってしまうこと、ありますよね。
実は、数量詞には明確なルールがあり、そのルールさえ覚えれば15秒以内で確実に正解できるようになります。
今回は、TOEIC頻出の6つの数量詞を完璧に使い分ける方法を、覚えやすいコツと一緒にお伝えします!
数量詞選びの基本ルール
まず、数量詞を選ぶときの基本的な考え方を整理しましょう。
数量詞の選択は、3つのポイントで決まります。
- 可算名詞か不可算名詞か(形で判断)
- 肯定文か否定文・疑問文か(文の種類で判断)
- 多いか少ないか(量の程度で判断)
例えば、コンビニで買い物をするとき、現金かクレジットカードかを決めるように、名詞の種類によって使える数量詞が決まっているんです。
この3つのポイントを意識するだけで、迷うことなく正解を選べるようになります。
可算名詞用の数量詞
まず、数えられる名詞(可算名詞)と一緒に使う数量詞から見ていきましょう。
many「たくさんの」
使う場面:可算名詞 + 肯定文で「多い」ことを表現
Many employees attended the meeting.
(多くの従業員が会議に出席した)
There are many opportunities in this project.
(このプロジェクトには多くの機会がある)
several「いくつかの」
使う場面:可算名詞 + 中程度の数量を表現
Several documents need to be reviewed.
(いくつかの書類をレビューする必要がある)
We visited several locations yesterday.
(昨日はいくつかの場所を訪問した)
few/a few「少しの」
使う場面:可算名詞 + 少ない数量を表現
Few people know about this policy.
(この方針について知っている人は少ない)
A few suggestions were very helpful.
(いくつかの提案がとても役に立った)
重要な違い:
- few = 否定的な意味(ほとんどない)
- a few = 肯定的な意味(少しはある)
不可算名詞用の数量詞
次に、数えられない名詞(不可算名詞)と一緒に使う数量詞です。
much「たくさんの」
使う場面:不可算名詞 + 否定文・疑問文で「多い」ことを表現
There isn't much time left for the project.
(プロジェクトに残された時間はあまりない)
How much information do you need?
(どのくらいの情報が必要ですか?)
注意点:肯定文では通常使わず、代わりに「a lot of」を使います。
little/a little「少しの」
使う場面:不可算名詞 + 少ない量を表現
There is little hope for improvement.
(改善の望みはほとんどない)
We need a little more time to finish.
(完了するにはもう少し時間が必要だ)
万能な数量詞
some「いくつかの/いくらかの」
使う場面:可算名詞・不可算名詞両方 + 肯定文
Some employees prefer remote work.(可算名詞)
(一部の従業員はリモートワークを好む)
We need some advice from experts.(不可算名詞)
(専門家からのアドバイスが必要だ)
any「いくつかの/いくらかの」
使う場面:可算名詞・不可算名詞両方 + 否定文・疑問文
Are there any questions about the proposal?(可算名詞)
(提案について何か質問はありますか?)
I don't have any experience in this field.(不可算名詞)
(この分野での経験は全くありません)
一目で分かる判断チャート
数量詞選びを迷わないための、簡単な判断フローをご紹介します。
Step 1: 名詞をチェック
├─ 可算名詞(数えられる)→ Step 2a
└─ 不可算名詞(数えられない)→ Step 2b
Step 2a: 可算名詞の場合
├─ 多い → many
├─ 中程度 → several
└─ 少ない → few/a few
Step 2b: 不可算名詞の場合
├─ 多い → much(否定・疑問)
└─ 少ない → little/a little
万能タイプ:
├─ 肯定文 → some
└─ 否定・疑問文 → any
このチャートを頭に入れておけば、迷うことなく正解を選べます!
頻出パターンと実戦対策
TOEIC Part5でよく出る数量詞のパターンを見ていきましょう。
パターン1:時間・お金関連
時間やお金は不可算名詞なので、much/little系を選びます。
例題:
There isn't _____ time left before the deadline.
(A) many
(B) much
(C) several
(D) few
正解は(B)です。 timeは不可算名詞で、否定文なのでmuchが正解です。
パターン2:人・物関連
人や具体的な物は可算名詞なので、many/few系を選びます。
例題:
_____ employees expressed interest in the training program.
(A) Much
(B) Little
(C) Several
(D) Any
正解は(C)です。 employeesは可算名詞で、肯定文で中程度の数を表すのでseveralが正解です。
パターン3:情報・アドバイス関連
information、advice、experienceなどは不可算名詞です。
例題:
Do you have _____ experience with this software?
(A) many
(B) any
(C) several
(D) few
正解は(B)です。 experienceは不可算名詞で、疑問文なのでanyが正解です。
よくある間違いと対策
日本人学習者が特に間違えやすいポイントをチェックしましょう。
間違い1:muchを肯定文で使ってしまう
❌ 間違い:There is much work to do. ✅ 正解:There is a lot of work to do.
muchは基本的に否定文・疑問文で使います。肯定文では「a lot of」を使いましょう。
間違い2:可算・不可算を見分けられない
コツ:名詞の前に数字を付けられるか考えてみましょう。
- one information → ❌(不可算)
- one employee → ✅(可算)
間違い3:fewとa fewの意味を混同
- few = 「ほとんどない」(否定的)
- a few = 「少しある」(肯定的)
文脈で判断することが大切です。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:_____ people attended the optional workshop.
(A) Much
(B) Little
(C) Few
(D) Any
どれが正解か分かりましたか?
正解は(C)です!
peopleは可算名詞で、「ほとんど出席しなかった」という否定的な意味を表すfewが適切です。
問題2:Is there _____ information about the new policy?
(A) many
(B) any
(C) several
(D) few
正解は(B)です!
informationは不可算名詞で、疑問文なのでanyが正解でしたね。
瞬時判断のコツ
本番で迷わないための、時短テクニックをご紹介します。
コツ1:名詞の語尾をチェック
- -tion, -ment, -ness → 不可算名詞の可能性大
- -s/-es → 複数形なので可算名詞
コツ2:文の種類を瞬時に判断
- 疑問文(?) → any/much系
- 否定文(not/no) → any/much系
- 肯定文 → some/many系
コツ3:迷ったら万能タイプを選ぶ
可算・不可算の判断に迷ったら、some(肯定文)かany(否定・疑問文)を選ぶのが安全です。
まとめ
数量詞の使い分けは、名詞の種類と文の種類を見極めることが全てです。
今回紹介したルールを覚えれば、
- 数量詞問題の正答率が80%以上になる
- 解答時間を10秒以下に短縮できる
- Part5全体の時間配分が楽になる
という効果が期待できます。
まずは「可算名詞→many/several/few」「不可算名詞→much/little」「万能→some/any」という基本パターンから確実に覚えていきましょう!